上砂理佳のうぐいす日記

巨匠漫画家、楳図かずおさん逝去。あべのハルカスで私も見た「楳図展」は金沢21世紀美術館で9月に開催されていました★

心の準備が出来てないー

2006-12-05 | 06-07 コンペとショー
どころか「日本晴れ」でした。長野は。大阪の方が寒かったりします!
予定通り「東山魁夷美術館」に行って帰ってまいりました。ずっとずっと「ぼおお~~~~~」と、誰かさんみたいに口ポカンとあけて呆然としていたいのですが、そーもいかなかったりして。大阪駅に着いてしまうと「あああ。長野のあのキラキラの世界はなんやったんや~」と、悲しくも現実に戻るという。
なんかこう。K嬢としつこく言ってた「これ、夢ちゃう?今回のN杯男子の闘いって。帰ったら全てマボロシだったとか(笑)」みたいな。いやすごいものを見てしまいました。
SPもダンスも女子も勿論すばらしかったけど、特に男子FS決勝は…いやもう、何をどう書いたらいーのか。だから、脈絡無く思いついたまま書き散らします。
(今日はSPを書きました)

出発前日にバナーを仕上げながらも、我が額が熱い。はかったら7度5分。やっちゃった。風邪ひいちゃった。でもここで棄権する訳にはいかん…長野までたどり着け。頑張れわたし(こういう際に、風邪薬を大量に何種類も飲んだりすると、大変な事態になりますのでやめましょう)。
このバナーを完成させて長野で歓喜にむせぶのか。それとも奈落の底に落とされて大阪へ帰るのか。いや、そんな悲愴感さえあったな。
長野でK嬢と合流するも「もお~どおしよお~~~」と、泣き笑いになっている。熱のせいか壊れてるのね。だって男子SPは着いたらスグ始まっちゃうんだよ。1時開始だもん。うわー。ファンファーレが鳴っちゃったあ~(鳴るよ。そりゃ)。気持ちの準備が出来てない。
「GPなんだから。五輪やワールドじゃないんだから。リラックスして。いこいこ」とK嬢とうなずき合うも、お互いに表情は固い。しかし彼女は気丈で、早くも「パトちゃんにワクワクモード」になっている。私は気分が悪くなっていくばかりで本日3回目の胃薬を投与。大ちゃん「に、にばんかっそう」なんだもの。トップバッターが終わっちゃったら、もう次やんか!
大ちゃんたら…「SP二番滑走」それは、昨年の全日本と同じ。あの時の「パンクした3アクセル」がまたフラッシュバック。本当にこうねー。私もたった4年のファンですけどさ。たかが4年されど4年。黄金の4年とは言い難いものがあったので、もう数々の過去のトラウマとまず闘わなくてはならんのよ。ネガ体質で神経質なのよ(笑)。
大丈夫、コケないコケない。そんなこと言っちゃ選手に失礼。

ウォームアップの第一グループ。大ちゃんは一番にリンクに出て行く。
どこかで読んだけど、この「ウォームアップで一番に出て行く」って大事みたい。縄張り争いというか我の張り合いというか、「俺様が一番なんだかんね」ってムードを醸しだして他を寄せ付けないという(そういえばジョニーもそんなトコがある)。グループの中でも、大ちゃんの滑りは滑らかで本当にスピードがある。なんだかんだ言いつつも「あ、青いキラキラ衣装だーい」と心は沸き立つ。
アップは見てるとだいたいパターンがあって、最初は2アクセルで軽く体を温めておいて、慣れてきたら3回転の慣らし運転。この会場は電光掲示板にウォームアップの6分もカチカチと表示されるので、「あ、あと何秒だ」とすぐ解る。演技時間も「あ、3分越えたね。苦しいところだね」とすぐ解るので良いですね。
アクセルが心配でたまらなかったけど、アップ見てたら踏み切りのタイミングはバッチリ合ってるし、コントロールも正確。今日、スポーツ新聞読んでたら、結局また靴を前のメーカーのものに戻したそうな。キャンベル、スケカナと、ループの前に踏み切れなかったので、新しいメーカーはやっぱり合わなかったということか。スケカナ後に、前のメーカーのスイス本社に直接行って、2足あつらえてきたそうな。この時期にフランスで練習してた筈だから、お隣の国スイスへも行き易いし辻褄が合いますね(で、今は靴の問題は一応の解決を見た…と記事にあった)。

