三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

沖縄のブロック住宅

2006年06月26日 03時28分16秒 | Weblog
那覇滞在中に見た住宅です。
というか、沖縄の住宅の特徴を表している
典型的なスタイルの家が首里城の近くにあったので
思わず車を止めて、シャッターを切ってしまったという次第。
沖縄の家は、コンクリートで柱・梁を作って、その中に
ブロックの壁を造作するというのが一般的な作り方なのだとか。
台風への耐久性が第一に優先された、地域の気候風土に合致した造りです。
で、この家の場合、外壁側のブロックが中空にされ
風の通り抜けが意図されているようです。
また、高床式になっていて半地下が中空になっています。
ここでも風の通り抜けが工夫されているようですね。
さらに、南側に面している玄関周囲には、壁面緑化が施されていて、
自然を活用した「断熱」の工夫がされていますね。
こうした工夫は広く行われているようで、
伝統的な家屋でも「福木」などの植え込みが強烈な日射を遮る装置として
建物と一体化した形で、デザインの一部になっています。
いろいろな方の意見などを調べてみると
こういう工夫は確実な効果が得られているようで、実戦的なのですね。
日本南方型の住宅性能を考えるとき、
こういう植物など、有機性の素材活用というのは、
必要不可欠な要素なのではないかと思われますし、
一方で北方型の住宅性能向上努力にとっても、大変示唆的ですね。

中空のブロックが外観を特徴あるものにしている。
木造を見慣れた私たちには、ちょっとかけ離れたデザイン感覚です。
しかし、こういう意匠のブロックというのが多く出回っているのでしょうか?
確かに大型建築などでもこういう通気型のブロックが
使われているのを多く、目にしますね。
ただし、室内環境のコントロールのためには
壁の遮熱性という性能を高める必要があり、
その意味では壁の厚みを増やし、断熱材をうまく使用する必要はあるでしょう。
そのうえで、有効な通気性をどう作って行くのか、
というのがポイントなんでしょうね。

なんか、そういうような思念をわくわく抱かせるような
ユニークな住宅だなぁと、感銘を受けた次第です。
北のはずれから、沖縄の住宅を見ていると、
とても興味深く、面白く思えます。
どうも最近、沖縄、ハマってきたかなぁ、というのが実感。ヤバいなぁ。
コメント
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