中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

給付金詐欺

2009-03-21 09:07:38 | 身辺雑記
 給付金詐欺の被害者が初めて出た。

 警察庁によると、これまでに全国的には、役所の職員を名乗って「給付金を支給するから現金自動出入機に行って」などという電話が14件、給付金支給手続きを名目に家族構成や預金口座の番号などを聞き出す手口も93件あったそうだ。届出のあったものだけだろうから、実際にはもっと多いかも知れない。給付金が支給されることになる前のことだから、電話を受けても不審に思い、被害には至らなかったのだろう。

 被害にあったのは大阪府堺市に住む1人暮らしの88歳の女性で、警察によると、役所の者を名乗る男が訪れ、「給付金の支給は10月ごろになる。5万円もらえればすぐに給付金の手続きができます」と言ったようだ。女性は「いつでも結構です」と言ったが、男は「電話をします」と外に出て、携帯電話で話すそぶりをしたので信用してその場で現金5万円を男に手渡した。男は「10分ほどで戻ります」と言って立ち去ったが戻ってこないので、不審に思い市役所の担当窓口に電話して、騙されたことを知った。男は60歳ぐらいだったようだが、事実ならばこれは老老詐欺だ。世に盗人の種は尽きぬと言うが、まったく年齢を問わず悪い奴は後を絶たないものだ。

 この女性はおそらくは給付金のことは知っていただろう。それなのに、2万円の給付金の支給に5万円が必要などということを不審に思わなかったのか。「優しい感じで騙すような人には見えなかった」とその女性は言ったそうだが、気の毒ではあるが人が良すぎる。高齢者の中には「お上」を信じる気持ちが強い人も多いのだろう。それだけにそれを逆手にとって騙した奴が憎々しい。良い末路がないようにと思う。

 市役所から広報誌が届けられた。3月中に申請書を送付されるそうで、4月以降に金融機関に振り込まれるようだ。ある新聞の川柳に「麻生氏の1食分か給付金」とあったが、まあそんなものだろう。広報誌の最後のページに「定額給付金は市内で使いましょう」とある。プレミアム付の商品券の購入もできるようだ。「地域経済活性化」ということで、市もいろいろ考えているらしい。

 同じページに詐欺にあわないようにとの注意も載っている。「市役所や国(総務省・厚生労働省)などがATM(銀行・コンビニなどの現金自動払い機)の操作をお願いすることは絶対にありません」などいくつかの注意事項がある。それでも悪人どもは虎視眈々と獲物を狙っているのではないか。被害者が出ないようにと願うばかりだ。