ようやく札幌に帰還しまして、
先日来のブログでご紹介していたナラ無垢材からのテーブル造作、
無事、工事終了を確認いたしました。
写真のような仕上がりの次第であります。
ほぼ深夜、夜11時半ころに家に帰還して
まだ起きていてくれたカミさんと、
じわじわこみ上げてくるような歓びを共有しておりました。
このナラ材がわが家に来てから10年以上の時間経過があり
その間に子どもたちの様子も大きく変化して
そうした時間をずっとともに過ごしてきてくれたナラの木に対しての
思いというものがあって、自然とウィスキーグラスをふたりで傾けていました。
時間をたっぷりと掛けて家づくりをする、
まるでそんなふうな体験をしたように感じられて、
ふたりとも内面からこみ上げてくるような感情がせり上がってきたのですね。
こういった経緯なので、これは単純なデザインとしての評価軸ではない
っていうように思われるもの。
まるで、わが家がわが家であった大切な時間を共存してきた同胞としての
この材の変化を祝ってあげたい、というような心境でした。
デザインとしては、まだまだこれが完成形ではないように思います。
脚については、現段階では諸条件からベターの判断として
このような木製としています。
なんといっても、面板に仕上げたナラ材の強い個性を
どのように折り合わせるのか、が最大の難関だったワケです。
下の写真は、仕上げた後のナラの材の表面木目の様子。
植物の、樹木の木目というのは、
その樹木が生きてきた素性を語ってくれるものですね。
で、その木目には柾目だとか、いろいろな人間の評価による名前が付けられる。
それが面白みに満ちたものであれば銘木というようにも呼ばれる。
夫婦ふたりで、じっくりとこの材の木目を感受していました。
・・・いくら見ていても、飽きが来ない。
というか、いいとか悪いとか、
そういった評価、というようなレベルでは感覚できない。
それ以上に、この樹木それ自身が直接、語りかけてくるように思うのです。
この木はたぶん、樹齢が300年は超えているようなのですが、
そもそも生き物としてこの地上にあり続けている時間が
わたしたち夫婦を遙かに超えているのです。
で、その過ごしてきたであろう時間が語りかけてくるようで、
強めの酒で感覚を研ぎ澄まそう、生き物としての本然の感性で立ち向かおうとしても
とてもとても、敵うような相手ではないと気付かされます。
ただただ、その語りかけてくるようなたたずまいの中で、
時間を過ごさせて貰う、というに等しい。
工事は、コーナーに置いたテレビ台造作にも及びました。
こちらも大工の山本さん、良い仕上がりの工事をプレゼントしていただけました。
まずは、こんな雰囲気のリビングルームが、10年以上掛かって
ようやく姿を現してきた、というところであります。
さて、椅子をどうしようか、
っていうのがいまの最大の悩みどころ・・・。
さっそく華やかに、にぎやかに夫婦喧嘩を始めております(笑)。
このナラの木目のように、
わが家というのは、強い個性同志の波瀾万丈そのものであるのかも知れません(笑)。
さてどのようになっていくでしょうか?
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