世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

さようなら

2014年02月28日 21時10分37秒 | Weblog
他部署の次長の最終出勤日。
仕事を取られる、一人だけ会議に呼ばれないといった壮絶ないじめが3ヶ月ほど続いた。
退職願を出して2週間、次長は会社を休んでいた。

いじめていたのは、直属の上司の部長。
ひどかった。みんなが会議に呼ばれているのに一人だけポツンと席に着いている姿にこの三ヶ月ほど、胸が痛かった。
周囲の人も彼を助けたかったらしいのだが、なんせ、組織。「次は自分がターゲットになるのでは」と思うとなにもできなかったっぽい。
女性社員が次長と話していると、あとで部長がその女性社員を呼び出し「何を話していたんだ?」という、秘特高ばりの尋問があったらしい。
とにかく、パワハラまがいの露骨ないじめだった。



NHKの「いじめをなくそう」という啓蒙CMを見るたびに
「いじめか。学生は大変よね」
と他人事に思っていた。
まさか、36歳の私が住む世界でこんなに酷いいじめがあるとは。

しかも役員が54歳の次長をいじめるという、人生の功徳を積み重ねてきた大人が暇つぶしにいじめを行うのだから、会社の品位が疑われる。


結局、次長は追いやられてしまった。
組織の怖さを感じた。

階段で次長に会った。
互いに
「お世話になりました」
と挨拶をしたが、辛くて泣きそうになってしまった。
さほど仕事で接触していたわけではないのだが。
それでも13年間、毎日顔を見合わせ、喫煙室で毎日話していた仲間との別れは辛かった。
もう二度と会えなくなる。
喫煙所で笑いあった日が雪のように溶けていく。

外に出ると、空気はあたたかく、梅の香りまで漂ってきちゃってて、「卒業」という単語を感じさせた。
こんなに悲しい気持ちなのに、空気が読めない空気め・・・と思った刹那、涙が出てきそうで困った。
飲み込んだ涙の味と梅の香りは、たぶん一生忘れない。

夕方、次長は静かに去っていった。


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かるかん

2014年02月27日 22時34分56秒 | Weblog
鹿児島の実家に帰っきたというパートさんから、地元のお菓子「かるかん」をいただいた。
猫まっしぐら、ではない。鹿児島の銘菓である。

以前いただいたときに、私が「美味しい!!」と言った事を覚えていてくれたらしい。
しょっぱい豆を包む風味豊かなふわふわの生地。やはり美味しい!!
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ドリームラッシュとジェネレーションギャップ

2014年02月27日 21時45分15秒 | Weblog
ただでさえお疲れモードの木曜日なのに、雨が降っちゃったりしたもんだから、モチベーション下がりまくり。
今日は人事部の女子と仕事をした。
11歳年下の子である。
きゃぴきゃぴしてて、眩しかった。きゃぴ子ちゃんと命名。
新卒で入社し、すぐに地方転勤を経験しているのでバイタリティが半端ない。

私が11歳のときに生まれたのか、この子。
ついまじまじと見つめてしまう。
髪なんかつやつやしてるし肌なんか搗きたての餅みてーのな。
しょうがない。11歳差だもの。

11歳のとき・・・私が小学校5年生~6年生のころか。
1989年。
平成になり、消費税導入。世間はバブル真っ盛りだった。
ボディコン、アッシー君、・・・今となっては幻のものがテレビを通して田舎の小学生だった私を刺激した。


個人的なことでは、5年生から6年生になるときだった。生徒数が増えて、急遽クラス替えが行われた。臨時教員採用試験をパスした新米先生が担任になった。塾の講師を辞めて東京から帰ってきたという彼は悉く「先生は東京に彼女を300人ぐらい置いてきたんだぞ」とか言うので、多感な女子からは引かれていた。
箱根・鎌倉への修学旅行。芦ノ湖のホテルで班が分裂とか、女子特有の問題に直面した。

当時、私はテレビっ子で、「教師びんびん物語2」「魔法少女ちゅうかなぱいぱい!」「おぼっちゃまくん」を欠かさず視聴していた。
学習塾に友達がウォークマンを持ってきてて、聴かせてもらった宮沢りえの「ドリームラッシュ」に衝撃を受けたのもこの頃だ。
プールから帰ってきて、夕方の薄暗い茶の間で見たニュースの宮崎勤の顔の怖さに失禁しそうだったこととか、今田勇子の手紙とか、我ながらよく覚えているなと思う。

あの頃生まれた子と一緒に仕事をすることの不思議さよ。
きゃぴ子ちゃんに「あなたは『東京ラブストーリー』の赤名リカにそっくりだね」と言ってもおそらく通じないだろう。

