できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

2161冊目:栗原俊雄『シベリア抑留』

2015-09-13 13:54:23 | 本と雑誌

2161冊目はこの本。

栗原俊雄『シベリア抑留』(岩波新書、2009年)

この本も8月中に読んだ本の1冊。もしかしたら、出てすぐの頃にも一度、読んだかもしれない。

新聞記者である著者が、シベリア抑留の問題を取材して連載記事にした内容をふまえて、新たに書き下ろした部分も加え、一冊の本にまとめたもの。敗戦から70年が過ぎて、この「抑留」の経験者ももうかなりの高齢。「抑留」体験をきちんと聴き取って記録し、その体験を裏づける文書記録等の発掘に全力を挙げなければ、この悲劇的な出来事も人々の記憶に残らなくなる。

シベリア抑留―未完の悲劇 (岩波新書)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2160冊目:益川敏英『科学者は戦争で何をしたか』

2015-09-13 13:47:19 | 本と雑誌

2160冊目はこの本。

益川敏英『科学者は戦争で何をしたか』(集英社新書、2015年)

今日もまた、8月中に読んだ本の紹介から(きっと今日で、8月中に読んだ本の紹介は終わるはず)。

この本はノーベル物理学賞をとった著者が、「9条科学者の会」の呼びかけ人の一人として書いたもの。

だから反戦・平和憲法擁護の立場から、原子力技術を含む科学技術の平和利用や科学者の戦争協力の問題などを取り上げているし、科研費など研究費をニンジンにして政策目的に誘導されていく研究者のあり方を問う一冊になっている。

そういえば、今は学校事故のリスク管理論でも科研費がとれるのか。目の前の学校の問題点を責めるのに必死になるあまり、気付けばもっと大きなところで政策目的に誘導され、他の領域の研究と同じように、政治的に自分の研究成果が利用されている・・・なんてことがないように、気をつけなければいけないかと思う。

科学者は戦争で何をしたか (集英社新書)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする