ジュゴン掲示板

ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)は日本では沖縄にのみ生息しているジュゴンを守るために活動をしています。

「最後通告だと考えたい」(沖縄タイムス社説)

2008年10月16日 | ジュゴンブログ
 沖縄タイムス社説

 「最後通告だと考えたい」

 バルセロナでは「4年前のバンコクでも訴えていたな。今度も応援するよ」
「ジュゴン訴訟判決はGOOD NEWSじゃないか。日米共同アセスはいい方針
だ」など具体的な賛同支援の声にふれました。
 国際世論はまちがいなく「基地ではなくジュゴン保護区」です。

 本当に「最後通告」にし、基地ではなくジュゴン保護区をつくるため
勧告の履行を政府にせまる一層の世論が必要です。
 SDCCは勧告履行を政府に求める国会請願署名を早急に開始します。
 ぜひご協力をお願いします。 

                 ☆じゅごん

 
 

勧告案027が採択

2008年10月15日 | ジュゴンブログ
 今朝10時35分に勧告案が採択されました。票数は賛成が258(政府関係56,NGO関係202)、反対が9(政府関係6,NGO関係3),棄権が89(政府関係42,NGO関係47)です。棄権は票数に入りませんから、賛成は97%、反対は3%です。前回と比べると賛成率が増えています。


 採択された勧告では、2010年国際生物多様性年にジュゴン保護を明確に位置づけました。それは、当初の案では「UNEP(国連計画)やCMS(ボン条約)が取り組むことを支援する」となっていたのですが、IUCNと種の保存委員会(SSC)が取り組むことを明確にしました。IUCNが実行する総会決議の意義を持ちました。


 2点目の意義は、ボン条約のジュゴン覚え書きに日本政府の参加を求めたことです。すでに11か国が参加をし、タイ政府の参加も目前になっていますが、2010年国連生物多様性年の議長国として、絶滅危惧種であるジュゴンの保護が国際的に求められてくるに違い有りません。2010年生物多様性締結国会議議長(名古屋開催)を前に、絶滅危惧種のジュゴン保護を進める国際的な流れに背を向けることが困難になるに違い有りません。



 3点目は環境アセスメントについてです。
 米国政府には、ジュゴン訴訟をふまえて日本政府とともにジュゴン保護の行動計画を作成するための環境アセスメントを求めました。
 日本政府にはゼロオプションを含めてジュゴン保護のために学者・研究者・NGOと相談しながら、環境や野生生物を保護する環境アセスメントの実行を求めました。さらに、基地建設による影響を回避し、低減するための行動計画をつくり、明らかにすることを求めています。環境アセスメントについて、より具体的な勧告になりました。 


 96か国1749筆の署名に現れた参加者の支持が、私たちの勧告をより充実させるものなりました。このIUCN勧告の履行を求めて国会請願署名を取り組みます。東京(11月15日午後6時・港区勤労福祉会館)、大阪(11月16日午後6時ドーンセンター)、沖縄(未定)でIUCN勧告の報告会を行います。この報告会を国会請願署名のスタートにしたいと思っています。ご協力、ご参加をお願いします。

 ジュゴンの保護者より


バルセロナでのプレスリリースはこちら

(報道)
普天間移設/日米共同アセス要求(沖縄タイムス)
ジュゴン保護の勧告採択/保護の行動計画を(共同)
名護 辺野古沖のジュゴン保護を勧告(読売)
ジュゴン保護へ勧告(NHK)




IUCNニュース TerraViva(テラビバ)

2008年10月15日 | ジュゴンブログ
10月13日IUCN大会事務局が発行したニュースを日本語訳しました。
「TERRAVIVA」記事はこちらでご覧いただけます。

TerraViva というメディアより
(読み・テラビバ もしスペイン語なら、「生きるための土地」とかいうような意味)
独自のニュースを流すことを目指す国際的報道機関Inter Press Service
(インタープレスサービス)の関連団体。

[ ]内は補足語句。
10/13/2008

2008年10月13日
アメリカ軍基地は きわめて珍しい哺乳類を絶滅させる可能性がある
記者・Zoltán Dujisin


日本におけるアメリカ軍基地の建設はそのままジュゴンへの死刑宣告につながるでしょう。ジュゴンは[日本では]50頭を残すばかりの、絶滅に瀕した海生哺乳類です。ジュゴン保護活動家たちによると、ジュゴンは哺乳綱ジュゴン科の唯一の種であり、インド洋太平洋にある37の国に生息している大型の草食海生哺乳類です。

