上砂理佳のうぐいす日記

3月31日(月)から4月6日(日)まで銀座中央ギャラリーの「10×10版画展」に銅版画小品を出品します★

ルグリ最後の60日★

2009-09-20 | バレエにハマって幾星霜
あの番組を録画出来た私って、なんて幸運なんだろか…。
(BSで以前にやってたのは知らなかった)
だってだって、放送開始1分前に新聞のTV欄見てて知ったんだもん(笑)。録画間に合ったんだもん。

マニュエル・ルグリは遂にパリ・オペラ座のエトワールから引退したのでした。ダンスマガジンの記事だけでも涙がこぼれたのに、映像だったらどうなるのかしら…でも意外と冷静でいられた。NHK教育で、彼の引退公演の日までを密着取材した番組を見ました。
冷静で幸福な気持ちで見られたのはきっと、ルグリが「円満退社」だったから。現在も衰えを見せてないし、今後も踊り続けるし、なんと来年からウィーン国立歌劇場の芸術監督就任というじゃないですか~。
ウィーンといえば、以前、ヌレエフが監督に就任して物議を醸したけれど。ルグリの性格を考えたら、まあ穏便にやってくれるでしょう。。。
怪我をしてやむなく、という幕引きでなくて、定年までずっとトップの存在で皆の尊敬を一身に集めて最高潮で終わる、という。
最後の「オネーギン」の、なんという美しさ。全幕見たかったなー。
「ドン・キ・ホーテ」はあれ、30代半ばじゃないか?と思うけど、しなやかでかつ鋭く、若々しいのに重みがあり、チャーミングなのに上品。
これぞクラッシックバレエ。これぞ天下のオペラ座の貴公子。
なーんかもう、「物腰」だけで「おとぎの国の王子様」だもん。
美男ではあるけど、それだけではないよ。
スッと手を上に上げただけで「素晴しい事が始まる~」と、ワクワクするもん。
それが、「極上のエンターティナー」というもんではないでしょうか。

若い頃は、パトリック・デュポンの奔放さ、狂気にも似た才能にノックアウトされてたけれど、月日が経ちダンサーの成熟度が増していくと、ルグリのダンスの味わい深さに、どんどんハマっていった私。
男の魅力は「年月を経た渋み」や!
若くて可愛いだけでは、中身が無い!
永年の辛苦を乗り越えた男こそ、内側から魅力を発散する!

この間、NBSニュースを見てて仰天したのですが。
「ルグリ&ギエム!奇蹟のカップル、再びタッグを組む!」
なにーっ!?
以前も書きましたが、このお二人、お若い頃には恋人同士でもあり、バレエのパートナーでもあったのよね。
でも、若く美しく才気溢れるギエムはルグリを振り切って(?)、一人イギリスへ渡り「世界の女王」として君臨。写真家の恋人と暮らしてらっしゃいましたが。
今ここに二十年余の時を経て、お互いフリーダンサーとなって再会…ああ、何を踊るのだろう。どんな会話を交わすのだろう。
想像しただけでも気絶しそう。
コメント (4)
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