我が愛用のスパイク長靴・・・・最近は厳冬期を除き、山行の2/3以上は利用している登山靴?である。「日本三百名山」も、100山以上はこれで登っていると思う。
この長靴の特徴は、多少メーカーによって違いはあるが、底に60個ほどのイボイボがあり、それに40本ほどのスパイクピンが打たれてある。イボイボとスパイクピンが滑り止めの役割をし、イボイボはクッションの役割もしている。価格は、釣具屋などでは高級でしっかりした物が売られているが、ホームセンターで売られているのは、2,000~2,500円程度で、私の愛用はもっぱらこれである。
スパイク長靴を履きはじめた10数年前に、釣具屋で8000円のものを買ったことがある。軽くてフィット感に優れ、スパイクピンも抜けなかったが、ゴムが劣化してひびが入り、結局3年しか履けなかった。それ以来、1年に1足と決め、安いものを履き潰している。殆どのメーカーは、履いているうちにスパイクピンが抜けて来る。しかし、昨年と今年履いている、かのゴム製品で有名なオカモト(株)のGAILYという2,480円の長靴(画像)は、ピンの埋め方が他のメーカーと違い、殆ど抜けることがない。これまで履いた中で最高である。さすが、ゴム製品のオカモトならでは・・・である。ネットでも買えるようだ。
最近、愛用者が非常に増えてきているが、我が愛用の理由(効用)と工夫を整理すると、次のようになる。
<愛用の理由(効用)>
1,滑らない
登りも下りも確かなグリップ力を発揮する。特に、普通の登山靴では、下りで滑って尻餅を付いたりすることや濡れた木の根や木道で滑ることが多い。しかし、その恐怖心から解放され、安心して歩けるし、残雪や雪渓歩きには軽アイゼンよりも安心感がある。北アルプス三大雪渓の針ノ木雪渓歩きもバッチリだった。
2,濡れない
雨上がり、朝露、ぬかるみ、渡渉や小さな沢ルートなどでは濡れやよごれを気にしなくて済むし、スパッツも不要なこと。濡れようが泥んこになろうが、手入れも必要ない。特に残雪期や晩秋のジメジメした登山道には欠かすことはない。春先の雪解けの頃の泥んこの登山道では、羨ましがられることが多い。
3,安い
年間冬山を除いても80日以上の山行で、いつも登山靴を履いていたら2年ほどで買い換えなくてはならない。2年で3~4万円がパーになる。しかし、このスパ長は、酷使しても1年は持ってくれる。毎年買い換えても、2年で5,000円ほど・・・。したがって、酷使しても惜しくなく、特に薮漕ぎ登山には必須アイテムである。
<欠点と克服の工夫>
1,フィット感をアップする工夫
確かに、登山靴よりはフィット感に乏しい。そのための工夫として、中敷きや靴下で調整し、ブカブカしないようにしている。自分はやらないが、紐やベルトで足首の所を8の字縛りをする人もいる。
2,積雪時や残雪時の冷たさへの工夫
雪の中を歩くときはさすがに足が冷たい。その工夫として、厚い靴下の重ね履きもいいが、最高なのは沢用のネオプレーンの靴下だ。これは全く冷たさを感じることはない。
<克服し難い欠点>
1,さすがに、真夏は足が蒸れるのが唯一の欠点だが、それでも、薮漕ぎ登山や雨上がりには欠かすことはできない。今は、内側の素材に速乾吸汗性のものを使っているのでだいぶ履きやすくなっている。
2,岩山や縦走装備のときやハードな長距離山行のときには不向きなので、お勧めできない。