孫とおばあちゃん２

先日の休日、下松にあるみほり峠に昼食に行ってきた。
安くてうまいお店はいくらでもあるが、他店にはない細やかなサービスで
顧客を勝ち取っているようだ。案内されたテーブルにつくと、小さな袋に入
った梅菓子がサービス品として提供される。甘くて、すっぱくてくせになる
おいしさがある。たかが一個１０円ほどのものだろうが、旅館に行けばよく
見かけるサービスでも、昼食のおもてなしとしては、うれしい。
店長手書きのプロフィールやお店に対する思いなどもあり、定期的に更新
もしているので、ブッチャーかあさんはつい楽しそうに読んでいる。
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平日の１時頃行ってみると、駐車場はほぼ満車の状態だった。
車を駐車場の奧に止めて、お店に向かって歩いていると、お店の前に１台
の車が止まった。運転をしていた女性が先におりて、年老いたおばあちゃ
んを車からおろそうとしているがなかなか出てこない。用介護が必要のよう
だ。私たちは先にお店に入ったが、満席だったので待たされた。
ほどなくして、先ほどのおばあちゃんが小学生の女の子の孫に手を引かれ
て店に入ってきた。お母さんはどうやら車を奧に止めに行ったようだ。
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おばあちゃんの手を引いて入ってきた女の子は、お店の回りのものに目を
うばわれ手を離してしまった。おばあちゃんはまだ７０才過ぎのようだが
立っているのが精一杯で、３ｍ先のイスまで歩いていけない。自分に気
を止めない孫に向かって怒りをぶつけて「手～！」と言い放った。
すると女の子はいやいや、おばあちゃんの手を引いてイスに座らせた。
かわいい孫にあんな言葉が発せられる、おばあちゃんにおどろいた。
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私だったら、孫にはとてもあんな言葉はかけられない。それよりも
、おばあちゃんの体の不自由度が気にかかる。私の１０年以上先は
、まだまだ元気に孫の手を取って仲良く歩いていたいと思う。


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