天気の良い朝、近所のNさんが家の前の道路に出した椅子に腰掛けていた。挨拶すると返してくれたが、少し舌がもつれている感じだし、やや無表情な顔つきだ。やがて椅子から立ち上がり、両手で杖を突いて歩き出したが足元は覚束ない。歩行の訓練をしているようで奥さんがついて世話をしている。
どうしたのかと奥さんに聞いたら、脳梗塞だと言う。気が付かなかったが、これまでに3回起こしたそうだ。3回目は一緒にテレビを見ていて、何気なく振り向くと発作を起こしてひっくり返っていたと言う。脳梗塞の発作というものは突然来るようだ。最初の発作の後でも、2回目のときも医師に薬を出してもらったが、薬嫌いなのか忘れがちになるのか、あまり飲まなかったようだ。それは良くない、薬はちゃんと飲まなければ、また発作があると怖いよと奥さんに言ったら、もらっても飲まないんだからと、奥さんはちょっと忌々しそうに言って、Nさんの後ろ姿に向かって手で叩く格好をした。Nさんは71歳で、魚料理の割烹を経営している。私より若いが、最近は週2回デイサービスに行っているそうで、これからどうなるのか、大丈夫なのかと心配になった。
年を取ると医者をハシゴして、そのつど薬を出してもらったり、薬屋で買ってやたらに飲むのは感心したことではないし、場合によっては弊害もあるだろうが、何か症状があって医師から処方してもらったら、たとえ薬嫌いでもきちんと続けて飲むことだと思う。そうしないとよくならないだろう。私は少し血圧が高めだというので軽い降圧薬をもらっているが、指定された朝夕2回は欠かさず飲んでいるから、今のところ血圧はまったく正常に保たれている。確かにきちんと続けて薬を飲むことは面倒なことでもあるのだが、医師の指定を守って習慣にすることは必要だ。
私は特に薬嫌いということではないが、それでも年を取るにつれていろいろ不具合が出て、何種類も薬を出されて飲まなくてはならなくなったら、いささか鬱陶しいことだろう。幸い今のところ血液検査をしても、どの項目も正常値の範囲内だから、降圧薬と脚の血行を改善する薬だけしか飲んでいない。これ以上薬が増えることのないようにしたいものだ。
どうしたのかと奥さんに聞いたら、脳梗塞だと言う。気が付かなかったが、これまでに3回起こしたそうだ。3回目は一緒にテレビを見ていて、何気なく振り向くと発作を起こしてひっくり返っていたと言う。脳梗塞の発作というものは突然来るようだ。最初の発作の後でも、2回目のときも医師に薬を出してもらったが、薬嫌いなのか忘れがちになるのか、あまり飲まなかったようだ。それは良くない、薬はちゃんと飲まなければ、また発作があると怖いよと奥さんに言ったら、もらっても飲まないんだからと、奥さんはちょっと忌々しそうに言って、Nさんの後ろ姿に向かって手で叩く格好をした。Nさんは71歳で、魚料理の割烹を経営している。私より若いが、最近は週2回デイサービスに行っているそうで、これからどうなるのか、大丈夫なのかと心配になった。
年を取ると医者をハシゴして、そのつど薬を出してもらったり、薬屋で買ってやたらに飲むのは感心したことではないし、場合によっては弊害もあるだろうが、何か症状があって医師から処方してもらったら、たとえ薬嫌いでもきちんと続けて飲むことだと思う。そうしないとよくならないだろう。私は少し血圧が高めだというので軽い降圧薬をもらっているが、指定された朝夕2回は欠かさず飲んでいるから、今のところ血圧はまったく正常に保たれている。確かにきちんと続けて薬を飲むことは面倒なことでもあるのだが、医師の指定を守って習慣にすることは必要だ。
私は特に薬嫌いということではないが、それでも年を取るにつれていろいろ不具合が出て、何種類も薬を出されて飲まなくてはならなくなったら、いささか鬱陶しいことだろう。幸い今のところ血液検査をしても、どの項目も正常値の範囲内だから、降圧薬と脚の血行を改善する薬だけしか飲んでいない。これ以上薬が増えることのないようにしたいものだ。