社会空間研究所 建築・まちづくり通信

社会空間研究所の所員が建築・まちづくりに関する情報等を気ままに綴ったブログです。
2007年6月からスタートしました。

ヘザウィック・スタジオ展を観に森美術館へ

2023-05-25 11:05:18 | 建築

■2023年5月23日、火曜日、雨

友人からのLINEで「ヘザウィック・スタジオ展」がいいらしい、というので早速行ってきた。

六本木ヒルズには基本用事がないので、中に入るのはこの日が3度目。

ヘザウィックさんについては、ニューヨークのハドソン川にできた公園・リトルアイランドの設計者であること以外何も知らず。

そんなわけで、ヘザウィックさんはランドスケープアーキテクトだと思いこんでました。

森美術館に行ってはじめて、ヘザウィック・スタジオが、世界が注目するデザイン集団であることを知った次第!!

そして、森ビルが手掛ける麻布台ヒルズの低層部のデザインを担当している事務所だということも。
で、森美術館でヘザウィック・スタジオ展を開催してるわけか。

会場にあるのは、基本的に模型とプロジェクトの解説ビデオですが、その中でヘザウィックさん自身が自分の建築に対する思い等をプレゼンしているものがありました。とても分かりやすく、かつ共感できる。その考え方をきちんと建物に落とし込んでいる気がする。
デザインもユニークでおもしろい。
ちょっと奇抜な部分もあるが、これは嗜好の問題なので仕方がない。ろくろを回して作るような壺的な形状が好きなようだ。

「ヘザウィック・スタジオ」の作品は建築雑誌「a+u」に特集号があります。

▽ハドソン川のリトルアイランド(ニューヨーク)。pierからの発想だ。

▽ハドソンヤードのランドマークとなっている「ヴェッセル」(ニューヨーク)。あ~、これもヘザウィックだったのか、って感じ。この発想はすごい!!

▽グーグルの本部?だったかな

▽アフリカ現代美術館(ケープタウン)。トウロモコシの巨大なサイロを上手にかつ大胆にいかしている。

▽シンガポールの理工系大学。プレゼンビデオで本人が多様な交流の生まれる大学づくりを目指したと言っています。

○○蒸留所

麻布台ヒルズ

▽麻布台ヒルズの低層部の計画をヘザウィック・スタジオが担当

それと、ヘザウィックさんとは関係ないが、森美術館52階からの眺めは最高だった。
自分の知っている建物を一つひとつ確認したり、いろいろな発見がある。

たぶん2・3時間は十分楽しめる。

みなさんも時間があったら「ヘザウィック・スタジオ展」と52階からの眺望を楽しんできてください。
当日は地図をお忘れなく!!

▽溜池山王・虎ノ門・神谷町方面(以下時計回り/一部ズーム)

▽赤い屋根は東洋英和

▽真ん中が一ノ橋ジャンクション

▽ヒルズのレジデンシャルタワー

▽内井昭蔵さん設計の元麻布ヒルズ

▽広尾ガーデンヒルズ

約6.6ha、建設年度は昭和57から61年、4~14階建て、全15棟1228戸。

日赤病院跡地に建ったわけだが旧日赤病院は広かったんだね~。残念ながら昔の日赤は知らない。

こうやって見ると、超高級マンション「広尾ガーデンヒルズ」もただの団地だ。

が1億円/戸(実際は1億円以上)とすると、ヒルズ全体で最低でも1228億円か。

▽渋谷方面

▽都営青山霊園方面

この墓地の広さは26ha。明治7年開設。もとは美濃郡上藩(現在の岐阜県郡上市)の藩主・青山家の下屋敷。

▽東京ミッドタウン方面

ヒルズを出て、霞町交差点~広尾~恵比寿駅まで歩いた。

▽広尾の商店街を抜けて恵比寿方面に向かったら渋谷川があった。

▽恵比寿2丁目。このあたりを歩くのは初めて。多少店舗はあるが基本住宅街。ゆるやかな坂の感じがいい。

▽「エビスネオン」、なんかいい響きだ。残念ながらピンボケだった。

▽この外壁はすごい!!このマンションは現役です。

▽恵比寿駅前にはベンチがたくさん置かれていた。ほかの駅も見習ってほしい。

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VILLA COUCOU(ヴィラ・クゥクゥ)

