上砂理佳のうぐいす日記

巨匠漫画家、楳図かずおさん逝去。あべのハルカスで私も見た「楳図展」は金沢21世紀美術館で9月に開催されていました★

ここにジェフあり

2007-01-22 | 06-07 コンペとショー
 ここにさ~ち~あ~り~…なんて歌ってる場合じゃないって。
(“ここに幸アリ”お若い人は知っているのか?実は私自身も余り知りません)

ユニバのフィギュアスケートは、あとEXを残すのみ。
ガラ…が観客席ガラガラでは哀しい…って、オヤジギャグやな。お客さん、入ってね。でないと、テンション下がりまくる日本男子選手が一人いますよ。派手な照明とかあるんでしょうか。
日本はこのあと、国体でアジア大会で4CC(四大陸選手権の略)かあ。

全米選手権と欧州選手権が同時進行なんてツライわ。今年、欧州の日程早まってますよねー?(違う?)いつもは「全米終わってそれ!ユーロ!」じゃなかったっけー。
ランビの大ニュースが世界中を飛び交う中、大ちゃんが世界ランク暫定1位(ソフィアさん、ありがとう)。多分、アジア人男子初ではないかな。本田君時代はヤグ・プルで1、2位だったと思うし。すごい時代が来たなあ。
全米前のジョニーのニュースを探してUSFSAを見るも、余り収穫が無いような。ベルビン&アゴストはFSを「ザッツ!エンタメ!」から「アメリ」サントラに変更する模様ですね。やはり、GPでドム&シャバに負けてしまったのが大きいのかな。あのままGPFでも棄権せずに「エンタメ!」で戦っていたら、どういう点が出ていたのだろう。

さて、「ここに幸あり」でなく「ここにジェフあり」です。
暮れから1月までは、各国の国内選手権が目白押しな訳ですが、感動の全日本のあとは、感動のロシア…男子はアンドレイ・グリアツェフがよーやくロシア王者となりましたね。ううう。世界Jrでは、ライサと金メダル争いのデッドヒートを演じたアンドレイ。あの時は僅差でアンドレイ勝利!でもその後、シニアの壁にブチ当り…ようやくここに来て、光が差した感あり。
欧州選手権の結果を見てみないとわかりませんが、あのダイナミックな3Aや4Tを、再び東京で拝めますように。
そして、カナダのチャンピオンには見事、ジェフ君が輝きました。
詳細はもうお馴染みのK嬢ブログへ→南米のキャラメル。K嬢が、素晴しーい演技解説をしてくれてますよ。
私も、さきほどジェフのFSの動画を見てきたのですが、いやはや。
素晴しいです。
「!」とか「(^^)」をつけず「。」ですが、つまり「しみじみと素晴らしい」…そう思いました。
新しいPGで、振付はいつものデビッド・ウィルソン。織田君と同じね。衣装も素敵(しゃれてるんだー)。
ジェフのスケートはいつも、スポーツというよりは芸術に近いのですが、今回のナショナル・フリーは、ジャンプにもスピンにも気迫がこもってる。「絶対にやってみせる!」意志と、研ぎ澄まされた芸術的感性がうまく絡み合って、まさしく「これぞジェフ」なのでした。そして満場のカナダ観客の熱いこと。
選手とプログラムとお客さんの応援。全てが高いテンションでリンクを支配している。これ、ナマで見てたら凄かったんじゃないかな。いやもう。脱帽。

ジェフは、GPシリーズをお休みして、背中の疲労骨折からリハビリ、カムバックをしてきた訳ですが、氷の上で実際にプロを練習し始めてから、そう時間もなかったはず。でも、ここまで出来る…とは予想もしていませんでした。
FSでは、2回跳ぶ3回転はアクセルとルッツという構成で、4回転は入れていません。2個目の単独アクセルはパンクしちゃったけど、3A+2Tも、3+2+2も、最後のルッツも綺麗に入ってる。何より、ジャンプとジャンプの間の「つなぎ」の部分が素晴しい。全てのエレメンツは表現の為にある、お手本みたいです。
一昨年は「ナコイガッチ」、昨年は「グールド」…と難曲をやってきて、結局、トリノ五輪ではクラシックの「サムソン&デリラ」に戻したのだけど、あれこれ苦しんだ成果はここに出たのかなあ、と思わざるを得ない。余分な力み(りきみ)が抜けて丁度良い味わいになっている。今まで積み重ねた「ジェフリー・バトル」の、全てがここに詰まっているというか。
目を見張る新しい驚きは無いのですが、フィギュアっていいなあ、とつくづくと思わせられるプログラムではありました。

今季、ここまでの男子シングルの経過を見てきて、いろーんな事を思ったのですが。
スケアメでの織田君の完成度。
スケカナでのランビエールの底力。
ロシアカップでのジュベールの闘志。
NHK杯での大ちゃんミラクル(ミラクル真央?)。
…そしてここに「ジェフ、東京メダル争いに参戦!」が加わったという。
正直、そう思いました。ジェフはもう、五輪でもワールドでもメダリストになったのだから、後は自分の芸術を存分に追求して欲しいわ…と実は思っていたのですが、「追求しながら、でも僕は勝つよ」という意志を見てしまいました。

いやほんまにね。大ちゃんの、「荒削りながらも若さバクハツ」な状態と、ジェフの「円熟ここに極まれり」が好対照で、頭ン中をグルグル回るわ。
ここでアメリカ…さあ、ジョニーとライサはどう仕上げてくるのか。欧州でジュベはミラクルなのか。
ジョニー、大丈夫かな。。。今、一番心配なのはジョニーなんですが、すごーく複雑な胸中なので、書くのが難しい。
コメント (6)
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