写真は岩手城公園の様子です。
盛岡に行ったときの散歩の楽しみを感じさせてくれる場所。
まぁ、だいたいが本州の方の古い街というのは
城が街づくりの中心に置かれている、そんな街が多いですね。
歴史的に政治と経済的な富というのは
一体のものだった、ということの自然な教材です。
で、だいたいがこのように、城塞全体が公園になっていますね。
いったん人工の手が入った後に、豊かに植栽されて、
ふたたび、自然の摂理に還されて行くかのように感じます。
こういう外部空間を散歩していると、
人間が作り出す造形感覚や意図というものと、
四季折々の自然の移ろいが、調和を見せていることが感覚される。
写真にあるような石垣なんて、本当は戦争のための装置だけれど、
いまとなってみれば、ロックガーデンの一部になっている。
豊かな森や緑には、すべてを還元する力がありますね。
建築の目的は時間の経過で消えて行くけれど
自然の営みは、まったく新しい価値をもたらせてくれる。
考えてみれば、古くからの高級住宅街というのは
行ってみると、ほとんどが大きな木が生い茂っている豊かな緑の空間。
こういう緑の息づかいが香ってくるような場所が
ひとに豊かな安らぎをもたらせてくれるのだ、
ということをごくわかりやすく知らせているようです。
現代生活では、利便性という要素も高いし、
その利便性が生み出す快適要素につい目を奪われたりもしますが
やっぱり住宅は、そこで休息を取ったり
心地よい安らかな眠りの場所でもあるわけです。
そういうときに、こうした豊かな植栽、自然が
癒しをもたらせてくれるものの最大のものであることは
不変でしょうね。
やっぱり、すこしずつでもいいから、木や緑を植えましょう。