ジュゴン掲示板

ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)は日本では沖縄にのみ生息しているジュゴンを守るために活動をしています。

12月1日政府交渉(防衛省、環境省)の報告

2023年12月03日 | ジュゴンブログ
12月1日に防衛省、環境省交渉を持ちました。
11月7日在沖米軍幹部が軟弱地盤の軍事上影響を与えることについて、
「修正できなければ影響は与えるかもしれない」「普天間飛行場を維持したい」と発言しました。

防衛省はこの間「設計変更は軟弱地盤の改良のためで、米側に伝えている」と回答してきていますが、
『軟弱地盤の改良の実現性について米側は了解しているのか』との質問には答えませんでした。 
「米側は了解している」との回答が米国連邦議会などに伝わることを恐れたからです。
在沖米軍幹部の発言は、軟弱地盤の改良工事の実現性に不安を持っている表れです。

事前集会では、参議院外交防衛委員会での活動報告を
参議院議員の伊波洋一さんと高良鉄美さんから頂きました。



防衛省交渉の冒頭に、
署名「ジュゴンの海とやんばるの森を守りたい!辺野古のすべての工事を中止してください!」
2459筆を提出しました。



次いで、11月29日オスプレイが屋久島沖に墜落した事故に関して、
あまりにも対米追随的対応に終始する木原防衛大臣に抗議しました。
少なくとも住民、国民の権利を守る立場から横暴な米軍には抗議するべき
とりわけ防衛省職員として声を上げるべきと批判しました。

交渉の重点は「軟弱地盤改良工事の実現性について米側の見解(了解しているか否か)」を質すことです。
防衛省からは従来の回答「(軟弱地盤の改良工事については)米側に説明しています」と異なり、
「地盤改良工事などの内容についても、米側に確認してきており、日米間に見解の相違はありません」
踏み込んだ内容でした。

私たちは「(上記の)在沖米軍幹部の発言」は
1.新基地建設の軟弱地盤の改良工事への不安の表れである。
2.これを口実に、普天間基地に軍事上固執している。
 と主張。だから、「日米間に見解の相違はある」と批判しました。
「日米間に見解の相違はない」とする根拠、米側の資料を明らかにするべきと防衛省に要求しました。
また、在沖米軍幹部の発言の真意を確認する責任があると追及しました。


次に、ジュゴンの生息調査の改善についてです。
今年4月辺野古近海の久志海域で、ジュゴンの糞が見つかりました。
沖縄防衛局の諮問機関の環境監視等委員会内部からも、沖縄防衛局の調査の杜撰さに疑問が出されています。

沖縄県はジュゴン調査の拡充を求めて、防衛省にジュゴンの糞のDNA検査結果を渡しています。
しかし、防衛省は自らできる水中音調査の範囲を大浦湾内・沖などには広げず、
ジュゴンに影響を与える土砂運搬船の水中音調査すらしていません。
なぜ、拡充しないのか、できないのかを明らかにすることを求めました。


環境省交渉の重点は、昨年12月に生物多様性条約COP15で決定された「生物多様性の枠組み」、
2030年までに地球上の陸地と海域各々の30%を保護区にする具体的方法を明らかにすることでした。


(生物多様性条約Cop15 「Science Portal」より)

 4月の環境省交渉では
ストレートに「絶滅危惧種を含む5334種の生物が確認されている大浦湾を海洋保護区の対象に」することを求めました。
だから、環境省は「生物多様性の観点から重要度の高い海域(重要海域)であることをもって、
直ちに30by30目標の対象となるわけではありません」と生物多様性の保全を進める上で後ろ向きな回答。

生物多様性の保全をどのように進めるかを議論する中で、その回答を撤回し
令和5年度から生物多様性の観点から重要度の高い海域(重要海域)などの既存の科学的な知見をふまえて、
OECM候補海域抽出・検討を開始する
と回答しました。
辺野古大浦湾は重要な海域ではないかとの質問には、環境省は重要な海域になっていると回答しました。

