社会空間研究所 建築・まちづくり通信

社会空間研究所の所員が建築・まちづくりに関する情報等を気ままに綴ったブログです。
2007年6月からスタートしました。

埼玉県三芳町にある「三富今昔村」に行ってきました

2021-11-26 17:30:14 | まち歩き(関東(東京以外))

11月20日、土曜日、埼玉県三芳町にある「三富今昔村」に行ってきた。

今昔村は10月30日の日経新聞の記事を読んでちょっと気になってた。

産業廃棄物処理とリサイクルの会社である石坂産業が運営している。

新聞記事によると、20年前に「危険物質を空中に出しているのでは」という誤解から住民の排斥運動を経験し、

これをきっかけに石坂社長が「地域に愛される会社になる」と宣言。

周辺の地主からも土地を借りて今昔村を広げてきた。

▼日経新聞11月30日の記事

 

おそらく、地主さんにとっては、現在ではお金を生み出さない平地林を借りてもらえ、維持管理までしてもらえるわけだからうれしい話である。

三富新田は江戸時代に開発された新田で街道の両側に短冊地が広がっている。

短冊地は、東京でも大久保、西荻、吉祥寺、三鷹あたりで見られる。

三芳町の短冊地の特徴は、街道沿いに屋敷があり、その外側に樹林地(広葉樹林)、その外に畑地という構成である。
畑地が街道を挟んで反対側にある場合もある。下富地区はこのタイプである。

今昔村はこの短冊地の樹林地ではなく、その周りに広がるまとまった平地林の中にある。

石坂産業の本社、プラントの周りに里山が広がり、里山の中にキャンプ場、カフェ・レストラン、アスレチック、オーガニックファーム等がある。

三富今昔村のHP  https://santome-community.com/

今昔村の地図 https://www.google.com/maps/@35.8312995,139.4801935,5550m/data=!3m1!1e3?hl=ja

▼今昔村のイラストマップ

▼石坂産業のリサイクルセンター

▼今昔村の里山

おそらく、当時、この平地林は長年人の手が入っていない山だったろうから相当荒れていたと思う。

それが、こんなきれいな里山に生まれ変わったのだから、多くの労力が費やされただろうし、

これを維持していくためには今後も経費かかる。

入園料800円/人は里山の保全費として使われる仕組みであるが、たぶん、これだけでは里山の保全費は賄えないだろうから、石坂産業が補填していると思われる。

まあ、事業としては大変だが、こういう取り組みがいろいろなところで、いろんな形で展開されていくと、郊外生活がおもしろくなってくる。

それと、ここの良さはリサイクルセンターを見学することができることである。

親子で資源の循環等環境についていろいろ楽しみながら学べる。

この日、自宅最寄駅の富士見台駅から新所沢駅に出で川越行きのバスに乗り「下富バス停」で下車。そこからは徒歩、バス停から約15分。所要時間は計1時間強。次回はリサイクルセンターの見学とキャンプを楽しみたい。

この地域は狭山茶の産地であり、沿道には茶畑が広がっていた。各茶畑の中にお墓があるのが特徴的だ。
かつては茶畑がもっと広がっていたと思われる。

▼茶畑と墓地

茶畑を過ぎると、今昔村へ通じる道は歩道がなく、ダンプカーが多く通るのでけっこう怖かった。

子供を連れてたら徒歩ではとてもいけない場所である。

▼ダンプカーが通る歩道のない道

 

【オマケ情報】

◎今昔村で焼いているパンは、とても美味しい。だまされたと思って買ってみてください。

◎パタゴニアはビールも販売していたんですね。知らなかった。このポートランドで作られている地ビール「Long Root」(pale ale)、美味しいです。

 

帰りは送迎バスで所沢駅に。

▼帰りの送迎バスは貸し切り状態だった

あらためて考えると、所沢駅に来るのは初めて。

駅の商業施設がとても充実しており、西武の所沢への力の入れ具合がわかる。

それと、所沢駅の駅ピアノは観客も多く、ひく人のレベルが高くて驚いた。

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週末農業は思っていた以上におもしろい/都市住民の農的ライフスタイルに対するニーズは高いぞ~!!

2021-11-16 11:10:16 | 農業

2021年11月15日、月曜日、あきれるくらい、さっぱりと晴れ渡っている。雲一つない秋の空である。

ちなみに今日は「いいイチゴの日」らしい。朝、テレビで誰かが言っていた。そして「七五三」。

今日のブログは、昨年の12月から、杉並区にあるシェア畑を借りてプチ農業を楽しんでいる話。

昨年、12月に借りた時点では170区画程度であったが、その後どんどん拡張され、今では300区画ぐらいに増えた。

拡張すると、あっという間に埋まってしまうという大盛況ぶり。

都市住民の農的ライフスタイルに対するニーズはとにかく高い。

▼11/14、日曜日の畑の様子

1区画は1坪から1.5坪(畳2畳分~3畳分)。使用料は1.5坪で1万円ちょっと。

道具、種・苗等はすべて用意され、そして指導員もいるので、とにかく手軽に楽しめる。

7千円~1万円というのは郊外の市民農園と比較すると高いかもしれないが、家族が徒歩か自転車で来れる場所で、毎週1時間、土いじり、農作物の成長、そして収穫を楽しめるのだから、そんな高い金額ではない。