逆に、吉熊上司は私より10歳年上だ。

宮沢りえの「ドリームラッシュ」が流行ったとき、私はランドセルを背負っていて、彼は就職してバブリーなスーツを着用していた。

彼がジェネレーションギャップを私や後輩男女に抱いているのかは不明。
合わせてくれているのだろうか。
無論、私も彼世代の人と話すときは彼らが謳歌したバブル時代の知識を総動員させている節がある。
気遣いの一環として。
私が先輩たちとカラオケに行くとき、「よくこんな歌知ってるね」と言われる所以はこんなところにあるのだ。
てか、最近の歌、知らない。
Youtubeで「恋するフォーチュンクッキー」でも研究すっかなー。





春の兆しとフェロモンの大量散布

2014年02月26日 21時23分06秒 | Weblog
日差しと気温が春めいてきた。もわっとする。
するってっと、新卒の制服試着会と個人情報保護法の講義の準備をせねば、と取り掛かる。
本当は三月に個人情報保護士の資格試験を受けたく、だらだらと勉強は進めていたのだが、まだ試験を受ける段階ではないと判断し、今回の試験は見送った。他にも惹かれる試験があり、困ってしまう。
制服の件で業者さんと行き違いが発生。威圧感ぱねぇ営業マンのおっさんには逆らえず。言った言わないの世界の話になってしまうのでやはりメールでのやりとりをすればよかった。敗北。
月の支払い業務は消費税の引き上げに伴い、面倒臭さの極み。
都度、経理マンに相談に行く。誰だよ、増税決めたの。


残業後、帰り道で、昔合コンをした殿方と遭遇。
先輩殿方まーすけさんの友達である。食品の移動販売業の社長さんで、2,3回飲んだことがあるが、男気のある面白い人だ。
自らを「僕は○○(街の名前)の種馬」と称し、張り切って生きている。

私が手を振ると
「おお!亮子ちゃん」
とわざわざ車から降りてきてくれた。
彼はイケメンの類ではないのだが、ものすごく色気がある。ともすれば、あまりのぎらぎらっぷりに目を背けたくなるような、でも指の隙間から覗きたくなるような…。
実際モテるらしい。だよな。

私の好みは、眼鏡をかけた草食系男子で、前髪が7:3に分かれていて、インテリな人だ。
「ハゲタカ」の鷲津政彦のような怜悧な感じが好き。
本を読みながら中指で眼鏡を上げ、「ん?」と小首をかしげる、みたいな。そんな妄想をたまにしている。
彼はその対極に在るといってもいい。しかし、なぜだろ。色気を感じてしまう。
映画「かぐや姫の物語」のクライマックスで迎えに来た月の住人たちのような、無敵感を彼は持っている。


「痩せたな!」
と明るく言う彼。
以前酔いつぶれた私を背負って次の飲み屋に連れて行ってくれたことがある。
そのとき、私は非常に重かったそうで
「俺、君を背負いながらあまりの重さに歩きながら地中に埋まっていきそうだったよ」
とのこと…。
ぷんぷん。

「また飲みましょう」
と言って別れた。

ジャンパーに手袋、マフラーをしながら、直向に働く彼の姿を見て、私ももう少し頑張ろうと思った。
移動販売のアナウンスをけたたましく鳴らしながら、ついでにフェロモンを散布しながら、彼は去っていった。
PM2.5も真っ青の威力である。




日曜の夜から寝不足で心身ともに辛いので今日は早く寝よう。



深夜の来客対応

2014年02月25日 23時50分21秒 | Weblog
吉熊上司が電話に出たがらない他社の人がいる。何度居留守を使ってもしつこく掛けてくる。こちらとしては、もう空気を読んでほしいところなのだが、依然として掛けてくる上、最近は「いつ掛けてもいらっしゃらないのですね」とキレだす始末。

普段、彼は外線電話には出ないが、今日はたまたま後輩男女と私が席を外していたので、彼が出ることに。

そしたら、まさかのビンゴ!

避けている人、仮にA社のBさんとしよう…からの電話で、吉熊上司は華麗に「吉熊はインフルエンザで暫くは出社いたしません」と居留守を使ったとのこと!
もし、またBさんが掛けてくることがあったら、佐村河内守にあやかり「全聾の室長」「でも3年ぐらい前からは少しは聞こえる」という仮病でいきましょうか?と提案した。ロン毛、グラサン、包帯、杖の装着も忘れずに。ゴーストライターは私?!
そんな話をして、みんなで爆笑!

