できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

2148冊目:保阪正康監修『写真で見る太平洋戦争Ⅱ 玉砕の島々と沖縄戦、終戦への道』

2015-09-08 10:26:43 | 本と雑誌

2148冊目はこの本。

保阪正康監修、近現代史編纂会編『写真で見る太平洋戦争Ⅱ 玉砕の島々と沖縄戦、終戦への道』(山川出版社、2015年)

2147冊目の本の続きで、3冊シリーズの2冊目。今度は太平洋戦争後半~敗戦に至るまでの動きを写真でつづったもの。1冊目と比べて2冊目の時期になると、どうしても日本の負け戦(玉砕を含む)が続くので、連合国軍(特に米英側)の画像が増える。それと、この本冒頭で保阪正康氏が「負け方を知らない戦争指導」という言葉を使っていたが(10頁)、それは安倍政権の安保関連法案での対応を見ていると、今の日本の政治にも当てはまるかもしれない。ただ、前著同様、写真がふんだんに使われているのはありがたいのだが、東南アジアや太平洋地域の地図等々、図表がほしいところである。写真だけではどこのあたりの話なのか、わかりづらいときがあるので。

写真で見る太平洋戦争〈2〉玉砕の島々と沖縄戦、終戦への道


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2147冊目:保阪正康監修『写真で見る太平洋戦争Ⅰ 真珠湾からガダルカナルへ』

2015-09-08 09:48:12 | 本と雑誌

2147冊目はこの本。

保阪正康監修、近現代史編纂会編『写真で見る太平洋戦争Ⅰ 真珠湾からガダルカナルへ』(山川出版社、2015年)

「語り部が減っていくなかで、太平洋戦争という昭和史の国民的体験を継承するのは、今後記録された証言などの文字資料や写真、映像になります。本書は写真を元に、あの戦争の姿を後世に伝えるものです」(保阪正康「戦後70年に思う」同書、p.10)という課題意識に沿ってつくられた本。3冊シリーズのようで、現在は2冊めまで出ている。

内容については特に不満はないのだが、ただ、図表がほしい。

写真で見る太平洋戦争〈1〉真珠湾からガダルカナルへ


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2146冊目:半藤一利・江坂彰『撤退戦の研究』

2015-09-08 09:35:04 | 本と雑誌

2146冊目はこの本。

半藤一利・江坂彰『撤退戦の研究』(青春新書インテリジェンス、2015年)

まだまだ、先月読んだ本の紹介が続きます。タイトルにひかれて読んだけど、そもそもこの本の著者たち、対米英戦を「自衛だ」と言っている時点でアウトだわ・・・。それって結局、帝国陸海軍や当時の政府の外交を含めた戦略レベルでの認識やリーダーシップを不問にして、山本五十六など現場指揮官レベルの対応の問題しか扱わないと言うているのと同じ。満州事変、日中戦争、仏印進駐、そして対米英開戦・・・と、ずるずると拡大していく日本の戦争、そのなかでの諸権益を「自衛」するという形で、あの対米英戦争がはじまったわけであり、その「ずるずると拡大していく日本の戦争」に歯止めをかけられなかった政治・軍事・外交のあり方や、その担い手の資質の問題に全面的にメスをいれてほしいよなあ・・・。

撤退戦の研究 (青春新書インテリジェンス)


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