これまで作った作物は

 ・ブロッコリー

 ・ハクサイ

 ・キャベツ

 ・シュンギク

 ・カブ

 ・トマト

 ・大葉

 ・ナス

 ・シシトウ

 ・ピーマン

 ・スイカ

 ・ベビーリーフ

 ・スナップエンドウ 等である。

1年間やってみて、シェア畑の魅力(良い点)をあげるならば

◎野菜の成長はとにかく早いので、成長が実感できる

◎ナス・ピーマン、シシトウ等種類によっては長い期間収穫できる

◎新鮮な野菜はとにかく美味しい

 →シェア畑の前は生産緑地で、農地として使われていたため土がいい

◎無農薬なので安心して食べられる

◎身ひとつで気軽に出かけられる

◎若いファミリーのほほえましい風景がある

◎あと、週末に新しい居場所ができたというのもいい

▼手前から3つの畝が借りている区画。一番手前はイチゴ。真ん中の背の高いのがブロッコリー。

 

▼大根                      ▼カブ

 

▼収穫したハクサイ、ブロッコリー。ハクサイは新鮮だが霜にあたってないので甘みがなかった。

 

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宮前区まちづくり協議会のイベント

2021-11-15 18:08:23 | かわさきのこと

弊社で長い間、ご支援させていただいている宮前区まちづくり協議会が、宮前区のまちづくりに関わるイベントを11月27日(土)にオンラインで開催します。

これは毎年開催しているもので、今年で14回目なのですが昨年度、今年度はオンラインで開催しています。

今年のテーマは、「みやまえの過去・現在・未来~いまあなたとここから描く~」と題して開催します。

 

イベントの構成は、テーマにあるように「過去」「現在」「未来」ごとにプログラムを行います。

「過去」の部では、宮前区(当時は高津区ですが)の東急田園都市線沿線が開発されたころに、山形から出稼ぎに来ていた方のお話。

「現在」の部では、宮前区内で活発に活動されている市民活動団体の紹介。

「未来」の部では、未来を担う若者からのこれからの宮前区でのまちづくり・コミュニティづくりに関わる提案です。

 

どなたでもアクセスできますので、ご興味がある方はご参加ください。アクセスの仕方は、下記のチラシに記載しています。

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川崎市子ども夢パークのこどもゆめ横丁の当日

2021-11-12 11:09:23 | かわさきのこと

11月4日(日)に、川崎市子ども夢パークにて、「こどもゆめ横丁」が開催されました。

川崎市子ども夢パークは、基本構想・基本計画、運営計画の策定の際に弊社で業務として関わった施設です。現在は弊社のスタッフがボランティアで関わっています。

このイベントは、1日だけですが子どもたちによる商店街づくり、まちづくりを目指したイベントであり、子どもたちと話し合って商店街のあり方を考えます。

 

例年だと30店舗くらいお店が出るのですが、今回はコロナ禍のため21店舗となりました。本来はお店が密集していてまさに横丁なのですが、この2年は密をつくれないため、お店とお店の間を広くしたり、当日来るお客さんに対しては整理券を配布して一度に入れるお客さんを制限するなどのコロナ対策に取組みました。これらのアイディアも、参加している子どもたちと一緒に考えながら決めました。

このためか、例年2,000人近く来るお客さんも今年は1,200人でした。

 

また、今回のこどもゆめ横丁では、コロナ禍ということがあって食べ物を売ることはできませんでしたが、子どもたちはアクセサリーやゲームなど工夫された商品をつくり売っていました。

食べ物が売れない分、商品づくりに工夫するお店が多いようでした。

 

アクセサリーは、こんな感じ。

 

今回のお店のなかでおもしろかったのは、「100円であなたのお話聞きます」というものでした。「あなたの良いところを話してください」ということで、傾聴サービスのお店でした。結構人気があって、サービスを受けたおとなのお客さんは、すっきりした顔をしていました。
子どもたちのアイディアっておもしろい。


そんな子どもたちのアイディアを実現できるのが、こどもゆめ横丁の特徴です。

 

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川崎市子ども夢パークのこどもゆめ横丁

2021-11-04 19:48:36 | かわさきのこと

川崎市子ども夢パークでは、子どもたちが商店街をつくってお店を建てて商売する、「こどもゆめ横丁」というイベントを開催しています。

今年も11月7日(日)に開催します。夢パークでは15回くらい開催しているイベントです。

 

川崎市子ども夢パークは、基本構想・基本計画と運営方針策定の際に弊社が業務として関わった施設です。

2003年にオープンしましたが、オープン後も弊社のスタッフがボランティア活動としてお手伝いしています。

 

イベント当日の4日前ですが、だいぶ準備が進んでいました。

今年のこどもゆめ横丁の全体像は、こんな感じです。

 

お店はこんな感じです。

子どもたちが廃材を使って創意工夫して建物をつくります。

お店で売る商品も子ども自身で作らないといけないのがルール。

軽食やお菓子などの食べ物、アクセサリーなどの雑貨、オリジナルのゲームなど、子どもたちが創意工夫してつくっています。(今年はコロナのため食べ物の販売はなし)

 

このイベントを開催するにあたり、参加する子どもたちは全員で何度か集まってその年の商店街のあり方を考えます。

これを「横丁会議」と呼んでいます。

この横丁会議では、

〇今年のお店の配置をどうしようか。

〇各お店がもうかるためには、どうしたらよいか。

〇商品の値段の上限をつかるかどうか、つけるとしたらいくらか。

〇税金を売り上げの何パーセントにしようか、集めた税金で何をつくろうか。

などを考えます。

 

このイベントの特徴の1つとして、売り上げの一部を税金として集めることです。これを「横丁税」と呼んでいます。

ここで集めたお金を使って、夢パークをもっと楽しい場所にするためのものをつくります。

どのように使うかも子どもたちで考えるのです。

 

このイベントは、子どものまちづくり、自治を目指したイベントと言えると思います。

<過去のこどもゆめ横丁の様子>

 

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