今日は定時に帰宅。深夜にパソコンの修理屋さんが来てくれるので、大掃除!我が家は急な来客は禁止。なぜなら、汚部屋であるから。もー、渾身の力を振り絞って、頑張った!タバコ臭いので消臭力を設置。綺麗な人の部屋の、かなり散らかったレベルにまで回復。疲れた。掃除とか本当に苦手。




23時、業者さん、到来。
あれ?4年前にパソコンが壊れたときに、お世話になったときに来てくれた人じゃね?

先日、修理業者に電話を掛けたときに
「前回の担当者の名前とか覚えてますか?特徴とか」
と言われた際、
「名前は失念しました。ああ、甘いマスクでイケメンでしたねー。茶髪だったような気がします」
と答えた。
まさか、ご当人登場とは!茶髪ではなかったが。

父と弟とエアコンの修理屋さん以外の殿方を入れたことがない禁断の亮子ワールドへ、イケメンエンジニア到来である。しかも、良い子は寝る時間。
私がイケメンだと評したこと、彼の耳に届いているんだろうな。てか、電話応対したの、彼なんじゃね?だよね?その声、そうだよね?

気まずい。狂おしいほど絶望的に気まずい!
ああ、恥ずかしい。ただでさえ汚い部屋で恥ずかしいのに!
見積もりは前回と変わらず。しかし4年前の私とは違う!36歳になったんだもんねー!秘書検定一級も取ったんだ!あの頃の私とは違う!値引きという技を密かに身に付けたのだ!わっひゃっひゃ!

「大変申し訳ないのですが、もう少々お値引きをしていただけませんでしょうか?(秘書検定で学んだ前傾姿勢で。声の抑揚もつける)」
とか言ってみた。
彼は少し悩み、消費税分を抜きましょうと。言ってみるもんだな。
配線の先がクマの密集地帯で、クマたちをどける彼。クマたちびっくり。

そうこうしているうちに、彼は代替えのノートパソコンを置いて帰っていった。


次回、修理したパソコンを持ってきてセットアップしてくれるときまで、この部屋の綺麗さは保てるのだろうか。謎。

やっと会えたね

2014年02月24日 20時58分24秒 | Weblog
先日修理に出していたヴィトンのルコが直ったと電話が来た。
通勤用のバッグ・ルコちゃん。
先日、持ち手の部分が壊れてしまったのである。
修理に出してからというもの、情緒不安定だった。
大事なものは失ってから初めてその価値に気づく、という手垢まみれの言葉を何度反芻したことか。

今日は会社帰りにヴィトンの直営店へ。
今月26日から一斉値上げをするヴィトン。店内は駆け込み客で超混んでいた。

30分ほど店内で待ち、男性販売員が対応してくれた。
爽やか好青年なイケメンである。

彼により、
「こちらでございます」
と出されたわが子・ルコちゃん。
持ち手の部分が新品同様になっている。
嗚呼、君に会いたかったよ…ルコちゃん。
ルコを前にして、
「やっと会えたね」(By辻仁成)
と大喜びの私。

「仕事の時に使っておりまして。もう14歳になるんですよ」
と私が言うと
「社会人になられたときにお求めになられたのですか?」
と素早く応える男性販売員。
さすが。私のおおよその年齢と使用年数より、どの機会に購入したのか察することができるだなんて。素晴らしい。
前回接客してくれた女性もそうだが、ここの社員はみんな素晴らしい接客をする。


「これからも大切にお使いいただきたいです」
という男性販売員。

ええ、もう。
大切に使わせていただこう。

明日からまた一緒に会社に行こうね、ルコちゃん。

おかえり!


14年間一緒だった持ち手の部分。
汗が染み込んでいる。
まるで球児のグローブ?!



二次会に行ってきた

2014年02月24日 20時36分39秒 | Weblog
2月23日(日)
他部署の後輩女子の結婚式二次会に出席。
新郎新婦は一昨年の初夏の合コンで知り合った。
その現場に私もいた。


ヘアアレンジは、近所の美容院にした。開拓という名の浮気である。安く済んだがやはりセッキー殿のセットの方がもちがよかった。

駅で後輩女子Cちゃんと待ち合わせをし、会場のホテルに向かう途中、一次会から出席していた人事部長と社長とばったり!ひぇー!びっくり!ちょうど社長のことを話していたので。

ホテルに到着すると、見覚えのある面々というか、一昨日一緒に働いていた同僚が着飾ってたたずんでいた。
お疲れさまです!と仕事中のような挨拶をしあい、まずはウェルカムドリンクをぐびぐび。


