井上ひさしさんが亡くなられて以来、「あの人はもういない」という思いがフラッシュバックのように、時折、突然、響く。これから頑張って、すごい傑作を書いて、ぜひとも褒めてもらいたい、と思う相手に亡くなられては、張り合いがないではないか。悔しい、ほんとに悔しいぞ。そうだ。宮沢章夫さんがどこぞに私の発言として引用していたように、私は五年前の岸田戯曲賞選考会について、確かに「選考委員であるはずの私たちは、井上ひさし劇作塾の生徒のようであった」と書いたことがある。その思いは今も変わらない。六年前、雑誌「国文学」での井上さんとの対談のことも記憶に甦り、自分の進行の下手さ加減を思い出し、改めて自己嫌悪に陥る。短い期間でも、井上さんと「現役」どうしでいられたということの、ありがたさと、畏怖と。
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