下高井戸で
踏切の遮断機を見ると、ついカメラを向けてしまう。日本では見慣れた光景だろうが、上海市内では見る事はない。住宅地のすぐ横を走る電車って、今の上海ではありえない風景。
この日、自宅に戻る時に20年ぶりに三軒茶屋まで乗ったのが世田谷線だ。短い区間をゆっくり走る電車から見る風景も、今の私には新鮮。降りた三軒茶屋も様変わりしていているが昭和が残っていて、住んでみたいなと思う街になっていた。
新興住宅地と言われる街へ行くと、居心地が悪いのは文化が無いから。それは、私が今住んでいる上海の自宅付近。しかも、なんちゃってイタリア風だもんね。今までで一番良かったのは、やっぱり一番長く住んでいた新華路かな。
☆上海の新華路は、租界時代に各国の名士や大使館員など多くの外国人が住んでいた場所で、ラズロ・ヒューディックの建築が多く残っていて、J・G・バラードが生まれた場所。路にはさりげなくヘンリームーアの作品が2点。