喫煙所は会場の一部がパーティションで仕切られており、そこで吸えた。
新郎がヘビーなので、そこら辺抜かりなし。
喫煙ブースで、新郎側の友達や同僚と交流。新鮮だった。
一級建築士など普段交流できないような人との異文化コミュニケーション炸裂。



向かって左が喫煙所仲間のN係長。
経理部の叶姉さんが来られなくなったことにより、急遽、N係長が開催の挨拶をすることになり、大変だったそうだった。



新郎新婦入場。
撮影タイム!!
上野のパンダ並に注目される新郎新婦。

新婦with同僚たち。


余興で他部署のT君が郷ひろみの2億4千万の瞳を熱唱。
新郎新婦両側ともノリノリ。



ビンゴはリーチ止まり。
惜しい。
締めは新郎新婦の接吻。

まあ彼女とは仕事で色々あったが、それはそれ、これはこれ。
大人の対応をし、きちんと祝えたような気がする。
おめでとう!

ということで、社内の喫煙仲間4人でまさかの三次会@居酒屋。
煙だけで繋がっていたけど、杯を交わした今日から俺たちは兄弟さ!


社内のことを熱く語り、1時間半。
そんなこんなでシンデレラ帰宅。

明日も仕事なのでブログの更新は諦めた。というか、パソコンの調子が悪い。
暫くはコメントが遅くなるかもです。すまんそ。
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人間国宝展

2014年02月23日 01時03分47秒 | Weblog
上野へ。
東京国立博物館で開催されている人間国宝展へ。
父からチケットを貰ったのである。ありがとうクマパパ。




「抱擁」

人だかりができていた。
何とも言えぬ、母性全開の作品である。
でもこのポーズ、私にも覚えがある。
てか毎晩、吉熊に行っている私のそれと同じではないか。



「怒涛」

繊細でありながらダイナミックな作品である。
これ、竹で作ってあるんだぜ?信じられない。
大きな波のうねりのような曲線は見ていて飽きない。
照明に工夫が施されてあり、後部の壁にこの作品の影ができていて、見せ方が上手だなと思った。


「恒河」

これこれ、これが見たかったのである。
白を中心に黄色、緑、青、紺のグラデーションに目が釘付けだった。



「唐衣」

京都の霊鑑寺所蔵。江戸時代のものらしい。
素敵!!
十二単コスプレ経験をしたことなどを、うすらぼんやりと思い出す。


他にも蒔絵、着物など傑作揃いで期待以上だった。
伝統的な手法と現代的なセンスの融合が面白くて、日本の工芸品のイメージが変わった。



外の喫煙所で一服。
見上げると梅が咲いていた。
春はもうすぐそこ。



吉熊、表慶館のドームの前で。



帰宅し、今日は銭湯へ。
近所の銭湯が廃業し、前々から気になっていた銭湯へと足を伸ばした。
小さな銭湯だが、二畳分ほどの特色のある湯船が5つほどあり、楽しかった。2時間、入っては出てを繰り返した。
森林浴ができる(イメージで)風呂が個人的にヒットだった。独居房みたいな個室になっていてドアを開けると、なんと線香の匂いがするんである。しかも祖父の葬式で嗅いだ線香の匂い。何これ。裸でうろたえてしまった。店主が考案した森林浴の香りが、なぜか私が6歳の時に亡くなった祖父の葬式を思い出させるだなんて。
また電気風呂という名の怪しげな風呂もあった。どれどれと恐る恐る足を突っ込むと、びりびりするじゃないか。ああ、これ、あれだ。抗うつ剤パキシルを減薬したときのシャンビリだ。…と、電気風呂で去年の減薬体験を懐古。クマ医師の絶妙な匙加減によりパキシル服用6年目の私は去年半年かけて断薬を成し得たのである。全身が何かの拍子にビリビリする離脱症状「シャンビリ」が辛かった。
隣の泡風呂はどうだ。さっきからポコポコと謎めいた音を発しながら多くの客を受け入れていた泡風呂。さっそく身を投じてみた。背中及び床からクラムボンの泡がくすくす笑ってた。やまなし全開。ケンヂワールド炸裂。しかも、ポコポコいう感じが坂本龍一の「千のナイフ」の音の感じを彷彿とさせた。全身で千のナイフを体感。
普通の白湯に浸かる。ここでやっと我を忘れて湯を楽しめた。余裕が出てきて、周囲を見渡すと20人ぐらいの女性客が体を洗ったり、私と同様、湯に浸かっている。そのうち5人ぐらいが、金髪ショートで小太りだった。ダンプ松本さんみたいな客層に人気なのか、ここは。
体を拭き、着替えていると、みんな「おやすみなさい」とか言い合っている。地元密着型の銭湯らしい。私も番頭さんに「おやすみなさい」と言い、帰宅。新しい銭湯でのデビューを果たせた。