2023-04-21 17:49:23 | 建築

■2023年4月21日、金曜日、晴れのち曇り

約2ヶ月ぶりのブログ更新。

今週読んだTOTO通信(2023年春号)の話。

https://jp.toto.com/pages/knowledge/useful/tototsushin/#newNumber

この雑誌で藤森照信さんが住宅の名作を紹介する「現代住宅併走」を毎回楽しみにしている。

今回、とりあげられた住宅は吉阪隆正さん設計の「VILLA COUCOU(ヴィラ・クゥクゥ)」。

こんなデザインの建物を1957年(昭和32年)に作っているんだから、やはり吉阪さんはすごい。

とあらためて感心した次第なのでR。

 

そして、この解説の中に、

竣工後ずっと建築関係者には閉ざされていた「ヴィラ・クゥクゥ」の門が、

このたび、住宅遺産トラストと俳優の鈴木京香さんのおかげで開き、

中に入ることが許された。

と書いてあったのがちょっと気になっていたら、

その数日後、yahoo ニュースで日本建築学会文化賞受賞というニュースが流れた。

鈴木さんが取り壊しの危機にあった東京都渋谷区の住宅「ヴィラ・クゥクゥ」を購入し、

保存再生と一般公開を視野に入れた改修を行ったことが評価されたようだ。

鈴木さんは、文化庁の建築文化に関する有識者会議の委員も務めているらしい。

へ~~~、である。

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構造力学が少しわかるようになるかも レクチャー動画の紹介

2022-07-14 18:42:32 | 建築

2022年7月14日、木曜日、雨。戻り梅雨という感じの今週。

 

学芸出版社の「今日の建築・都市・まちづくり」https://book.gakugei-pub.co.jp/

のレクチャー動画で浅野清昭先生の「図説やさしい構造力学 著者の教室」をちょっと見た。

これ結構おもしろいわ。

学生時代苦手だった構造力学がわかるかもしれない、という気になった。

ただ、まだ入門編の「分布荷重とその合力」までしか見てないので何とも言えないが・・・・。

しばらく、お昼休みにでも少しずつ視聴することに。

構造力学をもう一度勉強したい人は、是非視聴してみてください。

それ以外にもためになりそうなレクチャー動画ありますよ。

ちなみに、学芸出版社のまわしものではないです(笑)。

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植物と建築の融合 東京・大塚の「Overlap House」(設計:平田晃久氏/植栽:塚田有一氏)

2022-01-19 16:57:40 | 建築

『TOTO通信 2022年新春号 特集「植物と建築の融合」』に、以前、見に行ったことがある大塚の「Overlap House」(設計:平田晃久氏/植栽:塚田有一氏、建物には「Greendipity」と書かれている)が紹介されていた。 ↓

※上の写真は雑誌に掲載されていたものです。無断掲載してすみません。

TOTO通信電子版 → https://jp.toto.com/tototsushin

訪れたのが2019年1月だから、あれから2年半が経っている。植物たちは順調に育ったようだ。

今回、この特集記事を読んで、壁の色に迷彩色が採用された理由がわかった。色を決めるのにここまでやるのかと驚かされ、「迷彩色は好みではない」などと軽々しく書いてしまったことを反省している。

https://blog.goo.ne.jp/shaku-ken/e/f68f53897e91b7407e9aa3b411c69b8d

「当初は白い建物で考えていたが、白だと周囲の環境から明らかに浮いてしまうと思い、周辺の建物の壁や植栽を写真でサンプリングして、色の割合を計算し、それぞれの壁面の背後に広がる色の比率に合わせてスレート壁の色彩パターンを変えて貼っている。」とのこと。
す、すごい!!!

