「さようなら、人類」 撮影 小林正昭
青山の300日画廊での個展会場で(葬儀の礼状)
先週末に、2023年2月14日に旅立った師匠の自宅へ。この日、亡くなった自室の地下秘密基地の壁に掛けられていた、あの有名になった新聞広告のオリジナルプリントを形見分けとしていただいた。
昨年の暮れ、何となく気になり奥さんにLINEを送ったが、その時すでに闘病していた事は知らなかった。昨年の夏の帰国時に会っておけばと後悔したが、昨年はコロナ蔓延期間で私も日本でコロナに感染したので、あえて連絡しなかったのだ。
長年会ってない人の事を突然思い出す事があるが、そんな時は即行動に移した方が良いね、という話を師匠の奥さんと話しながら、私が知らない師匠の若い時代の話を聞いた。
☆ゴリラの写真は、1971年毎日新聞創刊100年記念の公共福祉広告の新聞広告用に撮影した写真。1971年は私がまだ15歳の時で、日本の広告写真黄金期だ。この新聞広告のコピーは朝倉勇さんで、今でも通用し今こそもう一度読むべき素晴らしい内容で二度読みしてしまった。このコピーの全文が、タワーレコードオンラインに掲載されていたので是非読んでほしい。→コレ
新聞広告用の写真は、白バックではなく周辺が少し焼き込まれていて長方形にトリミングされている。今回いただいたプリントは原稿用ではなく、ストレートプリントのようだ。マガジンフレームを見るとHASSELBLAD 500Cで撮影しているとわかるが、ゴリラとの撮影距離から考えるとレンズはおそらくSonnar 250mm f5.6 Cだろうな。
☆2枚目の画像は葬儀のお礼状で「ヨーゼフ・ボイス」300日画廊での個展の時。ボイスの撮影は、ドイツのデュセルドルフで撮影し2階建8x10を使い、私はピントとフィルム交換をやったが、いままでで一番緊張した撮影だった。