あ~、気持ち良かった。
気ままな休日、最高。

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あいさつの魔法

2014年02月22日 21時03分59秒 | Weblog
NHKみんなの歌をなんとなく見ていたら「日々」という歌が流れてきた。
おじいさんとおばあさんが過去を振り返るという歌詞だった。
歌詞に男尊女卑思想が漂っていて、嫌だと思った。


「泣かせた日 家を出て行った日 抱き合えた日 背を向けて眠った日
 希望を持たせた日 それを恨んだ日 溢れる涙よ やけにデコボコな日々」

泣かせた日って、…どんな原因があったわけ?

うちの両親。
昔、両親の喧嘩が勃発すると私はどちらの方にも付かず、おろおろするばかりだったが、最近では専ら母だ。
内容は色々。
なので母の苦心を考えると、おじいさんが「泣かせた」という部分にナーバスに反応してしまう。
泣かせてるんじゃねーよ、ゴルァ!と。

この歌は、夫婦間のいざこざを乗り越えることの美徳を歌(謳)っているのだろうが、母の涙を知っている私は、そこに同調できない。
酔っ払って帰ってきてしかも客も連れてきて、寝ている母をしつこく起こし、応じないと凶暴化する父…喧嘩勃発。
あのときの恐怖が蘇ってきて私を若干強張らせる。母の苦悶にリンクする。
いざこざを乗り越えようとして、傷を負い、後々まで引きずることの残酷さを知っている自分には理解不可能だった。



一番違和感を感じたのは、おじいさんがおばあさんに「ありがとう」と言わないことである。
おじいさん、コミュ障なの?

「挨拶ができないのは動物と一緒なんだよ」
と生前の大正生まれの祖父(母方)が言っていた。
私は彼の言葉を胸に刻み、会社で「こいつ大嫌い。早く辞めないかなー」と思う人にでも一応「お疲れさまです」と言っている。
また、吉熊上司や勿論、会長であっても社長であっても、書類作成後は一主任である私に対し「ありがとう」って言う(副社長は言わない)。

うちの両親だって、喧嘩で冷戦中でない限りは、些細なことでも「ありがとう」と言い合っている。

このおじいさんはおばあさんが編んだニット帽を貰っておいて尚且つそれを愛用しているにもかかわらず、おばあさんに「ありがとう」と言わないらしい。これはかなり衝撃的であった。
物品を貰っておいて、そりゃないぜ、おじいさん。
まあ、この夫婦がそれでいいとして、夫婦の関係性が確立しているならば別にいいけど。
私には関係ないし。
私は嫌だな。挨拶できない人。
照れているとか、そういう問題じゃない。挨拶は大切なコミュニケーションツールである。

挨拶をしなくても「心で通じ合える」という期待を全ての人に求めるような世の中にはなってほしくない。


あいさつは大切だ。
魔法なんだぜ?

ぽぽぽぽーん。




ゆるーく花金

2014年02月21日 23時03分38秒 | Weblog
退職した人からメールで「(あなたがいる会社は)ブラック企業だね」と烙印を押された。変な絵文字付きで。
まーね。たしかにね。そうかもしれない。辞めた自分を肯定したいが故言ったのかもしれないし、私が仕事のことで愚痴ったので同調してくれたのかもしれないが。

だけど。なんでだろう。すげー、もやもやする。何これ愛社精神?何とも思っていなかった同じクラスの男子への想いに気付く女子中学生の心理@風呂場に似た気分で帰宅。

普段、毒を吐きながらも、色々やっているわけ。リストラされる同僚を尻目に「明日は我が身」と怯え、上司が「1」と言ったら「100」を即答できる心構えを持ち、そして日々のルーティンをミスがないようこなしているわけ。株価の動き、店舗からの制服の注文、稟議の進達とかね、もう毎日がカオスなわけ。


そういう自分をも馬鹿にされているような気分になる。こんなことを心療内科で話したら、精神科医クマ医師に「え?なんで?どうして馬鹿にされている気分になるんですか?」と不思議そうな表情で言われそうだが。

そうだよな。そうそう。考えすぎ。ゆるーくいこうな、自分。


いいじゃないか。会社。たしかに給与や休日や福利厚生はアレだけど。
毎日楽しいじゃん。一度は何かで笑っているじゃん。
15年前、履歴書を携えて二次面接で圧迫面接をされつつも笑顔で凌ぎ、三次面接で社長(現会長)と茄子の花の話で盛り上がって勝ち取った内定じゃなかったっけか。あの時、どうしてもこの会社に入りたいと思った自分を裏切ってはいけない。他人に色々言われたって、「ですよねー」で乗り越えろ。ゆるーくだ、ゆるーく。



今日は金曜日。
飲酒でもすっか。
今日はジャンキーなものを体が欲している!!
そんな時はぺヤング!!