また、この建物がおもしろいのは、オーナーが「水やりができる方」を入居者の条件としたことである。これにより、植物が良好な状態が保たれている。
植栽を担当した造園家の塚田有一さんは、年に5回、メンテナンスに通い、オーナーや住民と直接お話をし、植物の名前を聞かれたり、水やりは足りているかなどの相談を受けたりするとのこと。塚田さんは「庭はつながりを感じるための装置でもある」と話している。

平田さんは「この集合住宅は不動産価値的にいうと、床面積が60~70㎡の賃貸住宅というスペックでしかカウントされないのが現状だが、将来的には庭の豊かさが家賃にも反映される時代が来るのではと思いますね。」と話している。
同感である。これからはもっともっと植物を取り込んだ建築を見てみたい。

ちなみに、わたしの好きな建物が大阪の船場にある。それは「小倉屋山本の本社ビル(オーガニックビル)」。この発想がおもしろい。

 ◎所在地:大阪市中央区南船場4丁目7番21号

 ◎設計:イタリア人デザイナーの「ガエタノ・ペッシェ氏」

【オマケ】

下のURLは大塚界隈を歩いた時のブログです。

https://blog.goo.ne.jp/shaku-ken/e/508e3667d38776645fb11652ff0146be

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建物の敷地に鬼門封じがあるのを初めて知った

2021-03-02 10:28:06 | 建築

2021年2月23日、火曜日、天皇誕生日。

夜、21時30分からNHKの「いけずな京都旅」を見て、京都の家々に「鬼門封じ」なるものが設けられていることを知りました。

都市づくりの上での鬼門については多少知っていましたが、個々の建物の敷地に鬼門封じがあることは知りませんでした。

京都の街を歩いてて、全然気づかなかったです。

ボーっと歩いていたということでしょうか。

【鬼門封じ】引用1:おけいはん.ねっと
https://www.okeihan.net/navi/kyoto_tsu/tsu201907.php

日本で独自の発展を遂げた風水。中国では北東の方角に「鬼門」と呼ばれる鬼の村があったとされますが、日本では北東からは災難がやってくると言われており、北東の方角を鬼門と呼びます。また、南西の方角は裏鬼門と呼ばれ、同じく不吉な方角とされています。平安京の造営時には、都を守る役割として鬼門・裏鬼門の位置に社寺を配置しました。また、鬼門除けの知恵は今も民家などに見られ、京都では大切にされている風習のひとつだと言えます。

▼京都御所の鬼門封じ

【鬼門封じ】引用2 https://www.homes.co.jp/cont/press/reform/reform_00514/ 
歴史学者・東洋古代思想史研究家、一級建築士事務所 Office Yuu所属 村上瑞祥氏の記事

鬼門封じは、敷地の北東の角に稲荷祠や祝殿、仏堂、枡形の結界などを設ける方式。

下の写真のように、北東の隅に切られた枡形の結界を設ける。具体的には一段高くした黒御影石で四角に区切った枡形の中に、細かい白い玉砂利を敷き詰めて一種の神域としている。

他に、鬼門の隅を四角に囲って、魔除けによくる買われる植物である柊や桃などの植え込んでる家もあるとのこと。

▼民有地の鬼門封じ

みなさんも京都に行く機会があったら気をつけてみてください。

 

【江戸の鬼門について】

ついでに江戸の鬼門についてですが、鈴木博之氏の「東京の地霊」によると

江戸の鬼門は江戸城の北東に位置する上野であり、ここに鬼門を鎮護するために寛永寺が建てられ、裏鬼門の南西には芝の増上寺がおかれている。

寛永寺と増上寺は江戸の鬼門の軸上にそれぞれ位置し、幕府の安泰ならしめる意味がこめられている。

代々の将軍の墓所がこの二つの寺にかわるがわる設けられているのはこのためである。

寛永寺は正式名は東叡山寛永寺で、江戸における延暦寺、東の比叡山という意味が込められている。

この本、とても面白いので機会があったら是非読んでみてください。

今は文庫本が出ています。

▼東京の地霊(鈴木博之著)

