中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

教師の言動

2009-03-28 09:39:10 | 身辺雑記
 最近、高校教師に関する記事を2つ見た。

 1つは、福島県立高校の57歳の男性教諭が、女子生徒にセクハラまがいの行為をしたなどとして、県教委から戒告処分を受けたというものだ。この教師は着替えのため体育の授業に約2分遅れた女子生徒2人に、体育館の壁に手をついて尻を突き出すよう強要した。従った生徒にはバドミントンのラケットで尻をたたく真似をし、従わなかった生徒には授業を受けさせなかった。

 もう1つは、秋田県の県立高校で、51歳の芸術部顧問の男性教諭に関することで、この部で写真コンクールに応募するための撮影のアイデアを顧問と部員らとの間で話し合った結果、メイド服姿で撮影することを決めた。3年生の女子部員にモデルを依頼したが、この女子生徒は家族との話し合いの結果、モデルになることを断った。この教師は撮影しないと自分が担当している国語の単位をやらないと言い、卒業できなくなることを恐れたその生徒はメイド服を着て別の生徒に撮影させたというものだ。女子生徒側は警察に届け出た。この教師は学校側の事情聴取に「冗談として受け止めてくれると思った」と話したという。県教委は「先生の冗談だったが、生徒が深く傷ついていることは重く受け止めたい」としているが、どのような処分をしたのかは分らない。

 2つのケースは、一見取り立てて騒ぐほどのことではないという意見もあるかも知れない。しかし、私はやはりこの2人の教師は分別が乏しいと思う。2人とも50代で、1人は定年退職も近い年だ。おそらく長く教師をやってきたのだろうから、若い生徒、特に年頃の女生徒のデリケートな心のありようが分っていなければならないはずだ。それなのに尻を突き出せと言ったことに従わなかったからといって授業を受けさせないとか、冗談にせよ「単位をやらない」など脅しとられても仕方がないようなことを言うのはまったく行き過ぎだ。今の時代、ちょっとしたことでも、セクハラやパワハラになるということが分からないのだろうか。学校という環境の中での教師と生徒との関係の中で長年いると、知らず知らずのうちに、緊張感が弛緩してしまうのか。

 私は高校教師時代にパワハラじみたことはしたことはなかったし、ましてセクハラなどは(そのような言葉もなかったが)論外のこととして過ごした。しかし、顧問をしていた生物部の部員には、男女を問わずよく冗談を言ったり、からかったりしたものだ。当時は生徒達もそれを面白がっていたが、「今だったらどうなるか分かりませんよ。親も何を言うか分からないのがいる」とHg君やHr君たちは笑う。そうかも知れない。生徒も親もおおらかだったことが多かったあの頃が懐かしい。

 いたずらに生徒の気に入るような言動で、あたかも生徒を理解しているかのような錯覚をしている教師は嫌らしいが、粗雑な言動の教師も不愉快な存在だ。教師は聖人君子でなくてもいいから、やはり若い生徒達に節度を持って接するようでありたい。