普段料理をしないのでぺヤングすら上手く作れない。なんだか水分を切りきらなかったのでラーメンみたくなってしまった。味が薄くなってしまったがドンマイ。マジうめー。やべー。

ソースの臭いが充満した部屋で、げっぷを押し殺しながらの喫煙。
この気だるい感じ、けっこう好き。ゆるーく、ゆるーく。って緩みすぎだろこれ。

自分がいる会社をブラック企業と言われたことに腹を立て、でもそれがきっかけで会社への想いに気付く…三十路後半に足を突っ込んだ迷える子羊が金曜の夜に漂っている。




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何も言えなくて・・・冬

2014年02月20日 22時14分22秒 | Weblog
寒さを助長しているのは、恐らく道端の残雪だと思う。ぜんぶ雪のせいだ。
電信柱や塀に寄りそうようにして、白い塊になっている残雪。先日の雪がまだいたるところに残っていて、視覚的に寒い。


今日は夕方から人事部の仕事を手伝った。
二人で行う業務で、今日の相手は元総務部の後輩男子N君である。明るく快活な彼は、たしか妹と同じ歳。
一軒家購入済み、そして妻子がいる。
(6年前、彼の結婚式と二次会に出席した→2008年2月23日


そんな彼と久々に一緒に仕事をした。
二人で、残雪がへばりつく道を歩きながら、他の建物へ。

昨日まで、
「もうさ、何で人事部の仕事を手伝わなければならないの」
と怒り炸裂モードだったのだが、殆ど彼がやってくれたので、助かった。

彼のお母さんは元ヤンというか、番長だったらしい。
お父さんも元ヤン。高校時代、各学校の番長同士が出会って互いに一目ぼれをし、結婚し、彼と彼のお兄さんが生まれた。
龍が大好きなお母さん。去年の夏は、生まれたての孫に龍の絵(龍の目が金色)が入った甚平を着用させ、
「マジでかわいくね?」
と大はしゃぎ。スマホで激写しまくりだったらしい。
結婚式で一度会ったことがある、明るくていかにも都会のおばちゃんみたいな彼のお母さんを思い出し、失笑。

「奥さん、そういう時(姑の暴走)、どうしてるの?」
と尋ねた。
「もう、俺たち二人、何も言えずに笑っていますよ。笑うしかないですよね」
と、彼。

「あら、お得意の『何も言えなくて・・・夏』じゃないですか?」
と言い、二人で爆笑。…彼の十八番はJ-WALKの「何も言えなくて・・・夏」である。




どうせやらなければいけない仕事。
楽しくやったもん勝ち。
嫌だって言っても仕事なのだからやらなければならないのだから。

何も言えなくて・・・冬なんだから。

♪私には大ごとだったの 人事には些細なことでも~


それにしても、彼の話術は凄い。コミュニケーションスキル、高すぎ。気持ちも優しい。お陰で気持ち良く仕事ができた。


と、今日はご機嫌だった。

今週はあと一日。
頑張ろう。

J-WALK - 何も言えなくて・・・夏


先日、素敵なバレッタを購入した。
赤や青、様々な種類があったのだが、仕事中にも浮かないよう、ブラウンにした。
お姫様っぽくて、テンションが上がる♪




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今日も無事終了

2014年02月19日 23時51分38秒 | Weblog
まだまだだなと思う。
もう何度も予算作成をしているのに、やはり凡ミスをしてしまっている。前みたいに、吉熊上司にガミガミ怒られるようなことはなくなったが、総まとめをしている彼に「これ、違くないか?」と言われる度にドキッとしてしまう。
確認すれば防げるようなものばかり。詰めが甘いな、自分。
まだどこかで、吉熊上司に確認してもらえるから平気という甘えがある。
あと、福利厚生費の出し方。私はわざわざ難しくやっているらしい。変なところで個性を発揮しても仕方がないのに。来年は吉熊上司に教わったやり方でやろう。過去5年間の実績と店舗数←メモ。