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徳島県上勝町に、またいい建物ができたようだ。

2020-08-24 18:21:29 | 建築

日経アーキテクチュア2020.8.13(p54~63)に掲載されていた「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」がなかなかいい。デザインもコンセプト。

個人的にはこのベンガラ色が好きだ。練馬区だか、杉並区にある内藤さんが設計した岩崎ちひろ美術館も、確かこんな色合いだった。

上勝町ゼロ・ウェイストセンターURL ⇓

https://why-kamikatsu.jp/

設計は中村拓志(なかむらひろし)さん。

同じ上勝町にあるクラフトビールの醸造所「RISE&WIN Brewing Co BBQ&Geberal Store」の設計者だ。

「RISE&WIN」URL ⇓

https://www.kamikatz.jp/ja/toppage.html

正直、この「RISE&WIN」はずっと外国人が設計した建物だと思いこんでいた。

なんかポートランドにありそうな建物だ。

 

上勝町と言えば「葉っぱビジネス」で有名になったところで映画(いろどり)にもなった。

上勝町ホームページ https://zwtk.jp/

たしか、中尾エミさんや吉行和子さんが出演していた。

そのほか、徹底したごみの分別でも有名。

この建物は、町民が日常的に利用するゴミステーションやリユースショップ、コミュニティホールによって構成されるゼロ・ウェイスト棟とホテル棟がある。

上勝町は人口わずか1,500人だか、いろいろなことに取り組んでいる。

なんか楽しそうなまちだ。

そういえば、サテライトオフィスで有名な神山町も近くだし、

アレックスカーが再生した古民家のある祖谷渓も徳島だ。

徳島県は10年以上前に、日和佐町の「うみがめトライアスロン大会」に出場するために訪れたことがあるが、この町もとてもいいところだった。

土地柄なのだろうか、なんか四国は人を惹きつける魅力があるようだ。

四国といえば高知県も行ってみたい。

まだ訪れたことのない県のひとつだ。

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名護市庁舎は建物もいいが、設計競技の趣旨もすばらしい!!

2020-05-16 10:37:54 | 建築

私の大好きな建物のひとつ、いや一番好きな建物である、

象設計集団が設計した「名護市庁舎」のコンペの趣旨を偶然ネットで見つけました。

(かくれんぼ建築設計室のblog。かくれんぼ建築設計室の方、ありがとうございます)

