まだ記憶に新しいが、先の通常国会の終盤に、参院平和安全法制特別委員会での強行採決の折、自民党の女性議員が民社党の男性議員に暴行めいたことをされて指に怪我をしたとして問題になり、謝罪して収まることになった。しかし当の怪我をした議員は、「党と党の決着はついているが、個人として、もう一度しっかりと謝ってほしい」などとしこりを残している。
詳細記事。
http://www.sankei.com/politics/news/150924/plt1509240032-n1.html
何故このようにしこりを残す決着になっているかというと、大元の責任が放置されていることにある。
数の力などを持って強行に行えば、必ず混乱を引き起こすのは自明の理である。
審議の最中自民党議員が委員長の許可も得ず質疑打ち切り動議を出し、それをそのまま委員長は傍にいた自民党議員の合図で採決を明言しようとしたために、議場は騒然となって混乱してしまっている。
こんなことになれば、怪我人も出るだろうし、万一ともなれば死者も出たかもしれない。そんなことは、子供でもわかる。
それがいい歳をした大人にも、委員長を務める者にもわからず、そこえ持ってきて国の政治を預かるべき安倍晋三首相自身が、今日の内に何としても委員会採決させるど激を飛ばしていたがために、怪我人が出る騒ぎに発展している。
すなわちこの事件の大本は安倍首相らにある。それがそういった責任は取らずに収拾させようとしている。
こういうことは、世間でもよくある。
新国立競技場問題ででも、蜥蜴の尻尾切り状態になっていて、大本は知らん顔をして責任は取らない。
知恵というものを持った人間、悪いことをしたならば、悪いことをちゃんと認識し、潔く責任を取るもの。そこに知恵を持った人間としての価値が有る。
しかし今の世には、上に立つ者にこうした責任を取る気がないもの着ばかり。
それはそのまま、人類の行く末を暗示している。