西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

なんのためのICカード化?

2008-04-16 13:10:59 | 国政・県政と地方自治に関連すること

(元日記2007/6/4)

最近、妻が運転免許証の更新に行ってきました。
見せてもらうと、私の免許証とは、なにやら、えらい感じが違いまして。

ご存知の方も多いことかとは思いますが。
兵庫県では、今年の1月4日申請分から運転免許証がICカード化されました。
妻が一緒にもらってきた資料を見ますと、ICカードの導入には

○偽造・変造防止・・・セキュリティの向上
○プライバシーの保護・・・本籍・国籍は記載されません。
○セキュリティのため暗証番号が必要になります。
○大きさは現行免許証と同じ、厚さは0.26mm厚くなります。
○ICチップに記録される主な内容
   本籍・国籍・顔画像・免許種別・免許条件

といった目的や変更点などがあるとのこと。
県がやっていることなので、私が、どうこう言う筋合いではないのですが。
どうも、この「ICカードを導入します!」という話 ??? と思うことが多いのです。

ICカードの長所として、よく言われる点に
 ・一枚のカードを多目的に使うことができ
 ・情報容量が非常に大きい
といったところがあります。
逆に言うと、こうした長所を活かすことが出来ないのであれば。
費用をかけてまで、ICカードの導入を進めていったところで、あまり意味がないのかもしれないな~、と思ったりするのです。

西宮市では、住民基本台帳カードにICカードが導入されています。
けれども、これにしても、数あるICカードの特徴のうち、
「偽造防止の観点からセキュリティが高いとされる」
という点しか、見ていないように感じます。
これでは、せっかくのICカードを、ほとんど活かせていないように思えてなりません。
そして、その結果なのか、どうなのか、西宮市の住民基本台帳カードの所持率は、ほとんど上がっていません。
そら、今のところのメリットが

免許証のような本人確認資料として使えることと、転出の際、手続きが少し、簡便になります。(市配布資料より抜粋)

というのでは「よっしゃ、ほな、持とうか」という気には、なかなか、ならないと思うのです。

ちなみに、外国の例で見ますと、香港ではICチップを内臓した身分証の発行を進めています。
このカードは、公共図書館の利用や自動出入境ゲートでも使用できる、とのこと。
2007年には、免許証としての利用も開始する予定である、など一つのカードを多目的に使っていこうという方向性がはっきりしています。
これならば、ICカードを導入したことにも意味があると思うのです。

翻って、日本のことを考えますと。
せっかくの長所が生かされることのないまま、ばらばらのところで、ばらばらの対応しかされていないという、得意の展開に陥ってしまっている気がしてなりません。
費用対効果を高め、利用者にとっての利便性を高める。
こうした、当たり前の視点がないまま、
「住民基本台帳の所持率が非常に低いので、住民への啓発に努めます。」
といったところで、所持率など、高まるわけもありません。
だって、持つことによる利益がちっとも分からないのですから。

もちろん、セキュリティや個人情報保護の観点も忘れてはなりません。
しかしながら、せっかく、こうしたツールを導入するのであれば、それを生かすための方策を考えなければ、もったいないと思うのです。
そうでなければ、せっかくの投入費用が、結局は、無駄になってしまう気がしてなりません。
リスクに対する対応はもちろん、しっかりと行ったうえで、しっかりと長所をとりにいく。
こうした姿勢こそが、必要だと思うのです。


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