これが、とても素晴らしいので、みなさんにも紹介します。

そして、象設計集団がこの趣旨に見事に応えている。

【目的と意義】

本競技の目的は、次のとおりである。

すなわち、沖縄の地域特性を体現し、かつ要求される諸機能を果たすことが出来るとともに、

市のシンボルとして良く市民に愛される市庁舎を建設するための基礎となる案、および敷地全体計画のすぐれた構想案を求めることにある。

また、本競技を公開にすることの意義は、「沖縄における建築とは何か」、「市庁舎はどうあるべきか」という問いかけに対して、

それを形として表現し、実体化しうる建築家とその案を広く求めることにある。

従って、すでに十分な実績を残している建築家はもとより、これから頭角を現すであろう気鋭の建築家で、

地域の建築について志を同じくする方々の積極的な提案を期待するものである。

【沖縄の地域特性と市庁舎建築】

沖縄は亜熱帯に属し、多くの島々と周辺海域によって成り立ち、日本でも特異な自然環境に置かれている地域である。

古来、人々はこの自然に生き、人と自然、人と人との長い関わりの中から独特の風土が形成され、

地域の個性的な感性と建築様式が生まれてきた。

しかし、現在の沖縄の建築は、このような歴史過程の結果として存在しているだろうか。

建築の型、合理性、美しさは受け継がれているだろうか。

ことは建築のみに尽きるのではない。

機械技術の革新を背景とした近年の産業主義は、速やかな伝達手段を媒介として、著しい社会変容をもたらし、

風土はすでに収奪の対象となるかあるいは歴史遺産として保護されるべきものとなった。

地域文化が破壊していくのも、理由のないことではない。

このような状況にあって、主催者が市庁舎を建設するにあたってまず求めることは、

沖縄の特異な自然条件とその風土を再考し、その上に立って沖縄を表現しうる建築家の構想力である。

市庁舎の建築にあたって、風土が問題にされる背景には、地域が自らの文化を見すえ、

それを中央文化との関係のなかで明確に位置づけてこなかったという問題があろう。

地域が中央に対決する視点を欠き、行政が国の末端機構としてのみ機能するような状況にあっては、

地域はその自立と自治を喪失し、文化もまた中央との格差のみで価値判断がなされることになるだろう。

しかし、地域に生きる市民は、すでにこのようなあり方に訣別を告げるべきだと考えている。

従って、主催者の期待している新しい市庁舎は、地域の人々が自ら確認し、

かつ自らを主張していくための活動の拠点となり、地域の自立と自治を支える拠点としての庁舎である。

主催者は、今回の競技において、沖縄の風土を確実に把え返し、地域の自治を建築のなかに表現し、

外にむかって「沖縄」を表明しうる建築をなしうる建築家とその案を求めるものである。

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梅田の換気塔 村野藤吾先生のデザインでした。

2020-04-02 23:40:27 | 建築

先日紹介した梅田の換気塔は村野藤吾先生のデザインでした。

やっぱり、本物のデザインは違います。

でも村野藤吾先生とは予想外でした。それも昭和38年のデザインです。

いいものは時を過ぎてもいいんですね~。あらためて思いました。

ちなみに、あくまでも推測ですが、

フランク・オーウェン・ゲーリー設計のビルバオのグッゲンハイム美術館のデザインはこの換気塔にヒントを得た気がするのだが。

違うかな〜⁉️

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藤森照信さんの著書「建築とは何か 藤森照信の言葉」は面白い!

2020-04-02 18:36:45 | 建築

急に思い立って、だいぶ前に読んだ藤森さんの著書「建築とは何か」を読み始めた。

やはり面白い。

まず、まえがき

「はじめて、建築というものの背後に思想があることを知ったのは、恥ずかしさを込めて言うが、学生時代、黒川紀章の講演でメタポリズムの話を聞いた時だった。」

フンデルトワッサーについて

「世界的人気ダントツ1位のガウディにフンデルトワッサーは並んでいる。このことをウィーンの街角で見せつけられて、あれこれと考えざるを得なかった。以後もずっと考え続けている。

 ガウディとフンデルトワッサーの差について考えてみよう。ともにグニャグニャ不安定系で、彫塑的造形なのだが、ガウディにはフンデルトワッサーにない秩序が感じられる。・・・・・

では、ガウディとフンデルトワッサーの同じ点は何か。どうして二人は並んで世界的な人気を独占しているのか。ここんところがよく分からないのだ。・・・・」

安藤忠雄の藤森先生の建築はいわゆる現代建築史の流れと意図的に外されているように見えますがの問いに対して

「42歳ではじめて設計に取り組んだ時、いくつかの枠を自分に課した。その一つが既存の設計と似てはならない。なんとしても安藤忠雄や伊藤豊雄や石山修武や重村力といった同世代の「デザイナーの皮をかぶった動物」たちと似てはいけない。似たとたん、「藤森も設計はこの程度か。そんなやつの文章もタカが知れている」と、本業の文章がナめられるからだ。」・・・・・・・・」

とにかく面白いんだから。

皆さん読んで!!