今日の吉熊上司への来客。
後輩女子Cちゃんが席を外していたので私がお茶を淹れた。
私にお茶を頼む際、潔癖症の吉熊上司は若干不安そうな表情を浮かべる。
私がお茶に鼻くそを入れないかが心配なのだそうだ。
「入れませんってば…ふひひ」
と言いながら給湯室へ。
応接室から出てきた吉熊上司に、
「美味しかったよ。あんな安いお茶でよくあんなに濃く入れられるね」
と褒められた。
「特別な味付けしておりますから…ふひひ」
と言い、そして笑いあった。
最近、後輩女子Cちゃんの発案で、来客用の茶碗を「たち吉」の高級なものに変えた。
そのせいもあるのかもしれない。



あ、副社長に仕事を頼まれてるんだっけ。
あと経費分析が終わらない。
稟議書の決裁処理もしなくては。
…と、今日も残業だった。

パソコンを睨むように数字と格闘している吉熊上司との緊張感あふれるこの時間。
予算作成時の風物詩である。

後輩女子Cちゃんは前髪が伸びたので今日は美容院に行くそうだ。
前髪だけだと500円で切ってもらえるらしい。
「俺が切ってやるよ。200円でどう?」
と吉熊上司が言って、みんなで爆笑。



来月、本社女子数人で、しっぽり女子会を開催することが決定した。
今回はワイワイ系より、じっくり語る系。
いつも飲み会に参加しないで、さっさと愛する旦那の元へ帰ってしまうS係長を呼んでみた。
面白くなりそう!
いつものメンツ…経理部O主任、後輩女子Cちゃんに連絡をして、日にちを決め、さっそく居酒屋を予約。
「仕事が早いじゃん」と、お姐さん(N係長)にLINEで褒められた。あざます。



会社内の人間関係、盛りだくさんの仕事…本当に色々あるが、なんとか今日という一日を生抜けた。
スーツとピンヒールで、そしてロングヘアを振り乱し、走りきった感がある。

今日も神様に感謝である。
明日も頑張ろう。




かくれんぼ

2014年02月19日 01時38分39秒 | Weblog
昼休みの喫煙所。
喫煙仲間のN係長のパーカーの帽子に吉熊をインしてみた。
「もー!亮子ちゃんってば!」
と笑いながら嬉しがるN係長、カワユス!




ニューフェイス

2014年02月18日 23時49分11秒 | Weblog
心療内科デー。

待ち時間は予想通り3時間半。最近、待合室にいる患者の人数でおおよその待ち時間が分かるようになってきた。特技かも。

今日も小説を読んだり、スマホをいじったりして過ごした。
喫煙できないのが辛い。今日は特に辛かった。かなりイライラした。
待合室に若いカップルがいて、女の声が大きかったのである。よく通る高い声で、非情に耳障りであった。静かな待合室に時折響き渡るその声は、真っ白な半紙の端に不規則にぽたぽたと着いていく墨汁のような何ともいえない不快さを私にもたらした。
普通、あのような静かな場所にいるとき、他人に話すとしたら、小声で話すのが私の常識なのだが、彼らは普通に話していた。
女が嬌声をあげる度に、他の患者さんがわざとらしく咳払いをしていたが、本人たちの耳には届かなかったもよう。惜しげもなくラブラブワールドを展開していて、迷惑極まりない様相を呈していた。
今週の夕御飯のおかずの予定などを熱く語っている彼ら様子を私は3時間半も接する羽目になった。気が狂いそうだった。冷凍庫にコロッケがあるらしいのだが、どちらが何個食べるかという議題についてをサミット並みに語っているのである。知らんがな。

だいぶ患者が捌けたあと、私は席を移動し、彼らと離れるべく柱の影のソファーへ。カップルが急に静かになったのでトイレに行く途中、偵察に行ったところ、彼らはなんと接吻に興じていた!まさかの接吻!たまに「僕、支えるよ…○○ちゃんを…」「ありがとう」などと囁きあってるし!完全にラブホと化した心療内科の待合室…。癒し系の画像が流れている待合室内の2つのモニターが、ビジネスホテルの有料チャンネル番組を放映しているのかと思えるほどアダルトな光景だった。
勘弁してほしい。そんなこんなで、読書は捗らず。


さて、診察。
クマ医師、なんだか日焼けしているんだが。スキーにでも行ったのだろうか。スキーをしているクマ医師、萌え。

「どうでしたか?最近」
というクマ医師の誘導尋問により、ここ2週間の私を報告。
前回の生理の2、3日前ぐらいからイライラ、ソワソワ感や不眠がMAXだったことを報告。
人事部の憎たらしい子を自らの意志とは裏腹にちょっと無視しちゃったり、もう、私が私じゃないみたい!と嘆きたくなったことも。しかし、生理後はいつもの私を取り戻せた。

