三千院を出て下る途中に「土井志ば漬け本舗」という漬物屋の店があるので寄ってみた。
しば漬けは、紫葉漬けと書き、茄子を刻んで赤紫蘇の葉で塩漬けにした京都の伝統的な漬物で、すぐき、千枚漬と並んで京都の三大漬物と言われている。
紫蘇によって鮮やかな赤紫色をしていて、本来は漬けてから熟成するまで1年近くかかり、その間に乳酸菌による乳酸発酵によって、酸味が出てくる。現在は茄子のほかに胡瓜や茗荷などを入れ、醸造酢や梅酢を加えて酸味を出している。この酸味があるので食が進む。
この漬物屋は明治34(1901)年創業の老舗で、本来はしば漬けが家業だが、今では胡瓜や茄子、大根、南瓜、グリーンボールなど新旧いろいろな野菜の漬物が売られている。どれも調味液に漬け込んだ、いわば今風のものだ。
自家の紫蘇畑。大原の紫蘇は"ちりめん赤紫蘇"と言い、深い赤紫色で葉の周辺が縮れたように波打っているのが特徴だと言う。
伝承によれば紫葉漬けの名の由来は、平清盛の娘で高倉天皇の中宮となり、安徳天皇を産んだ平徳子が壇ノ浦の戦いで平家が滅亡した時に生き残り、大原の里に隠棲して建礼門院と呼ばれたが、里人が慰めのために献上した、夏野菜を良質な紫蘇とともに漬け込んで、保存食として冬のために貯えていた漬物が気に入って、「紫葉漬け」、すなわち紫葉の入った漬物と呼んだことにあるとされている。この伝承の真偽はともかくとして、しば漬けが大原の里に古くから伝えられたものであることはうかがい知れる。
旧店舗。
しば漬けは、紫葉漬けと書き、茄子を刻んで赤紫蘇の葉で塩漬けにした京都の伝統的な漬物で、すぐき、千枚漬と並んで京都の三大漬物と言われている。
紫蘇によって鮮やかな赤紫色をしていて、本来は漬けてから熟成するまで1年近くかかり、その間に乳酸菌による乳酸発酵によって、酸味が出てくる。現在は茄子のほかに胡瓜や茗荷などを入れ、醸造酢や梅酢を加えて酸味を出している。この酸味があるので食が進む。
この漬物屋は明治34(1901)年創業の老舗で、本来はしば漬けが家業だが、今では胡瓜や茄子、大根、南瓜、グリーンボールなど新旧いろいろな野菜の漬物が売られている。どれも調味液に漬け込んだ、いわば今風のものだ。
自家の紫蘇畑。大原の紫蘇は"ちりめん赤紫蘇"と言い、深い赤紫色で葉の周辺が縮れたように波打っているのが特徴だと言う。
伝承によれば紫葉漬けの名の由来は、平清盛の娘で高倉天皇の中宮となり、安徳天皇を産んだ平徳子が壇ノ浦の戦いで平家が滅亡した時に生き残り、大原の里に隠棲して建礼門院と呼ばれたが、里人が慰めのために献上した、夏野菜を良質な紫蘇とともに漬け込んで、保存食として冬のために貯えていた漬物が気に入って、「紫葉漬け」、すなわち紫葉の入った漬物と呼んだことにあるとされている。この伝承の真偽はともかくとして、しば漬けが大原の里に古くから伝えられたものであることはうかがい知れる。
旧店舗。