癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

道南の未踏の山を考える

2018年05月14日 | 登山・旅行

09,6,14、故Ko玉さんこと児玉さんと2人で往復11時間の薮漕ぎで登った松前町原口の神ノ山(734m)

 北海道の国土地理院の1/25000の地形図に山名が掲載されている山や通称が定着している山全山1594山を踏破した翌年に癌で亡くなられた札幌の故Ko玉さんこと児玉保則さんの偉業と記録をまとめた著書『ついにやった!前人未到の1594山・北海道「Ko玉の全山登頂記」』が、「地図がガイドの山歩き」の西條さんが中心となって編集が進み、近々発刊の予定である。
 当初は、児玉さんが生きているうちの発刊予定だったが、間に合わなかったので、時間を掛けてよりよいものをという編集方針に変えて、今年まで延び延びになった。

 自分も道南の山を中心に何度も一緒に登っているが、その中から児玉さんの希望で、雨の中の強烈な薮漕ぎ登山だった上ノ国の「大滝山~初神山」の思い出の原稿を寄せてある。

 とても真似のできることではないが、せめて道南地域だけでもと思って、自分の記録を精査してみた。渡島・檜山の地形図に山名が掲載されている山は225山あり、そのうち、今日現在で踏破しているのは178山で、未踏は47山である。 
 http://sakag.web.fc2.com/dounanyamaitiran.xls
※この中には、山名が載っていないが、多くの岳人に登られている今金町の通称・利別岳(1022m)と、一等三角点の上ノ国町の三角山(649m)(踏破済み)と同じ一等三角点の今金町の烏賊付山(75m)も含まれている。

 未踏の山を市町村別で整理すると、下記の通りである。
 函館市・北斗市・鹿部町・厚沢部町・江差町・乙部町の6市町はすべて踏破済みである。
 <松前町>15、<福島町>2、<木古内町>4、<鹿部町>1、<森町>1、<八雲町>3、<長万部町>1、<今金町>3、<せたな町>8、<奥尻町>2、<上ノ国>7

 圧倒的に多いのが松前町である。この中には渡島大島と松前小島の3山も含まれる。函館から遠いせいもあるが、アプローチが難しい奥深い山が多いからである。児玉さんもこの山域に非常に苦労していた。
 次に多いのがせたな町と上ノ国町である。これも函館から遠いこともあるが、せたな町は、旧大成町の太櫓山塊の山が多い。上ノ国町は、比較的海岸に近い山が多いので、割と楽に踏破できそうな気がする。

 さらに、標高別でみると、下記の通りである。
 <700m以上>3/76、<700m未満500m以上>11/67、<500m未満300m以上>19/52、<300m未満>15/36
 500m以上が14/133で、それ未満が33/88で、標高の高い山ほど踏破率が高い。これは、高い山ほど登山の対象としてみなして、登山道の有無にかかわらず登って来た結果である。それだけに、500m以上の山で残っている山は、厄介な山が多いということになる。この500m以上の山の中に函館勤務時代の児玉さんと一緒に登った山が多い。

 函館の山仲間の中にも、「せめて道南だけでも」と考えている人がいるので、面倒な山はその仲間と協力することにして、簡単な低山は1人ででも可能な限り登ってみようと思っている。当然、夏は薮漕ぎだが、地形図に載っていない林道も多いので、それらの偵察も必要である。夏が難しい山は積雪期のトライとなるであろう。