中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

バナナあれこれ

2010-07-28 09:36:48 | 身辺雑記
 朝遅く起きるせいか朝食はあまり食べない。牛乳にクッキー数枚、それにバナナ1本くらいで済ます。

 バナナはずいぶん安いものだし、1年中ある。デパートやスーパーでは非常に安く売っている。いろいろな品種があるが、食べ比べたことはないから、とくに気に入っているものはない。値段もいろいろだが、そのときの気分で適当に買うが、高めのものは敬遠する。しょせんバナナだという気がするのだ。

      

 料理用のバナナもあるが、使ったことはないし、食べたこともない。

      

 よく知られているように、バナナは生産地で未熟の房を収穫し、輸入してから熟成させる。害虫の侵入を防ぐために植物防疫法の定めで熟したものは輸入できないからだ。輸入されたバナナは、加工業者がエチレンガスと温度、湿度を調整して熟成させる。Hr君は青い未熟のものを口にしたことがあり、とても渋かったと言っていた。

 買ってきたバナナは傷みやすい。その途中で皮の表面に黒褐色の斑点が出てくるが、これは「スウィートスポット(Sweet spot)」とか「シュガースポット(Sugar spot)」と言って、簡単な熟成のバロメータとなるものだ。卒業生のI君の娘は誰に吹き込まれたのか知らないが、このスポットの出たバナナは腐っていると言って頑固に口にしようとしないらしい。

      


 生産国は多いが、日本ではフィリッピン産のものを多く輸入しているそうだ、時折近くのスーパーで沖縄のものを売っていることがあるが、かなり高くて、たかがバナナという気持ちになるから買う気は起こらない。

 戦後間もない頃、父が街でバナナを見つけて買ってきたことがあった。子ども達が喜ぶだろうと思ったのだろう。戦争中はバナナなどは贅沢品のようなもので輸入されなかったから、久しぶりにバナナを見て、私やすぐ下の妹は歓声を上げた。ところがまだ幼かった2人の妹は、気味悪そうな顔をしてじっと見ているだけで、父はいささかがっかりしたようだった。妹達にとっては何か得体の知れないものに思えたのだろう。もっとも皮を剥いて口にすると、とても喜んで食べた。

 私の息子達が幼かった頃、「とんでったバナナ」という童謡が人気があった。4歳くらいだった次男も好きで、妻に入れてもらった風呂の中でかすれたような声で「バナナン バナナン バナアナ」と歌っていたのを思い出す。40代なら今でもこの歌を覚えている人は多いだろう。

http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/ton_banana.html

 バナナの皮はよく漫画の題材になっていて、悪戯で道路にバナナの皮を置いて、それを踏んだ者が滑ってひっくり返る場面がよくあった。誰が思いついたのかは知らないが、実際にあのように滑って転ぶものだろうか。

 バナナは安価でおいしい庶民的な果物だ。生食だけでなくケーキに使われたりするから、あの香りと食感がこれからも好まれるだろう。


      

                                                      京都府立植物園で