三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

白っぽいインテリア空間

2007年01月23日 05時35分52秒 | Weblog

ある時期から、シンプルモダンっていう志向性が強まってきましたね。
まぁ、写真のような空間なんですが、
こういう空間へのこだわりっていうのが若い年代を中心に受け入れられている。
若いといっても、住宅年齢的な意味でして、
30代っていうことですね。
住宅はだいたい30代に最初の家を持つというか、
家庭を持ち、その家族生活のために、守るべき生活の拠点として
家を所有するようになるのが一般的。
この30代のみなさんの志向性の中にこういう空間があるわけですね。
取材に行くと、たいへんいいと思いますね。ある種の明快さが感じられます。
シンプルで、装飾的でない、素の空間性、光の移ろいだとか、
その中で逆に、暮らしの機能性というものが浮き立って見えてくるような感覚があります。

かえって精神性の方を感じる部分もあります。
「ごちゃごちゃとした生活感」という部分を排除したい、という気分は濃厚ですね。
っていうか、そういうのだけは許せない、という雰囲気が一般的に多い。
全般に硬質なイメージが強い。
手触りとか、柔らかな質感、という感覚からは遠い印象。
こういう空間への感受性について
最近はあらたな年代論的に、ちょうどホリエモン年代であることから、
ロストジェネレーションとか、いろいろにいわれるようにはなってきていますね。

まだ、手がかりはあんまりないのですが、
こういう白っぽい空間をベースにして、そこからまた、テイストの違いが意識されているように思います。
いえることは、全体としてベースはローコストに出来るだろう、とイメージできる点。
ただし、窓の開け方はメリハリを利かせて
数は絞っている印象がありますね。
たくさんは開けないけれど、開ける方向はどーんと大きく開けるのが基本。
まぁ、歌は世に連れ、じゃありませんが、
人が好む空間っていうのも変化していくモノなんでしょう。
そこで営まれる生活ぶりの変化とともに。
でも、考えてみれば、こういう無機的で生活感のない、
っていう住宅は、やはり少子化の反映とも言えるのでしょうかね。
子育てが始まれば、ごちゃごちゃするのは当然なので、
それでも簡単に片付けられるようなインテリア、という志向が高まるのではないか?
そんな気もします。さて、どうなっていくものなのでしょうね。
いろいろに建てられる住宅を、しっかりウォッチしていきたいです。
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