散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

ロレーヌ地方へ : ナンシー

2013-05-24 18:39:56 | 移動記録
5月20日




雨止まぬ街を発ち雨募るナンシーへ到着。スタニスラフ広場はロココ建築に囲まれ四方の門構えは雲暗き中で見落とす事の無い金色の賑々しさだ。まず雨宿りもかねて広場にあるMusée des beaux-arts de Nancy ナンシー美術館に飛び込んだ。まず最上階の中世美術を見終えると、階段室に立っていた監視の女性が階下を指差して何か言っている。昔フランス語の授業をちょっぴり受けたものの早々に挫折した私だったから場合によっては知っている単語を一つ二つ聞き取れるくらいなものだ。監視員の女性は下の階を観たかと聞いているらしい。「カラヴァッジォ」といって指差す。よくよく見るとL'Automne de la Renaissance : d'Arcimboldo à Caravage 『ルネッサンスの秋:アルチンボルトからカラヴァッジォへ』という特別展示だった。下に降りると近代から現代美術の展示になって草間弥生の“Fireflies on the Water”を体験する事が出来たのは思いがけなかった。
くたびれてきた所為で沢山見落としてしまったのは後で知ったことだけれど仕方が無い。
美術館を出て休息したくも何しろまだ祭日なので開いている店も多くない。結局スタニスラフ広場に面したカフェに入ってコーヒーと「baba au rhum」を楽しんだ後ナンシーのカテドラルの隣にあるホテルに入り荷物を解いた。


















「baba au rhum」




このチョコレート。。。食べ切れなかったのか?


 

ホテルの中庭。 薔薇が咲いていたら美しかったろう。。



Musée Historique Lorrain ここにはGeorges de la Tourの絵が何枚か所蔵されている。






Cathédrale Notre-Dame-de-l'Annonciation de Nancy









夕方傘を差し人影まばらな街の中で夕食処を探し歩いた。教えられていたレストランを探し出し見ると19時半からとある。まだ45分待たねばならない。
天気がよければ時間を潰すのにこと欠かないのだけれど、こう雨が降ってはもう歩き回る気もなく、数件隣のレストランを覗いて立ちすくんでいた。
中で立ち働く人が見えたので尋ねるとやはり開店は19時半だった。私たちがため息をついて顔を見合わせると、遠くから来たと思しき雨に濡れたアジア人を哀れに思ったか、まだ食事は出せないけれど入って待ってくれても良いと親切に招き入れてくれたのだった。まだオープンして間もない店で、スタッフは皆感じよく元気が良い。そして食事はなかなか気が利いていて美味しかった。
そんな事でちょっと下がり気味だった気分が一挙に上昇した。レストランを出たのは10時を回っていた。






"Le 27 Gambetta"