「パキシルをやめてから、PMS(月経前症候群)がここ最近ひどいですね。PMSに特化した漢方を飲んでみませんか?」
とクマ医師。
そうだ、彼はPMSに詳しいんだっけか。
「当帰芍薬散なんてどうでしょう」
と続けた。
これはPMSに効果があり、また貧血や肩凝りも期待できるらしい。

それ知ってる!
会社のお姐さんも飲んでいる。
じゃあ飲んでみるかと快諾。

仕事は、ずっと忙しくて残業続きであるが、予算作成はそろそろ出口が見えてきそうだと報告。

人事部が他部署に仕事を振り、被害を被ることについては、
「人事部のその変な子については、もうどうしょうもない、対峙するのに値しない人なので、そんな人のことを考えている時間が勿体ないですよ」
とクマ医師に熱く言われた。

激しく同意。
彼女のことが浮かんできたら、時間節約だと思ってなるべく彼女のことは考えないようにせよ、とのこと。
本当、そう思う。クマ医師、さすが。

今週末、彼女の結婚式二次会に参加する予定なのだが、クマ医師的に行くことをあまりよく思っていないらしい。
新郎新婦の出会いの場だった合コンにいたからな、私。行かないと後々面倒だろう。仕方がない。しかし…抗不安薬ソラナックス飲んで参加する二次会ってどうなんだろう。


今日は懸念材料の確認が主で10分少々の診察で終了。


クマ医師、私のイラおこしたときの顔を再現した様子を見て、ちょっと悲しそうだった。
私が上手くいっているときの報告では、彼はとても嬉しそうなのに。
次回の診察では良い報告ができればいい。
笑ったクマ医師に会いたい。

そして、漢方、効くといいな。

処方変更あり
ゾルピデム酒石酸塩、防風通聖散、カームダン
そしてニューフェイスの当帰芍薬散

これらの薬が2週間で私の体を貫くと思うと、ちょっとした驚きを感じる。




薬局に行くと、さっきのカッポーがまだいた。
処方薬が多すぎて、しかも先生が言っていた薬と違うとか言ってて薬剤師とバトルっていた。どこまで迷惑なんだ、このカッポー!さっそと家帰ってコロッケ食ってろYO!
次回は彼らのバッティングしませんように。


ブログ開設 丸9年

2014年02月17日 23時14分17秒 | Weblog
ブログを開設して、今日で丸9年が経過した。

始めた当初、私は27歳だった。今よりも、不満を多く抱え込み、精神的に疲弊していた。
鬱憤を晴らしたいと思いつつ、その術を知らないで日々を生きていた。


あの日、私は風邪を引いて会社を休んだ。
大学時代からの友達である潤一くんがgooでブログをやっていて、彼のブログを読んでいるうちに左上のボタンを押していて、なんだか気づいたらこのブログを開設していたのである。

不平不満を抱え、楽しいことがあってもそれらを内面に抱えていて、世界に意見を発信するなんていう人はなんか特別な人だと思っていて、どうせ私のことなんか誰も分かってくれないし、もういいよ…別に…と思っていたのに。
「え?もしかして、開設しちゃったのか?」という顛末でこのブログは誕生したのである。

「世界の中心で吉熊が叫ぶ」は、当時流行っていた小説・及び映画「世界の中心で愛をさけぶ」より拝借した。
本当は同時期に流行っていたもので「電車男」の方が好きだったんだが。ブログタイトルが「熊女」では痴女っぽいので断念した。


9年間、ほぼ毎日書いていて、我ながら驚く。
習慣というものは恐ろしいもので、9年間ほぼ毎日ブログを更新していると、それが呼吸をするのと同じぐらい自然なことだと思える。

この月日のどれかが欠けても今の私がいない。
自分の歩んできた軌跡なのに自分でも忘れてしまっている、そんな些細な時間の記録に触れられて、今、改めてブログをやっていて良かったなと思える。

社内の些細な会話、飲み会、一人で過ごす休日、家族との出来事、食べたもの、仕事のこと、心療内科、旅行、季節の花、勉強のこと、空気の匂い、そして私の相棒・吉熊。

いとおしい私の日々を彩ってくれた全てのものに感謝だ。
読んでくださる皆様にも、感謝である。



これからも、そんな宝石たちを、密やかにそして大胆に、このブログという宝石箱におさめていきたい。
吉熊と一緒に。


10年目の「世界の中心で吉熊が叫ぶ」もよろしくお願いいたします。






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