世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

花の迷宮

2017年03月28日 22時38分00秒 | Weblog
職場の席から見える桜はまだまだ0.5分咲き。
待ちきれなくて、今日は「桜」を纏って出勤した。



尾道で買った資生堂の「尾道の桜の香り」がする香水とハンドクリーム。
指を動かすと桜の香りが仄かに漂ってきてとても優雅な気持ちになる。


そして母と妹が角館で買ってきてくれた桜皮細工のバレッタ。
桜の木でできていて、桜のワンポイントが入っている。
髪が多いのだが、しっかりとした作りなので、きちんと束ねられる。
この時期にヘビロテする。


桜はまだだが、今日は菜の花を見かけた。


菜の花を見ると嶽本野ばら先生を思い出す。
「それいぬ」に次のように書かれている。

 春の日に京阪電車に乗り大阪から京都へ向かえば、淀川を過ぎる頃から線路沿いは菜の花で飾られます。硝子越しだともう暑い窓際から外を眺めていると、中書島駅にさしかかる手前の鉄橋の下に、宇治川が流れているのが解ります。広い河川の岸辺には、一面に拡がる菜の花畑。川の流れを祝福するかのように、延々と黄色い絨毯は続いています。この河川敷に降りてみたくて、僕は途中下車をします。河川へ向かおうとすると、道は途中で自動車道に突き当たり、ガードレールを越えて道路を横断しなければ岸まで辿り着けません。人の姿はまるでなく河辺へと降りれば、腰の高さ程の菜の花がびっしり咲き並んでいるのでした。まさにそこはお花畑。キラキラと輝く川面に沿って、何処まで続くのか解らない菜の花畑を歩いて行くと、自然に造られた人一人分程の道が現れます。その道を更に進みゆけば、両脇の菜の花は次第に高さを増してゆく。ふと気が付けば、菜の花は遥か頭の高さを越えています。振り返るとそこは菜の花で続くアーチの通路。春の日差しが黄色くハレーションをおこした花の迷宮で、しばし僕は立ち尽くします。
 また歩きだすと、菜の花は徐々に腰の位置まで戻ってまいりました。こうして風景は、ゆっくりと静かに現実と重なってゆきます。春のひとときにしか味わえない、一等素敵な乙女のお出掛けです。



文章を通じて、目の前に拡がる菜の花畑やそれを揺らす風のささやき、遠くで鳴る電車の音、菜の花の香りまで読者である私に届いてくる。
目の前の菜の花は小ぶりだけれども、それが脳に残っている野ばら先生が描いた花の迷宮にリンクするのを感じた。
脳内お花畑状態~!!


夕食は、なか卯のプレミアムカレーうどん。
引き締まったお肉がごろごろ入っている。
濃い目のスープも美味しくて、大満足の一杯。





日に日に咲く桜を楽しみに、明日も頑張ろう。


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