2088冊目はこの本。
内田樹編『日本の反知性主義』(晶文社、2015年)
内田樹さん、白井聡さん、名越康文さんと、うちの大学にご縁のある方々が書かれた(名越さんは内田さんとの対談ですが)本。随所に私が今まで感じていたことに近い内容がちりばめられていて、とても共感できた。たとえば戦後民主主義が学校で理想形として語られたことによって、ある種の学校の優等生文化のようなものになり、学校文化や教職員に反発したヤンキー層にとっては敵対すべきものになったとか(小田嶋隆さん)。これ、感覚的にはとてもよくわかりますねえ。あるいは、手っ取り早く結果を出そうとするという点で、反知性主義は効率主義や成果主義となじみがよくて、私たちの身近なところからすぐに忍び寄ってくる傾向があるとか(想田和弘さん)。