日がな骨太で大きな物語の世界に浸り、日暮れと共に杯を傾ける。
心は世界を飛び回り、まだ見ぬ大物へと思いを馳せ・・・
こういきたいところですが。。
子供たちの大好きなアニメ「スポンジ・ボブ」に登場する気難しくへそ曲がりなキャラクター「イカルド」をご存じですか?
この気持ち、かなり彼の考えにかぶってます(笑)
(プリ画像byGMOより拝借)
静かで文化的な暮らしを夢見るイカルドの日常は、純真だけれど頭は空っぽの「スポンジ・ボブ」やヒトデの「パトリック」に完膚なきまでにメチャクチャにされます。
作品の筋書きは彼のリバタリアニズム的なところを揶揄するような教訓譚とも受け取れますが、私的にはどうしても彼の方に感情移入してしまいます・・・
読書の方も限られたコマ切れ時間や夜中(注・眠くならない時限定。連休二日目とかね。)限定な訳ですが、自由に読めたら今の今の3倍読めると思います(!?)
でも、わが家のボブやパトリックが活躍してるうちは無理だなぁ~。
結果として今月もこんなタイミングで・・・消えてしまった9月分の読書メーターまとめです。
道具づくし (ハヤカワ文庫NF) | |
別役 実 早川書房 2001-01-01 売り上げランキング : 289562 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
参った。滅多なことでは降参しない私が途中退場させられた稀有な本。今は無きいにしえの道具たちの解説、用例に最初は半信半疑ながら「江戸時代にはそういうこともあったのだろう・・・」と、読み進めていくとまさかまさかの連続。眉に唾を付けながら更読み進めていくと、どうもこれは例の「こびとづかん」に類する読み物であることが判明。アカデミックな文面ではしたない事柄が続けざまに語られるのに遂にギブアップ!
2017/09/01
うさぎとマツコの往復書簡 全身ジレンマ (双葉文庫) | |
中村 うさぎ マツコ・デラックス 双葉社 2014-09-11 売り上げランキング : 251860 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
サンデー毎日誌の連載から早7~8年が経過しているが、「魂の双子」を公言されている中村うさぎ&マツコ・デラックスお二方の慧眼にはいやはや恐れ入る。うさぎさんが「スカートを履いたオヤジ」と嫌悪感もあらわに切り捨てる小池百合子氏の本質などは今日(2017.10.21衆院選の正に前日。)の私にはまるで予言者のように感じられた。マイノリティであるマツコさんを発見(?)したうさぎさんもまた魂のマイノリティであり、お二人の闘争は更に続いてゆくのでしょう・・・
2017/09/05
空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む | |
角幡 唯介 集英社 2010-11-17 売り上げランキング : 183648 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「どこかに行けばいいという時代はもう終わった。どんなに人が入ったことがない秘境だといっても、そこに行けばすなわちそれが冒険になるという時代では今はない。」衛星携帯電話もグーグル・アースもある今日、冒険家達に伝説となったチベット・ツアンポ―峡谷の通称「空白の五マイル」へ過酷な枷をはめた状態で挑む著者。その結果は・・・この本を書いているのだから、生き延びることはできた。ベユル・ぺマコという理想郷がチベット人の心の中だけにあるように著者にとってその五マイルは空白のまま。冒険は生きることの答までは教えてくれない。
2017/09/05
地図のない場所で眠りたい (講談社文庫) | |
高野 秀行 角幡 唯介 講談社 2016-10-14 売り上げランキング : 75454 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
対談本としては異例に面白い!高野秀行さんのファンには大いにおススメ。勿論角幡さんファンにもお勧め。どちらも早大探検部出身の辺境ライター(?失礼)もとい、ノンフィクション作家であるが、朝日新聞記者あがりで精巧な文章を書く角幡さんに対し、売れない時代も経験した先輩の高野さんが著書のイメージとは裏腹に角幡さんの暴走を御しながらうまく纏めたな、との印象を受けました。「探検を知る一冊」と題し作中コラムで紹介されている本の数々も非常に興味深く、探検ノンフィクション好きにはたまらない一冊
2017/09/15
夜を乗り越える(小学館よしもと新書) | |
又吉 直樹 小学館 2016-06-01 売り上げランキング : 29926 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「感覚の確認と発見の両方があり、それがせめぎ合っている本が僕は好きです。」そうか、そう言われてみれば正に!(これは発見。)小説であれば主人公に共感を抱ける(これは感覚の確認。)というのは楽しく本を読むうえでは大切。しかし、そればかりでは何か物足りなく薄っぺらな読書に。今まで信じて疑うことのなかった事が批判されたり否定されたりすることによって、なぜ、どのようにしてそう言えるのかを考える。ここで自分の中に新たな視点が生まれる。全冊が「あの夜」を乗り越えることができなかった太宰へのオマージュとなっておりますよ。
2017/09/30
わ!?小説が一冊もありませんね・・・
そんな気分のひと月だったということです。
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