アメリカ合衆国は海兵隊飛行場を沖縄の名護市周辺に建設しようと計画しています。WWFジャパンの花輪伸一さんは「計画予定地は沖縄本島周辺のジュゴン生息域の中心地に位置している」とバルセロナでのIUCN(国際自然保護連合)世界自然保護会議で述べました。
さらに花輪さんは「基地建設は生息域を分断するだけでなく餌場である海草藻場、更には休憩場になっているサンゴ礁をも破壊するだろう」とも伝えています。ジュゴンは日本では沖縄本島だけに生息しています。この沖縄本島はスペイン・カタルーニャ地方の画家であるサルバドール・ダリによって世に知られた島です。 

IUCNのレッドリストでは、ジュゴンは危急種(絶滅危惧II類)と規定されています。しかし日本自然保護協会の吉田正人さんはテラビダ(TerraViva)の取材でこう話しました。「ジュゴンは沖縄には50頭以下を残すばかりです。日本環境省はジュゴンを絶滅危惧ⅠA類[ごく近い将来絶滅の危険性の高い種]と規定しています。日本政府は今の計画の代替案を無視し、基地建設への一歩だと考えられている[内容の]環境影響評価(環境アセスメント)に着手したことでも非難されています。

ジュゴン保護に携わる人々は前回のIUCN勧告に基づいた環境アセスメントを日米共同で行うことを両政府に要求しています。彼らは日米政府に更にプレッシャーをかけ、IUCN会議内で[ジュゴン保護に関する]提案-特に2010年の国際生物多様性年におけるジュゴン保護を奨励-を推し進めるために近年の生物多様性に関する関心の高さというものを利用しています。

彼らは[この提案が]うまくいくと思うことには十分な理由があるのだと言っています。ジュゴン保護キャンペーンセンターの吉川秀樹さんは「96の国々から来た1747人の方々が署名をしてくださいました。そして署名をしてくださるときにたくさんの応援のメッセージを頂いたのです」とこたえました。また、活動家たちは哺乳生物とその生息域を守るため、ジュゴンが生息する全ての国に対して「移動性野生動物種の保全に関する条約」[通称ボン条約]の覚書に調印することを勧めています。


平均70年に及ぶ寿命と長い繁殖周期からジュゴンは特に生息域の破壊と狩猟による影響を受けやすい生物です。肉や脂をとるためにジュゴンは数千年にわたって捕獲されてきました。近年ではアメリカによるイラク戦争によってジュゴンに災難がもたらされています。イラク戦争中に大量の油がペルシャ湾に流れ込みその地域でのジュゴンの総数はたった7500頭にまで減少しました。

(日本語訳 山根美緒)

*写真は10月8日に行われたノレッジカフェのときのもの

バルセロナ 出会い編

2008年10月14日 | 活動報告
10/6-9の自然保護フォーラムで集まった署名は96か国1749筆。
SDCCのチラシはもっと多くの人に渡しています。
5-14日の会議全体の参加者は8000人。すべての人とお話することは
出来ませんでしたが、かなりの方と交流を持つことができました。

2004年のバンコクのフォーラムのときは、地元の参加者が少なく
たいていの人に英語が通じました。今回は高校生も含め地元の参加者も多く、
「どちらから来られましたか?」の質問に「カタルーニャ」と
答える方も多かったです。「英語があまりわかりません」
という方には、¡Salvamos los dugongos! 
(サルバモス ロス デュゴンゴス ジュゴンを守ろう!)と言って、
署名をいただきました。

地理的にアフリカ諸国からの参加者も多かったようです。
クーデターや内戦の頻発する国のNGOからのメッセージを読むと、
平和、戦争と環境問題が深く結び付いていることを身近に感じます。


