■日経MJ2023年7月26日の記事
アサヒ飲料とキリンビバレッジ茨城4市とペットボトル回収の協定締結
現在、日本のペットボトルリサイクル率は2021年度で86%。欧州43%、米国18%と比較すると高い。
そのうち、水平リサイクルである「ボトルtoボトル」は20%にとどまる。
飲料業界はこの比率を2030年度までに50%まで高めるのが目標。
このような中で、茨城県内に工場を持つアサヒ飲料とキリンビバレッジは、茨城県の常総市、取手市、守谷市、つくばみらい市の4市と連携協定を結び、年間約400トンの回収ペットボトルをふたたびペットボトルの資源として活用を目指す。
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気になったのでペットボトルの再生について少し調べてみた。
PETボトルリサイクリング推進協議会のHPによると、ペットボトルの再生利用すると新規に石油由来原料(化石由来原料)を使用して製造したペットボトルと比較して約42%のCO2排出量削減にもつながる、と記されている。
ペットボトルからリサイクルされるものは、食品用トレイ(卵パック、青果物トレイなど)、衣類・自動車・鉄道関連等の繊維など……。私たちの身の回りには想像以上にペットボトルからつくられたものがあふれており、ペットボトルは単なる容器ではなく「資源」である。
なるほど。
PETボトルリサイクリング推進協議会のHP: https://www.petbottle-rec.gr.jp/more/introduction.html
日本コカ・コーラとサントリー食品インターナショナルも協業し、水平リサイクルであるボトルtoボトルに取組んでいる。
日本コカ・コーラのプレスリリース: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000820.000001735.html
ペットボトルのリサイクルは、地球の貴重な資源をこれまで通りに使っていくと、いつか枯渇してしまう。それならば、すでに地上にある資源の価値を最大化して有効に利用するほうがいいわけで、ペットボトルという既にある「資源」を最大限に活用することで、限りある地球の資源を守っていこう。
さらには、水平リサイクルであるボトルtoボトルを推進することで、地上の資源であるペットボトルを何度もリサイクルしていくことが、サーキュラー&エコロジカル・エコノミーの目指すところ。
リサイクル適性が高く、国内で再資源化の仕組みが整っているペットボトルは、適切に回収すれば資源として何度も循環利用が可能で、ペットボトルに再生することで新規資源の使用削減と容器由来の廃棄物削減に貢献する。
二社はこれまでも各社の企業努力において「ボトルtoボトル」水平リサイクルを推進してきたが、さらなる「ボトルtoボトル」比率の向上のためには、「ペットボトルは資源」であるという認知の向上と、消費者をはじめとした関係機関の理解とリサイクルへの協力が不可欠だということで協業に至った。
ペットボトルの再生はの意義は
◎新規資源の使用削減
◎CO2の削減
に貢献することであり、水平リサイクルであるボトルtoボトルの推進の意義は
◎業界として容器由来の廃棄物の削減
につなげることにある。
必ずしも水平リサイクルでなくとも、リサイクル率が高まればよいと考えるが、水平リサイクルに取り組んだ方が、業界全体で協力・連携しやすいことから、リサイクル化が推進しやすく、結果的にリサイクル率の向上につながるのではと思う。
それはそれとして、一方で自販機の横に飲み終えた空き缶や空きペットボトルを入れる回収用ボックスが設置されていないケースが多い。さらには、回収容器がいっぱいになっていることが多い。
販売する以上、回収ボックスの設置と回収はセットでは??