Juniperus communis :Wacholder、杜松
まったいらな荒地に杜松の樹がぽつぽつと生えている風景が私は好きだ。
杜松の樹は時に腰の曲がった魔女のようで、時には堂々と立ちはだかる森の王のようで、それぞれに表情があって面白い。
杜松の樹の青みがかった黒い実は料理の香付けに使われたりジンなどの原料であるが、沢山摂取するのは身体に悪い。生の実なら一度に3粒にとどめるのが良いとされているが、最も、この実ばかりをぽりぽりと食べて美味しいというわけでは無いので、食べ過ぎる人もいない事だろう。
鶫が好んで食べるそうで、彼等が杜松の樹の種蒔き担当をしている。
ドイツ語のWacholderという名前は”Wach = 目覚めている状態””holder = halter = 止め具”という意味から来ており、”死の床にある者を生に繋ぎ止める”というような意味からきているらしい。
ペストが流行った頃この樹を使って部屋を燻蒸したり、針葉を鍋で炒り、それを携えて病室に入るったそうだ。
又当時黒死病は悪魔の仕業とも考えられて、ルビーやサファイヤを杜松の実から摂った油に浸し、それを持って”魔法の輪”を記したという話もある。なぜなら杜松の樹には悪霊、悪魔、魔女たちを祓う力があるとされているからだ。
食欲増進、リューマチや関節病の痛みを和らげる効果があるし、ザウアークラウト(酢漬けキャベツ)はそのまま沢山食べるとお腹が張ってしまうが、杜松の実をすう粒一緒に煮込むと問題は解決だ。
昔はこの実で首飾りをつくり、子供が歯の痛みなどで辛い場合に、首にかけたそうだ。
そういえば昔、虫歯が痛いときに杜松の実を一つ虫歯の穴に詰めて噛むと良いのだと教えてくれた知人がいたのを思い出した。それが本当に効くものやら不明ではあるけれど、なにやら効き目がありそうにも思う。
杜松の樹を眺めていると沢山の物語が枝葉の間に絡まっているのを感じる。
杜松の樹 グリム兄弟
まったいらな荒地に杜松の樹がぽつぽつと生えている風景が私は好きだ。
杜松の樹は時に腰の曲がった魔女のようで、時には堂々と立ちはだかる森の王のようで、それぞれに表情があって面白い。
杜松の樹の青みがかった黒い実は料理の香付けに使われたりジンなどの原料であるが、沢山摂取するのは身体に悪い。生の実なら一度に3粒にとどめるのが良いとされているが、最も、この実ばかりをぽりぽりと食べて美味しいというわけでは無いので、食べ過ぎる人もいない事だろう。
鶫が好んで食べるそうで、彼等が杜松の樹の種蒔き担当をしている。
ドイツ語のWacholderという名前は”Wach = 目覚めている状態””holder = halter = 止め具”という意味から来ており、”死の床にある者を生に繋ぎ止める”というような意味からきているらしい。
ペストが流行った頃この樹を使って部屋を燻蒸したり、針葉を鍋で炒り、それを携えて病室に入るったそうだ。
又当時黒死病は悪魔の仕業とも考えられて、ルビーやサファイヤを杜松の実から摂った油に浸し、それを持って”魔法の輪”を記したという話もある。なぜなら杜松の樹には悪霊、悪魔、魔女たちを祓う力があるとされているからだ。
食欲増進、リューマチや関節病の痛みを和らげる効果があるし、ザウアークラウト(酢漬けキャベツ)はそのまま沢山食べるとお腹が張ってしまうが、杜松の実をすう粒一緒に煮込むと問題は解決だ。
昔はこの実で首飾りをつくり、子供が歯の痛みなどで辛い場合に、首にかけたそうだ。
そういえば昔、虫歯が痛いときに杜松の実を一つ虫歯の穴に詰めて噛むと良いのだと教えてくれた知人がいたのを思い出した。それが本当に効くものやら不明ではあるけれど、なにやら効き目がありそうにも思う。
杜松の樹を眺めていると沢山の物語が枝葉の間に絡まっているのを感じる。
杜松の樹 グリム兄弟