大阪・道頓堀の59年の歴史がある飲食店が閉店した。この店には名物の看板人形があり、閉店が知れるとこの人形はどうなるのかという声が起こって、買い取りの話も出たそうだ。プロ野球やサッカーリーグの試合の応援席に姿を現わしたりして、人気は高まる一方でフィーバー状態となっていた。
私は道頓堀には行ったことがないから、その店も人形も知らなかった。人形の姿も、閉店になるという話が出てから新聞に写真が載るようになって初めて見た。だからたかが飲食店の看板人形くらいのことで、なぜ大騒ぎをするのかさっぱり理解できなかった。とりわけ驚いたのは、閉店の翌日の朝刊だった。店の前で閉店の挨拶をする女主人と看板人形の周りを群集がひしめき合っている写真が1面に掲載され、後の面にも関連記事があった。いくら名物だからと言ってこれは少し騒ぎ過ぎではないか。朝刊の1面に取り上げるほどのことなのか。大新聞の大衆迎合の姿勢を疎ましく思った。
同じ新聞に、ある女性作家のコメントが載っていた。「正直言ってなぜ大阪の人が大騒ぎするのかわからない。そんなに(看板人形が)大切なら普段から店で食事をしたらよかったのに。そうしていたら店も閉じることはなかったかもしれない。
・・・・飲食店を名乗る限り本業で勝負していかなければ客を引きつけることは難しい」。
この騒ぎは、ある意味では首長選挙などでも指摘される大阪人の特性から来ているのかも知れない。よく言えば庶民的なのだが、どこか軽いのだ。マスコミもこういう面を煽るようなところがあるように思う。熱しやすいが醒めやすく、この看板人形もやがては忘れられていくのだろう。
私は道頓堀には行ったことがないから、その店も人形も知らなかった。人形の姿も、閉店になるという話が出てから新聞に写真が載るようになって初めて見た。だからたかが飲食店の看板人形くらいのことで、なぜ大騒ぎをするのかさっぱり理解できなかった。とりわけ驚いたのは、閉店の翌日の朝刊だった。店の前で閉店の挨拶をする女主人と看板人形の周りを群集がひしめき合っている写真が1面に掲載され、後の面にも関連記事があった。いくら名物だからと言ってこれは少し騒ぎ過ぎではないか。朝刊の1面に取り上げるほどのことなのか。大新聞の大衆迎合の姿勢を疎ましく思った。
同じ新聞に、ある女性作家のコメントが載っていた。「正直言ってなぜ大阪の人が大騒ぎするのかわからない。そんなに(看板人形が)大切なら普段から店で食事をしたらよかったのに。そうしていたら店も閉じることはなかったかもしれない。
・・・・飲食店を名乗る限り本業で勝負していかなければ客を引きつけることは難しい」。
この騒ぎは、ある意味では首長選挙などでも指摘される大阪人の特性から来ているのかも知れない。よく言えば庶民的なのだが、どこか軽いのだ。マスコミもこういう面を煽るようなところがあるように思う。熱しやすいが醒めやすく、この看板人形もやがては忘れられていくのだろう。