中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

参議院選挙

2010-07-13 08:51:20 | 身辺雑記
 民主党が敗北した。1人区の当選者は8人、落選者は21人、前回07年は当選者23人、落選者6人だったから、今回の結果は「大敗」と言ってもよいものだろうし、各紙もそのように表現している。比例区を併せても、与党は過半数割れした。

 政治情勢にはいささか疎いから原因はよく分からないが、やはり選挙前の首相の消費税についての意見がかなり影響したのではないか。ただ消費税論議をすることを考えると言うだけでなく、自民党が掲げる10%を基準にしたいなどと言ったものだから、値上げが急に現実のものとなったかのように有権者は受け止めたのではないか。

 消費税を上げるべきだと言うつもりはないが、物価問題に大方の国民が敏感なこの問題を、選挙前にわざわざ口にした首相の意図や感覚がどうも分からない。内閣支持率が鳩山前首相のときに著しく低下し、代わって菅首相が就任するとV字型に回復したことで自信を深め、財政危機を解決するためには、この際言うべきことはためらわずに言ったほうが政治家として正しい姿勢だと判断したのか、国民の意識を甘く見たのか、情勢が読めないのか、いずれにしても感覚が理解できない。そもそも党議も経ずに首相の独断でこのような問題を公にすること自体が問題なのではないか。実際、首相が消費税値上げを口にしてからは、支持率はみるみる下落した。責任は大きいと思う。ある新聞のコラムには「『政治家は次の時代を考え、政治屋は次の選挙を考える』と言う。首相になって『最小不幸社会』を語ったときの菅さんは政治家だった。それが支持率のV字回復に目がくらみ、やみくもに選挙を急ぎだした頃から政治屋に変身したようだ」とあった。

 有権者の気分は移ろいやすいもので、今回は自民党に改選第1党の席を与えた。自民党が大喜びしている様子が伝えられたが、消費税について言えば、自民党は前から消費税10%と言っている。だいたい取り組みが焦眉の急となっている国家財政の危機をもたらした責任はどこにあると言うのか。このようなことを有権者どのように考えたのだろうか。自民党がだめなら民主党、民主党がだめなら自民党という程度の意識なのか。私にはどっちもどっちと思えるのだが。

 これで、またもや国会は「ねじれ状態」となった。これからいったいどのようになっていくのだろう。