「X JAPAN」が復活するらしい。
初めてこの方々たちを観たのは、たしか中学時代の紅白歌合戦だ。
YOSHIKIさんの着ていた白いドレスがとても綺麗で、歌そのものよりも彼の衣装が気になって仕方がなかった。
「私もあんなドレスを着てみたい」
録画したビデオを繰り返し観ながらうっとりしていた中学時代の私。
高校時代、友人トモエが休み時間の音楽室でピアノで弾いていた。
うねるような優しい旋律に、全身がゆっくりと縛られていく感覚を持った。
彼女が演奏を終るのを待つ。
「トモエちゃん、それ、何ていう曲なん?」
トモエは
「Xの”UNFINISHED“だよ」
と答えた。
ああ、あの方々たちはこんなバラードをも歌うんだ…。
その意外性に心を奪われ、私は知らず知らずの内に彼等のファンになった。
元々好きだった小室哲哉との狭間で、私の乙女心は揺れ動いていたのである。うふん。
あの頃の女子って、様々な妄想に胸をときめかすものだ。
X狂であり、hideをこよなく愛していた友人U子ちゃんなんて
「私、hideちゃんの子しか妊娠したくない」
と、真面目に言ってたし…。
そんなこんなで、私は大学生になった。
高校を卒業した春に華原朋美の「I' m proud」がブレイクし、…私は女に走ったのだった…。
それもあって、またhideさん…そう松本秀人さんが亡くなられてからは、あまりXを聴かなくなった。
彼の死が衝撃的すぎた。
5人じゃない「X JAPAN」は「X JAPAN」ではないような気がしていて、怖くて…なんとなく遠ざかっていった。
「X JAPAN」復活。
さて、今夜は久々に聴いてみたんであるが、んもぅ大興奮。
「WEEK END」とか、久々に聴いたんだが、あの自滅的なところが、いとおかし。
「手首を流れる血をおまえの体に
絡みつけると一瞬のうちに更みがえる記憶に視界を
閉ざされ笑いながら逃げていくおまえの姿を
見つめる傷ついたオレが立ってる
Week End
Week End Week End
Week End I'm at my with end」
もー、火サスみたいな雰囲気ではないか。
片平なぎさが出てきそう。
でも、自殺。
でも、週末。
週末に自殺をした人の歌なんだろうか。
月曜日の出社がそんなに嫌だったんだろうか。
分かるわ~。
「サザエさん症候群」の悲痛さと切なさが滲み出ていて、つい共感。
彼等の歌って、決して他人を傷付けていないことに、今、気付いた。
大抵、誰かを愛しすぎて、
憎悪したり、
自殺したり、
鏡を見つめてみたり、
雨の中を徒歩したり、
静かに嫉妬したり。
でも、殺人はしない。
殺人どころか、追い掛けていったり、いきなり接吻とかいう強引な行動すら起こさない。
静かに、たまに激しく自分の気持をあたためて、そして自己完結するパターンが多い。
基本ジェントル。
刑法に引っ掛からない、善良な市民の歌なんである。
10年ぶりに気付いたことがたくさんあった。
新鮮。
復活マンセー!!