それでも、フォーラム会場は元気いっぱい。
パワーがあふれていました。
この方はケニアからの参加者。何度もブースに足を運んでくださいました。


こちらは、中米から。
すてきな衣装にあこがれていたところ、ランチの時に出会ったので
一緒にパチリ


Harvard Medical SchoolのERIC CHIVIANさん。
お持ちの本の中に沖縄ジュゴンのことを書いた、とお知らせくださいました。


さっそく本を購入。サインしてもらいました。


ジュゴンイラストバナーを飾っていると、日本語で話しかけてくる方が。
タンザニアのセレンゲティ国立公園で研究員をなさっているそうです。
日本にも来たことがあるそうで、熱心に沖縄ジュゴンのことを
聞いていかれました。


SDCCのイラストバナーの隣には、三角形のflagsが並んでいました。
これはイギリス・リバプールの団体のものです。
代表の方が、ジュゴンのバナーをとっても気に入ってくださり、
「来年リバプールで開催されるニューイヤーフェスティバルで
ジュゴンバナーを飾りたいので、送ってくれませんか」という
提案を受けました。まだわかりませんが、実現したらスゴイ!


ジュゴンの折り紙の折り方を教えてほしいとこられたスイスの方。
上手に出来ました!スイスでジュゴンの折り紙が広まるといいな。


11月にはママになる予定の方。笑顔がステキ!


おっ、ジュゴンちゃんのライバル現る!
と思いきや、登場はほんの少しだけでした。
でも、いったい何のキャラクターだったんだろう?


こちらは、会場近くの居酒屋のウエイターのホセ君。
南米からやってきたそうです。
安くてとってもおいしいお店でした。


書ききれませんが、このほかにもたくさんの出会いがありました。

会場入り口には、ガードマンさん達がいて、ネームタグを
見せないと入れてもらえないのですが、紅型で目立っていた
私たちは顔パスで通してもらえました。フォーラムの最終日、
帰る時にジュゴン折り紙を渡すと、とても喜んでもらえました。

アディオス!

ZAN

大会ニュース7号

2008年10月14日 | ジュゴンブログ
 IUCN大会事務局がニュースを毎日出しています。12日付け発行の7号ニュースが昨日手に入りました。私たちが11日に記者会見した内容が詳しくかかれています。その記事の見出しをアップしました。

 「US military base may wipe out unique mammal」が見出し。沖縄ジュゴンの絶滅の状況とそこに米軍基地が建設されようとしていることの問題点が記者会見の内容に沿って丁寧に書かれています。2010年国連生物多様性年でジュゴン保護の重要性や、私たちが会場で集めた署名数も紹介されています。また、最近のイラクでの米国の戦争がペルシャ湾のジュゴンを著しく減少させていると批判しています。
 ジュゴン保護者より

P.S
上記「TERRAVIVA」記事は、こちら
 でご覧になれます。(英語)




第2回コンタクトミーティング

2008年10月14日 | ジュゴンブログ
 今日13日午後1時30分から第2回目のコンタクトミーティングをルーム120でしました。コンタクトミーティングは決裂で、私たちのオリジナルの勧告案で採択することになりました。採択は明日、14日午前9時30分からの総会にかけられますが、午前中には終わると思います。

 論点は2点。環境アセスメントのゼロオプションを入れるかどうか(政府側は実行可能なアセスメント方法で」とこだわっていました)と、CMSのジュゴン覚え書きに参加すること(政府側は「必要ならば」の挿入を要求)でした。

 我々は前2回の勧告をふまえて、環境アセスメントについては「ゼロオプション」にこだわりました。また、世界のジュゴン保護の流れを、日本政府のように自国の都合で逆行させることを許しませんでした。


 最終的に、我々の当初の案(一部事実関係で文言の修正がありますが)で採択にかけることになりました。この勧告案の論議過程で決議作業委員から積極的な提案を個別に受けたり、コンタクトミーティングの事務局メンバーからジュゴンの危機的状況について事実関係を具体的に補足してくれるなど、ジュゴンの危機的な状況認識の深まりを感じました。
    ジュゴンの保護者より

バルセロナに現れたジュゴン

2008年10月13日 | 活動報告


会議場の入口付近でのパフォーマンス。
会議場に向かう人、会議場から出ていく人がみんなジュゴンと
エイサーに注目!写真を撮る人が続出しました。

短い時間に署名もたくさん集まりましたよ。

ちょっと見えにくいかもしれませんが、
うしろにジュゴンイラストバナーがひるがえっています。

ZAN