一番滑走の中国の若手選手は、身長が180cmくらいもあって、今日のメンバーでは一番高い。がんばってるな…と思いつつ、目はもうバックステージへ。SPは早い。あっちゅうまに終わって、あ!来た!ウォームアップでリンクに出る。この時の「お試し3アクセル」が、着氷で傾いてしまったので、いや~な気分になったのですね。私ってほんま、どこまでネガティブなんやろ(笑)。もうここまで来たら、やるしかないやんか~。
さてチャイコフスキーですが、静か~めに始まり、最初の3-3は軽くフンワリで大拍手。次のアクセルだ。怖い!目を覆う。えい!綺麗に降りて「はあ~」(脱力)。ステップからの3ルッツも完璧。サーキュラーもストレートも、私の位置からはスピード感が余り解らなかったのですが、丁寧に柔らかく踊っていました。ストレートライン後半は会場もリラックスして盛り上がって、まさに「春満開」な感じ。スタオベしてる頃には、胃の痛みも熱も引いていた!
やっぱり私ってヤワだなあ…五輪をナマで見るなんて、医者と看護婦さんに付き添ってもらわなくては無理だよ…(^^;)。
あ、帰宅してプロトコル見ましたが、今回大ちゃんはSPもFSも、サーキュラーはレベル3、ストレートラインは遂にレベル4!加点もすごい。やはり、今現在「ステップ世界一」と謳い上げてもウソではないような。遂にレベル4取れたんだー。だから加点の反映力が大きかったのかな。

のぶりんは、ちょっといつもより緊張してるみたいでした。でも、彼はリンクに出ていく時は、常に歓声に応えて「笑顔満載」なのですよ。それが彼のリラックス法なのかなー?風邪で関節痛もあり大変だったようですが、こういう時って却って、演技にすごく集中するから良いらしい。古い五十嵐さん談だけど。
スピンはタイトでジャンプもいつも通りに柔らかい。帰宅してからプロトコル見たんですが、彼はエレメンツ全てにおいてマイナス(減点)が無い~。SPもFSも!すべて!これは凄いですね。それだけワザが正確って事だから。のぶりんも大拍手で自己ベスト。会場では髪型が「あれ?」と思ったけど、写真で見るとなかなかいーかも。

ウスペンスキーがですね。ピラピラの王子様衣装で金髪で。もー。目立ってました。人形さんみたいだった。でも、あのキッパリ切り揃えた前髪はロシアの流行りなのですか(笑)。端正な滑りで「いかにもな」ロシアンスタイル。今回のN杯は調子良かったようです。この人は上背があるので、スピンはキャメルが綺麗。デスドロップとか映えますね。私は今のロシアではやっぱり、アンドレイかウスペン派かな。ドブちゃんとボロノフ君よりも。
そしてパトリック・チャンですが、もう骨格のガッシリした「大人」だあ。顔があどけないもんで、そのギャップが好きなんだわ。ジャンプ転倒してしまいました。ちょっと緊張してたのかな。あー。でも足元が華麗です。やっぱりいろんな事が出来る「大器」です。15歳なんて!スケールの大きなチャンピオンになってくれる事を祈ります。このとき、ちょっとパトちゃんとK嬢の間に「事件」があったんですが、それは秘密だ(笑)。

小塚君も緊張気味だったけど、なんとか無事乗り切った!SPは私はクラシック希望。でもFSでショパンだから、クラシックでカブっちゃうのかな?3-3が3-2になってオーバーターン。彼はアクセルがとても綺麗。そしてスピンが正確でオーソドックスなんだけど、それはこれからの大きな強みになりそうです。しかし何よりも、そのディープエッジ!アップでは、倒し過ぎて何でもないとこで一度コケてましたが(笑)。大ちゃんとまた違うスケーティングの魅力が輝いてます。うん。「エッジがキラキラ煌いてる」わかるなー。
チャンジャンが唯一の4-3ジャンパー。偉い!やっぱり彼のクワドは素晴しいです。もっと点を出せ!ケビンはクワドに挑まず。でも衣装はいつものドッ派手。彼女さんも一緒にN杯に来ているせいか、沸き立つものがあるのでしょうか。
あと、男子SPはベルンソン君ですよね。もお(笑)。笑わせてくれました。でも、彼はこのあと「脅威のFS」で私をノックアウトするのですね。いやもう、すっかりファンだ。トリコだ(笑)!
…でも、ここにランビ来てたら、どーなってたの???(やはり80点越え?)

コメント、再開しました。どうぞ、ごゆるりとお付き合いください~。

コメント (14)
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