邵利明(明明)が両親と一緒に、西安の遠い親戚の25歳の青年を訪れたと話してくれた。両親が親戚から会ってみてくれと頼まれたらしい。その青年は研修生として、兵庫県の神崎郡の工場で研修しているとのことだ。神崎郡のどこか、どういう企業かは知らなかったが、たずねてみると、かなりよくない環境だったようだ。寮の部屋には暖房はない。エアコンはあるが故障している。寝具は敷布団に掛け布団と毛布が1枚だけで寒そうで、どうやら辛い毎日のようで、悲しそうな様子だったと言う。食事をして別れたが、しばらく行って振り返ってみたら、置かれていたトラックの陰になって姿が見えなかった。泣いていたのかも知れませんと明明は言った。その青年の様子を見て明明の両親は、明明は恵まれていると言ったそうだ。
外国人研修制度によって日本の企業で研修する外国人は急増していると言われている。この制度は、日本の技術・技能・知識の修得を支援することによって開発途上国への国際貢献と国際協力を目的としている制度である。しかし、問題も多く発生しているようで、これまでにも人権侵害や事件がニュースになっていた。パスポートを取上げたり、時間外労働を強制したり、権利を主張すると強制帰国させたり、保証金・違約金によって身柄を拘束したり、最低賃金法違反したりするなどの悪質な事例が後を絶たないようだ。研修と言えば建前や聞こえはよいが、実際には安い労働力とみなしている不心得な企業も少なくないようだ。また、中国には現地に斡旋業者がいて、高い手数料や保証金を取るなどかなりあこぎなこともしているらしい。(「外国人研修制度」(Wikipedia)参照)
明明達が会った青年の話では、社長が西安での説明会に来たそうだが、前には海があり後ろには山があってきれいな環境だと言ったという。神崎郡には海はないよと言ったら、そうですよ、来てみたら川があるだけだし、山と言っても岡のようなもので騙されたと思ったと言っていましたと明明は言った。現地の仲介業者の斡旋で来日したらしいが、いい加減なことをやっているのではないだろうか。会社を辞めて帰国したくても、中国の仲介業者に4万元(約50万円)徴収され、それが戻ってくる当てはないらしい。何をしている会社なのか、規模はどれくらいのものなのかはわからないが、ベトナム人もいるらしく、研修とは名ばかりのお粗末な状態なのではないか。国際貢献も国際協力もあったものではない。こんなことでは帰国しても日本に好感を持ってくれることは期待できないだろう。聞いていて憂鬱になってしまった。
外国人研修制度によって日本の企業で研修する外国人は急増していると言われている。この制度は、日本の技術・技能・知識の修得を支援することによって開発途上国への国際貢献と国際協力を目的としている制度である。しかし、問題も多く発生しているようで、これまでにも人権侵害や事件がニュースになっていた。パスポートを取上げたり、時間外労働を強制したり、権利を主張すると強制帰国させたり、保証金・違約金によって身柄を拘束したり、最低賃金法違反したりするなどの悪質な事例が後を絶たないようだ。研修と言えば建前や聞こえはよいが、実際には安い労働力とみなしている不心得な企業も少なくないようだ。また、中国には現地に斡旋業者がいて、高い手数料や保証金を取るなどかなりあこぎなこともしているらしい。(「外国人研修制度」(Wikipedia)参照)
明明達が会った青年の話では、社長が西安での説明会に来たそうだが、前には海があり後ろには山があってきれいな環境だと言ったという。神崎郡には海はないよと言ったら、そうですよ、来てみたら川があるだけだし、山と言っても岡のようなもので騙されたと思ったと言っていましたと明明は言った。現地の仲介業者の斡旋で来日したらしいが、いい加減なことをやっているのではないだろうか。会社を辞めて帰国したくても、中国の仲介業者に4万元(約50万円)徴収され、それが戻ってくる当てはないらしい。何をしている会社なのか、規模はどれくらいのものなのかはわからないが、ベトナム人もいるらしく、研修とは名ばかりのお粗末な状態なのではないか。国際貢献も国際協力もあったものではない。こんなことでは帰国しても日本に好感を持ってくれることは期待できないだろう。聞いていて憂鬱になってしまった。