香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

やさしい、家康、

2017-04-24 19:21:44 | なんでもない話
青山七恵さんの
『やさしいため息』



ときどき、
すべてを簡単にしても
いいような気もする


社会人5年目で友人なし。
恋人は3ヶ月前に出て行ったばかり。
そんな私の前に、
行方知れずの弟と緑くんが現れて…


「隣の芝生は青い」という言葉が
この小説を読みながらずっと思い出していた
自分の人生、つまらないとか
自分ってこんな風な人間とか思っちゃうけど
人から見るとそんなことなかったり
人の目を気にして、そう思っていたりする
そんなこと考えながら、読んでいた
そして、この本はエンターテイメントではなく
いわゆる純文学なのかなぁなんて
読むほうとしてはあんまり関係ないことも思って読んでいた

門井慶喜さんの
『家康、江戸を建てる』



関東には、のぞみがある――
究極の天下人が描いた未来絵図
(コンセプチュアル・デザイン)とは?
「北条家の旧領関東二百四十万石を差し上げよう」
天正十八年、落ちゆく小田原城を眺めながら、
関白・豊臣秀吉は徳川家康にささやいた。
その真意は、水びたしの低湿地ばかりが広がる土地と、
豊饒な現在の所領、
駿河、遠江、三河、甲斐、信濃との交換であった。
愚弄するかのような要求に家臣団が激怒する中、
なぜか家康はその国替え要求を受け入れた……。
ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、
面目躍如の挑戦を描く快作誕生!


江戸を作り上げたのは、家康じゃないんだということね
そりゃあ、家康が全部できるわけではないけど
人の力を信じて、発想して、時間をかけて
そして、江戸に住む人々を想像して作られる姿は
なんだかすごいなぁと思いながらも
やっぱり、顕示欲や独占欲、諦めもあったりと
人間臭くて、驚きも満載の、元気が出る小説

日曜日に、大通公園を通ったら、
視線の上の方に、ちらっと見えた灰色以外の色



ハクモクレンの蕾が膨らんでいた
なんだか嬉しくなって、近くまで寄って
しばらく見上げていた



今年の春は、気温差が激しくて
なかなか暖かくならないけど
こうやって、必ず春は来るんだよね