散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

シェルター

2006-08-10 18:41:34 | 自然観察
虫嬰、虫こぶ、ゴール。
「タマバチ」「タマバエ」「アブラムシの一種」または 「ダニ」「線虫」「菌類」などが葉や茎に産卵したり取り付くと、その刺激を受けて植物の細胞が異常分化してできる代物なわけだけれど、これは中に眠るもの、又は育つものにとって中々具合の良いシェルターである。食べ物は充分。天敵の目からは守られて、ぬくぬくと不足無く育つのだ。

今日道を歩いていて、靴の下にごろッとした感触があったので、思わず立ち止まって確かめたら(こういうことはどんなに急いでいても確かめる。)、ユーカリの実のような形をしているものがいくつも落ちている。
ユーカリがこんな所にあるわけが無いからなんだろう、と思って手に取るとどんぐりの実に出来た虫こぶであった。(写真下)
どんぐりの実をくるむような感じにごつごつした層が出来ていて、先端には既に穴が開いているので成虫が飛び立った後なのだろう。樹液なのか虫の排泄液なのか少々べたつく。ポケットに入れて用事を済ませてから家に戻り、早速カッターナイフで切ろうとしたが、中々に固くて歯が立たなかった。

虫嬰にも色々な形があって面白い。
ササウオフシという虫こぶは細身の魚のような形をしていて、川に落ちるとササウオに変身すると言う物語を持っているそうだ。
又、イスノキに出来る虫嬰は虫の旅だった後、その穴に風が吹き込むと音を立てるという。

木に沢山の小笛がぶる下がっているところを想像して見ると楽しいね。大きさも形も違うから、その音も様々だったりしたらなお楽しい。
天気によって色々な調べが聴こえてきたりして。。。