      (HOPE SPOTリーフ)
    時間の関係で海洋保護区については次回交渉に回しました。

次に、
7月26日に発表された「世界遺産登録された沖縄島北部における自然環境の保全における2国間強力」については、
日米合同委員会での合意なので環境省は積極的に進める。
希少種のモニタリングを進めるためにも地域社会とのパートナーシップを促進するために、
在日米軍、関係自治体、NGOを交えた会合を県内で年内にも開催するよう努力する
と回答しました。
今後、基地内は日本環境管理基準(JEGS)で、
それ以外は世界遺産で自然環境を保全する姿勢で取り組むことを確認しました。


最後に、米軍廃棄物撤去の取り組みを世界遺産センターやIUCN(国際自然保護連合)に報告する方法は今後検討する。
そして、地域住民や観光客への注意喚起と対応を告知する看板設置の段取りは関係機関で協議する
ことも確認しました。

 長文の報告を最後まで、有難うございました。

 ジュゴンの保護者より。


2023・11月のじゅごん茶話会の報告です

2023年12月03日 | ジュゴンブログ
こんにちは
大阪はぐっと寒くなり、秋が短かったなぁ…と感じています
寒さに負けず、免疫アップして元気でいましょう~

11月30日(木)にじゅごん茶話会をひらきました
今回も盛りだくさんな内容でした


★最初に、沖縄旅の報告をしました
4年ぶりに開催された『満月まつり』に参加したい、と沖縄へ
辺野古新基地建設を止めるために、地元、瀬嵩の浜で始まった『満月まつり』
今回は、HopeSpotを祝して22回目の開催でした
地元の方々が中心に集い、区長さんのかぎやで風で厳かに幕開け
子どもたちのフラ、音楽と続きます
とても楽しい、どこか懐かしさを感じるお祭りでした







満月に照らされて、波音を聴きながら思ったこと
基地建設を止め、ジュゴンが戻ってきた海で
満月まつりをしたいなぁ、ずっと続きますようにと
詳しい報告は、こちらをどうぞ

そして、「丸木位里・丸木俊 沖縄戦の図全14部」展示中の佐喜眞美術館へ



その後、沖縄市呉屋バス停の前にある映画館「シアタードーナツ」へ
グッドタイミングで「丸木位里・丸木俊 沖縄戦の図全14部」が上映中で観てきました



ドーナツを食べながらゆったりと映画を楽しめます
丸木位里さん、俊さんがどれほどの思いを込めて絵を描き上げたのか理解が深まりました
「この絵は昔のことかもしれないけれど、未来に起こりうることかもしれない」という言葉が心に残ります
そして、今も起こっていることなのだと、、、
学び続けなければ

シアタードーナツさんでは、興味深い映画が上映されています


★続いて、いつもの通り辺野古の近況をシェア
祭りで迷彩服行進 石垣陸自が市民パレード参加「住民との交流」 背嚢背負い約120人が隊列 琉球新報11月11日



どんどん軍事化が進んでいるひどい状況です。身近に迫ってきています


玉城デニー知事はNOを貫いています
今月にも代執行訴訟の判決が出るようですが、知事を支え、NOを貫き続けましょう
(朝日新聞より切り抜き)


軟弱地盤を大丈夫、「辺野古唯一」といってるのは日本政府だけです。
使えない基地をつくってどうするのでしょう?
これ以上環境破壊をしないで早く止めてほしいものです

ウクライナやガザのことを他人事とは思わずに
戦争につながるものにNOの声を挙げ続けなくては
戦争を止めたいです

★そして、DVD「ドキュメント石垣島」を観ました
新聞、ニュースでなかなか報道されない現状を知ることはとても重要です
Yさんが提供してくれました


6月に石垣島に行き、「いのちと暮らしを守るオバーたちの会」の皆さんと交流しました
その後、お礼を兼ねて、私たちの活動報告をまとめて冊子にして送りました
オバーから「来年もいらっしゃい」と言っていただけて、とても嬉しく力になります
また行かなくちゃ
冊子は、Kさんが仕上げてくれました

次回のじゅごん茶話会は、街頭行動とプチ忘年会です
   12月21日(木) 13時半 SDCC関西事務所に集合です

少し気が早いですが、2024年新年初のじゅごん茶話会は
   1月18日(木)14時~ 新年会バージョンです