世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

季節を愉しむ

2021年09月22日 | Weblog
昨日は中秋の名月。少し曇っていたが息を飲むほどの美しさだった。



今年は8年ぶりに「中秋の名月」と「満月」が同じ日。

8年前の中秋の名月。

2013.9.19 中秋の名月



懐かしい。といってもすっかり忘れている。
覚えていることより忘れてしまったことの方がはるかに多いと最近思う。

幼少の頃のお月見はよく覚えている。
母にすすきを取ってくるように依頼された。
放課後、友達や妹と近所の公園や雑木林まですすきを探しに行った。
「うーさぎ、うさぎ、何見て跳ねる~♪」
と歌いながら、すすきを見つけては抜く。
ふわふわした穂先がくすぐったくて、その部分をいじりながら帰った。

夕方からは母と団子作りをした。母が用意した団子の材料を子供たちがこねくり回して団子を作るのである。粘土遊びの延長であった。特にまだ幼い弟が作る団子はスライムのようだったと記憶している。

母が作ったけんちん汁と団子、抜いてきたすすきを廊下に設置し、十五夜は完了。
余った団子の幾つかと、けんちん汁、秋刀魚を取りながらテレビを見るのがデフォだった。(十五夜にけんちん汁を食べる風習は栃木と群馬だけなのだそうだ)


うちはけっこうガチで季節のイベントを愉しむ家庭であった。
恵まれていたのだと思う。
今、無機質な一人暮らしでは、風物詩を接するのはスーパーの一角に誂えられた特設コーナーぐらいだ。
不便はないが、一年が過ぎるのを早く感じる。
せめて天文ショーぐらいはちゃんと愉しみたい。


夕食は駅そば。
里芋コロッケそばにした。
コロッケの中はわりとねっとりしている。


パソコンさんが入院中なので今日もネカフェへ。
お代わり自由のソフトクリームにすっかりハマった。
濃厚で後味が良い。



ネカフェっていうと、嶽本野ばら先生の「通り魔」を真っ先に思い出す。
実直な青年がネカフェ難民となる。その過程が実にナチュラルに描かれていて怖い。最後は奈落の底へ…。見過ごされがちな社会の襞もよく描かれている。忘れられない一冊。




今日は天気が良くないとのことだったが、けっこう晴れていた。
多少蒸し暑さはあるが、彼岸も過ぎたのでそろそろ涼しくなるはず。
パソコンさんが帰還する際には更に季節が進んでいることだろう。