但馬の地名

2018年03月10日 | 但馬ってこんなところ
    豊岡市市谷 堤防の向うは早春の蘇武岳 


(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成29年 第12回但馬検定(2級)問題より

【80】但馬にある次の地名のうち、下線部の読み方が間違っているのは、どれ
でしょうか。

(a) 養父市・建屋(たてのや)       (b) 朝来市・口銀谷(くちがなや)
(c) 香美町・柤岡(けびおか)       (d) 新温泉町・越坂(おっさか)



 但馬にも読み方がとても難解な地名がとても多くあります。例えば水上です。

「日高町水上」と書いて「ひだかちょうみのかみ」と言います。「みのかみ」

です。「みのかみ」だってそこそこ難解ですね。「出石町水上」と書いて「い

ずしちょうむながい」と読むのです。「むながい」ですよ。なかなかこの「む

ながい」は難解ですね。同じ豊岡市の中です。日高町と出石町で同じ漢字で読

み方が違う、それもとても難解な読み方なのです。

さて、問題の間違っている読み方の地名は「建屋」です。建屋は「たきのや」

と読むのが正しくて「たてのや」は間違っています。この問題の答は、(a)

の養父市建屋(たてのや)です。

(b)、(c)、(d)の口銀谷(くちがなや)も柤岡(けびおか)も越坂(おっさか)

も、読み方はとっても難解ですが実在の地名です。


『正露丸、熊の胆、マムシ』

 昔からあったんよ。正露丸っていって黒い丸い薬はあったんよ。小さい子供が

「母ちゃんおなかが痛い」と言ったら「正露丸でも飲んどけ」と、子供は一粒で

効くからと飲まされたよ。昔も今も同じなんだけれど、正露丸って苦いし臭いし

あまり飲みやすい薬じゃないわな。そでも、おなかの痛みが治るからと辛抱して

飲んだね。臭いの我慢して飲んだね。

そのほか、薬らしい薬ってあまりなかったの。おなかが痛いときは正露丸の他に

「熊の胆(い)」ってものがあったね。誰から求めたものか知らないけれど、引

き出しに大事にしまってあったの。黒い小さなモチみたいな塊(かたまり)、そ

れをほんの少しだけ削ってゴクンと飲まされたの。「熊の胆はよ~効くで~」と、

体の調子が悪いときはよく飲まされたね。

それから、「マムシ」の焼いた一片(ひときれ)も、パリポリ・パリとよく食べ

させられたね。もちろんお父さんが捕まえて素手で割いたマムシなんよ。一匹は

棒にクルクルっと巻き付けて、乾燥したマムシが壁に差し掛けてあったね。

我が家の薬は、苦い正露丸や、熊の胆や、見るも気持ち悪い頭の付いたマムシだ

ったんだよ。