▼この本です。

▼目次です。

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建築家・藤森照信さんの「高過庵」を見てきました

2019-09-20 10:55:31 | 建築

2019年8月13日、火曜日、快晴

夏休み、蓼科に行った帰り、ちょっと時間があったので、寄り道をして

大好きな建築家・藤森照信さんが設計した「神長官守矢資料館」と「高過庵」を見てきました。

住所は茅野市宮川高部で、茅野駅から車で10分ぐらいのところです。

20年ぐらい前に訪れた時は大雨でしたが、今回は天候に恵まれ、きれいな夏空が広がっていました。

緑の木々、お花、青い空、そして白い雲に囲まれた高過庵、まるで絵葉書のような美しい風景でした。

また、この建物の周りが墓地になっていたためか、

お盆に家族で里帰りし、ご先祖さまのお墓参りに来たような気持ちになりました。

20年前に訪れた時は、まだ藤森さんの御父上がお元気で、神長官守矢史料館の館長を務められていて、

史料館の解説をしていただいたことを思い出しました。

▼高過庵と空飛ぶ泥舟

▼空飛ぶ泥舟(前回訪れた時にはなかった。2011年4月に移設されたようです)

▼高過庵(2004年) いや~、この風景は本当に美しかったあ~。

▼神長官守矢に関連する祠

 

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ゴールデンウィークに諏訪大社 上社本宮に行ってきました

2019-05-20 15:40:18 | 建築

■2019年4月30日(平成最後の日)

『諏訪大社 上社本宮(ほんみや)』に行ってきました。

「ほんぐう」じゃなくて、「ほんみや」って読むんですね。

日本語は難しいです。

ちなみに、建築家の藤森照信さんのファンなので、

近くにある「神長官守矢史料館」と「高過庵」には来ていましたが、

上社本宮は初めての訪問でした。

建物の多くが「国の重要文化財」(6棟ある)だったのでちょっと驚きました。

建物の形態もユニークな気がします。

また、建物もユニークですが、配置もなんとなくランダムで、ゆるい感じがいいです。

江戸時代の有名なお相撲さん「雷電」の銅像もありました。

雷電は諏訪出身だったんですね。

▼参道

▼駐車場の周りの里山がいい感じでした。

この日はどんよりした天気だったので、写真が映えず、その良さが伝えられず残念。

▼鳥居の手前にある雰囲気のある茶房。この日はお休みでした。たぶん。

▼鳥居をくぐると正面に現れる「五間廊」(国の重要文化財)

▼横から見た「五間廊」

▼この日は平成最後の日でもあったことから、多くの参拝者が訪れていました。

▼こっちにも参道がありました。どっちが表?

▼雷電の像

▼神楽殿

▼神楽殿の中にあったものすごく大きな大太鼓

▼天流水舎(全体の写真がなぜかない/これも国重要文化財)

▼勅使殿(これも国重要文化財)

▼御柱(境内には4本の御柱が立っているそうだが2本しか見なかった)

▼1868年の神仏分離令で黒地に黄色文字の建物が取り壊された。

神社について詳細を知りたい方は 

⇓ HPをご覧ください。

http://suwataisha.or.jp/honmiya.html

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平田晃久氏設計の集合住宅を見学に豊島区大塚へ

2019-01-21 10:59:49 | 建築

2019年1月14日、月曜日、成人の日、晴れ。

TOTO通信2019年新春号の「現代住宅併走」 で紹介されていた

『Tree-House(設計/平田晃久)』が気になって、大塚まで見に行ってきた。

この建物は、この本の中で藤森先生が書いていたように、

中小のマンション、木造モルタルの2階建て住宅や店舗が並びごちゃごちゃした場所にある。

建物は、開口部の凹凸感のあるデザインと植栽が目を引く。

開口部がまちに開いた感じがする。

住人が開口部や緑の中から顔を出したり、

通りを歩く人も、なんとなくこの開口部や緑に目を止めてしまう感じがする。

季節的に、緑が落葉してちょっと寂しかったが

緑の美しい春先から夏にかけては、周りの人もこの緑(植物)を楽しめる。

植物好き、ボタニカル人間は、毎日ここの道を通るのが楽しいかもしれない。

できれば、中に入りたいが・・・・。

そういえば、去年の5月に訪ねた太田市立美術館・図書館も平田さんの作品だった。

やはりまちに開いていた。

そして、藤森先生が言っていた凸凹感があった。

▼Tree-House。それにしても電線と電柱がじゃまだ。

 

