一昨日の札幌市内住宅見学会ではじめに訪問した家です。
設計者は、ある超大手ハウスメーカーで設計担当を続けてきた方。
独立して7~8年経過して、事務所兼用住宅を建築したという知らせ。
そんなことから、今回、訪問させていただきました。
札幌の高台の住宅地のやや旗地のような敷地の奥に
建てられています。
外観デザインは、とても楽しいアクセントが表現された建物。
また、2階の居間からは、とてもいい眺望が広がっていて、
周辺の緑がここちよい春の日差しの中で踊っているような家です。
感銘を受けたのが、家具と実に似合っている空間ということ。
それもそのはず、ずっと結婚以来、この家では
買い求め続けてきたお気に入りの家具が、今回の新築で
はじめて、その居所が確定した、という達成感があるということ。
結婚当初から、とてもいいなぁと思っていた家具、
でもとても高価なので、すこしづつ椅子一個ずつ、
という感じで買いそろえてきたのだそうです。
日本だけでなく、アメリカでの暮らしも経験され、
そういう中でも、その姿勢で暮らされてきたんだとか。
ですから、ようやく完成した新築の住まいなのに、
とてもなじんでいて、家族の暮らしが
ずっとここで営まれてきたように感じるのだそうです。
細かい部分の寸法でも、この家具たちとの調和が考えられていて
空間自体も、とても落ち着いた雰囲気が感じられます。
だから、いってみれば、新築だけれど
実は結婚以来の、こんな家に住みたい、という思いを
最終的に形にした、20数年かけた家づくり。
というお住まいなのですね。
ついつい、間に合わせで、とりあえず、ってなりやすいのが
家具に対する一般的な態度ですが、
こういう考え方、納得できるなぁ、と共感を覚えた次第。
みなさん、いかがなものでしょうね。