西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

激甘だった収支計画は見直し。市は、新たな補助は行わない!ことも約束しました!@商工会館×建替問題

2021-08-25 11:59:47 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

先日お亡くなりになった千葉真一氏の代表作と言えば数ありますが、なんといっても個人的には「仁義なき戦い 広島死闘編」。
あの作品での故・千葉氏のインパクトはすごかった…
ちなみに、たまたま、このタイミングで北口図書館で見つけて借りた、明らかに「仁義なき戦い」にインスパイアされたとしか思えない、この本も面白かったです。
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さて本題、暫く飛ばしてしまっていた商工会館の建替えについてのご報告ブログの続きです。
相変わらず、ややこしめの話が多いのですが、端折ると前後関係が分からなくなってしまうので、ご容赦ください。
言いたいことと、肝心なことは赤太字部分に集約されていますので、そちらだけでもご覧いただけるとありがたく。
それでは、どうぞ。

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【質問②】
一昨年12月議会において市は、新商工会館の建設に係る収支予測について、算定の根拠がより精緻なものとなるよう商工会議所に求めるとともに協議していく旨、答弁した。
市は、協議の結果、将来にわたって安定した商工会議所の経営が確保される計画となったという認識か?
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【答弁②】
以前の一般質問でご指摘を受けた部分について、順に説明させていただきます。
まず、会費収入を除いた「会館・共済事業以外事業」の収支予測で、当初計画では平成27年度~平成31年度の平均値を参考に計上するなかで、収入はその平均値より高く、支出は低く見積もられていると指摘されていた部分については、現在は、個別に精査をして積算したものに置き換わっております。
また、会費収入は、当初計画では会員数を増加させる取り組みを実施することを想定し、毎年40万円増加させる積算をしていましたが、2019年度決算値の6377万円の実績を基準として、毎年の収入を6300万円とするものに改めております。
5000万円を見込んでいた寄附金は、コロナ禍の影響を考慮し、2200万円まで大幅に減額しております。
支出項目においても、建設工事費が当初の計画に比べて約9000万円減となる金額で確定したこと、見積を徴取できる項目についてはそれを反映したことにより現実的な数字になったものと認識しております。

その他、ご指摘を受けていた事項以外でも、資金計画における収入では、
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●国の地方創生拠点整備交付金が要求額どおりの5000万円で交付決定され、市の補助金の予算が市の一般財源分の5000万円と合わせて1億円で確定したこと
●西宮商工会議所の基金取り崩し額を5億円で確定したこと
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更に借入金については、
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●長期借入金を将来の会議所運営を考慮して、当初計画時は2億円としていたものを必要最小限の1億3000万円とし、返済期間を10年としていたものを20年としていること
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など、全体としてより現実的な値に見直していることが認められ、予測不能な事態が発生しない限りは将来の会議所運営に支障がでる計画ではないと考えます。

【質問③】
一昨年12月議会において、市は商工会議所への金銭的支援について「基本的に県の随伴補助5,000万円を限度とする考え」と表明している。
さらなる経済的支援は出来ないことを協議書あるいは覚書に明記するべきと考えるが、市の見解はどうか?
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【答弁③】
建設費に対する補助は、現在の地方創生臨時交付金を含めた1億円を超えて支出することは考えておりません。
その点については、建設補助金の交付要綱にも上限額について明記するようにしております。
また、将来の運営における経済的支援については、
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●会議所は法に基づいて設立された本市唯一の地域総合経済団体であり、地域内の商工業の改善・発展を推進していく使命を持つ公共的団体ではありますが、市の外郭団体等ではなく、経営指導員の人件費等、基本的な運営費は国から県を通じて支出されていることから、市が補填するような立場にないこと
●加えて、本市の補助金のあり方については「西宮市補助金制度に関する指針」に従って既存補助金の見直しや新たな補助金制度運営を行うことを基本としておりますが、その指針においては、団体の行政への依存を強め、その自立を阻害している可能性もあることや、使途が特定の事業に限定されていないことから補助による効果が分かりにくい運営費補助は問題があるとされております
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したがって、覚書等を交わすまでもなく、会議所へ新たにそのような補助金を交付することはできないと考えます。

【まとめて要望】
収支計画についても、私が指摘した内容を中心に一定の修正がなされました。
その結果、市は「予測不能な事態が発生しない限りは将来の会議所運営に支障が出る計画ではない」と断言しました。
改めて指摘しておきますが、隠れ補助金も、甘すぎる収支見積もりも、私の指摘がなければ正されることはなく、当初計画のまま突き進んでいたことでしょう。
建替計画を検討する特別検討委員会に、歴代の産業文化局長が参加していたにもかかわらず、大幅な修正が必要となるような杜撰(ずさん)な計画が立てられ、進められようとしていた。
このことを市は猛省するべきです。
有力OBの存在も含めて、計画の策定に当たり、市役所として様々、考慮したくなる要素があったであろうことは想像に難くありません。
しかしながら今の時代、そうした忖度や配慮によって、将来に負の遺産を残すことは許されません。

縷々、厳しい内容を述べてきましたが、一年半の時を経て、指摘した多くの内容に関して一定の見直しがなされたことは評価できるものと受け止めています。
とりわけ正副市長には今後、市政を預かる者の責任として、この件に限らず、断固たる決意をもって公平・公正な市政運営に努めていただきたい。
そして、この件については答弁にあった通り「覚書等を交わすまでもなく」「新たに補助金を交付することはできない」という姿勢を貫徹して頂きたい。

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ポイントは上に示した質疑の通りですが、何より重要なのは、後世に対して説明のつかないような負の遺産を残してはならないということだと私は思っています。
コロナ禍の中、商工会議所の役割の重要性を痛感する場面は複数ありましたし、その拠点施設としての商工会館自体の必要性を否定するつもりもありません。
しかしながら、だからと言って、市と特定の団体の関係性に疑念を持たれるような形で、このような話が進んでいいわけがない。
そう思っています。

公式の場で、議事録に残る形で、こうした発言を引き出したことには十分意味があると思っています。
どういう形であれ、私が市政に携わることができる立場にある限り、この問題がおかしな方向に進むことのないよう、今後も取り組んでまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。