ネットでこの建物を検索してたら、

大塚には、ほかにも平田氏の設計した小さな賃貸住宅があると書いてあったので

せっかくなのでこっちも行ってみた。

こっちは山手線の内側なので「空蝉橋」(うつせみばし)などという風流な?ネーミングの跨線橋をわたり、さらに都電荒川線を越えて、しばらく歩いたところにあった。

▼跨線橋「空蝉橋」

▼空蝉橋から見た山手線の線路

ちなみに、空蝉橋下という交差点もある。

▼都電荒川線

▼都電荒川線をわたると立派な桜並木だった。

▼この建物はアスベストの問題で間もなく解体されるようです。

目的の建物に見えてきました。

迷彩色の壁面の色は個人的には、好みではないのですが、T

この建物も、Tree-Houseと同様に街に緑を提供し、まちに開ています。

▼大塚の賃貸住宅「greendipity」

▼近くの銭湯、街並み

▼Tree-House側にあったおにぎり屋さん「ぼんご」。行列ができていました。

大塚の駅からちょっと離れた場所にあるのに行列ができるということは、相当美味しいのだろう!!

食べたかったが、この寒空の中で並んでたら、薄っぺらの体が凍ってしまうので今回はパス。

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建築家の槇文彦さんは89歳でまだバリバリ 凄すぎます

2018-07-20 18:40:04 | 建築

建築家の槇文彦さんは89歳でまだバリバリである。

a+u建築と都市の2018年4月別冊で

 ・富山の「PASSIVE TOWN」が特集され、

新建築7月号には

 ・インドの「ビハール博物館」

 ・墨田区旧安田庭園内に建設された「刀剣博物館」

が紹介されていた。

と思ったら、7月20日の朝日新聞朝刊には、

 ・ロンドンでイスラムの理解促進を目的とする教育文化施設「アガ・カーン・センター」

が完成したという記事が出ていた。

なんともすごいエネルギーだ。

建築家じゃないけど、頑張らねば!!

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津端修一先生の家に玄関がなかった理由

2018-07-02 18:35:23 | 建築

かつて、都市計画家・建築家・自由時間評論の津端修一先生の家をお尋ねした時、

玄関がなかったので、どこから入っていいかわからず困った。

玄関がない理由が、日曜日に購入した雑誌「PEN」の軽井沢の森へ(p58)を読んでわかった??

軽井沢の白洲次郎の別荘には玄関がなく、

これが、昔の軽井沢の別荘スタイルの一つだったらしい。

その理由は、お客さんがテラスを訪ねてきて、

そのまま、おもてなしをするというスタイルを白洲さんが作った。

白洲さんは、まず門があって、それから玄関があるという日本の家の型を

破りたかったのでは、と。

それでつながった、津端先生は、アントニン・レーモンド事務所に勤めていて、

レーモンドの「軽井沢の夏の家兼アトリエ」と同じものを

部分的に自宅で再現したと話されていた。

ということは、レーモンドの夏の家にも、玄関がなかったということか?

が、調べたら玄関はあった。

それじゃ、先生のご自宅に玄関のないのは?

先生にとって、玄関は無駄な空間だった。

だから、作らなかった、のでは。

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引き続き球場の話/メジャーリーグは球場が素晴らしい

2018-05-08 15:51:53 | 建築

ゴールデンウィークに大谷選手が所属する

エンゼルスの試合を観ていてあらためて思ったのだが、

メジャーリーグの球場は、どこも建物がユニークで魅力的である。

そして、グランドが実に美しい。

これをみているだけでも飽きない。

メジャーリーグに憧れるというのは、こういう球場でプレイすることも

大きな魅力になっているように思う。

解説の桑田さんも、メジャーリーグと日本のプロ野球の違いの一つとして

球場の違いをあげていた。

言っちゃ悪いが、メジャーリーグを観たあとに、日本のプロ野球中継を観ると

なんだか草野球場で試合をしているような感じである。

今度、新しい球場を創る日本ハムの球場には期待したい。

日本ハムの球団関係者の皆さん、メジャーリーグの球場に負けないような

素晴らしい球場を作ってください。

是非、お願いします。

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