三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【家を操作するスマホ?「自立的」タッチパネル】

2019年08月30日 07時13分14秒 | Weblog
こちらの写真も、地域工務店グループ・アース21の見学会から。
住宅にはどんどんと便利な設備が導入されてくる。
玄関先に来る訪問者との応答対話、各種設備機器の調整コントロール。
太陽光発電での発電状況把握、いちばん身近な照明スイッチなど、
電気設備の制御パネルというものは増えていく一方。
で、こういう設備は配線の関係などもあるので、
一般的には「壁付け」という方法が多いだろうと思います。
無意識的に「面倒なものだから、隠しておこう」みたいな心理かと。

ところがこちらのモデル住宅では、
あえて、家での暮らしやデザイン性の中心の階段・吹き抜けに面して
コントロールボックスがニョッキリと自立しているではありませんか。
ふつうであれば、視界の抜けが優先されて
こういう場所に設置させるという発想は出てこないでしょう。
この設置場所は2階階段を上がったすぐの位置であり、
プラン的には2階リビングダイニングということで、
ちょうど写真撮影手前側がダイニングコーナー。
ふだんの「家族団欒」の定位置に当たっています。
そういう意味では、家族が在宅している時間で、
家中でももっとも誰かがいる確率の高い場所に相当している。
吹き抜けに面してもいるので、頼む場合の声の通りもいい。
「あ、ちょっとお客さんだから、話して〜」みたいなコミュニケーション。
そういう「利便性」ということで考えれば位置的には理解出来る。
でもここまであからさまな配置というのも刺激的。
また、このような位置に置くとしての「デザイン性」も気になるもの。
わたし的にはパッと見た目、
吹き抜けの景観がスマホの表示画面のようで、
それに対してタッチパネルのように「操作する」という感覚を持った。
というか、常設してある「家全体のスマホタッチパネル」。
そう思うと、逆に背景の吹き抜けの風景ともそう違和感はないかも。
考えてみれば、現代人の情報との接点はスマホがもっとも普遍的。
そういう「ふつう」がデザイン的に昇華してくるという
そんな「進化」というものもあり得るかも知れない。
スマホとのコミュニケーションが一般化して
住宅のデザインでも、それがイマジネーションの起点になってくる、
そんなイメージを持った次第です。さて、どうなっていくのか?
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