「秋の日の ヴィオロンの ためいきの
身にしみて ひたぶるに うら悲かなし」
は皆さんご存知のように、上田敏訳のヴェルレーヌ「落葉」の一節ですが、
この詩の情景がしみじみと思い浮かぶような秋の日が続きます。
ポール・ヴェルレーヌの原詩の題は「秋の歌 Chanson d'automne」ですが、
「落葉」の方が私達には馴染深いですね。
「秋薔薇 マチルダ」
また、この詩の一節が第二次世界大戦の暗号に使用されたことでも有名です。
1944年6月6日のノルマンディー上陸作戦の際、イギリス・特殊作戦執行部が
フランス各地のレジスタンスに、工作命令を出すための暗号放送として、
「秋の歌」の冒頭が使われ、英国放送協会(BBC)のフランス語放送で
流されたとのことです。戦時下とは言え「粋」を感じます。
「皇帝ダリア」
炎暑の夏から、一気に冬の季節の訪れを感じさせる日もありますが、短い
ながら秋の風情を感じられるひと時を、大切に味わいたいとも思っています。
散歩で訪ねる遊歩道や、公園の片すみに咲く秋の花をデジイチで撮って
みましたので、その一部を載せてみます。ささやかな晩秋の息吹を感じて
頂ければ幸いです。
「色づき始めた モミジ」
ウクライナ、さらにガザの現状を見ると厳しい現実と惨状ばかりが目につきます。
眼を凝らしつつも、ガザにおける、ひと時の「戦闘休止」が、本格的な停戦と
なりますことを祈りたいと思います。
上田敏訳の ヴェルレーヌ「落葉」の詩を載せてみたいと思います。
秋の日の ヴィオロンの ためいきの
身にしみて ひたぶるに うら悲かなし。
鐘のおとに 胸ふたぎ 色かへて
涙ぐむ 過ぎし日の おもひでや。
げにわれは うらぶれて こゝかしこ
さだめなく とび散らふ おちばかな。
了
「咲き初める ボケの花」
「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
軽井沢は雲場池、タリアセン(塩沢湖)等を始め紅葉の名所の
オンパレードですね。中でも、雲場池は紅葉が池面に映り絵になる
風景が随所に見られますね。
そんな風景を詠んだ二首は、愛犬のクロちゃんとの微笑ましい姿も
表現され明るく、爽やかな歌になっています。
一首目の歌を、「もみじ」を主格にして詠んでみましたが、いかがでしょうか。
★抱き上げて クロと見上げる 夕空に
くれない燃える もみじ葉のなみ
これからもよろしくお願いします。
暖かい冬のようです。
各地、モミジが本当に綺麗な季節
いつものクロとの散歩でも
真っ赤なモミジを見つけました🎵
そして、先日行った軽井沢・雲場池が
なんて『キレイ❗❗』
2句お願いします🙇
☆赤々と 燃えるモミジに
抱き上げて
クロと見上げる 夕映えの空
☆雲場池 燃え立つモミジ
逆さ絵に 水鳥泳ぐ
夕映えの波
宜しくご教示下さい🙇
いつも、心の籠ったコメントを頂きありがとうございます。
「紅い紅葉の向こう側からヴァイオリンの音色が聞こえて」との詩的な文章に
触れると、ワクワクします。そして、日本語の奥深さを改めて感じます。
短歌を通して言葉と想いを磨こうとしてきた日々の歩みをfumiel-shimaさんは
いとも簡単に踏み越えて行かれるとの思いが致します。その意味では天性の詩人と
思ってしまいます。
fumiel-shimaさんの弟さんにも、生前早くにお目にかかり、中原中也の詩について
語り合いたかったとの思いも致します。fumiel-shimaさん同様に詩人の感性と、
言葉のセンスを持っていた方と思います。
短い秋になりそうですが、そんな秋の日々を「落葉」の詩とともに味わっていければと思っています。
これからもよろしくお願いします。
そうですね、秋は忘れられてしまったのかと思うような日もあればここ2、3日続いたこれぞ秋・・と思わせる日も・・・
ヴェルレーヌ「落葉」の詩は私たちやその前後の世代の人たちにとって懐かしく、過日、私も弟の思い出(中原中也とこの「落葉」)と共に記事にしたことがありますが、その時にポエットMさんからもコメントをいただきましたね。
いま、こうしてポエットMさんの記事で「落葉」の詩を読むと紅い紅葉の向こう側からヴァイオリンの音色が聞こえてきそうです。
お立ちよりいただき、コメント頂きありがとうございます。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
短歌も下手ながら詠んでおりますし、写真も「下手な横好き」の範囲で
気の向くままに撮っております。
anさんは仕事に追われる日々を、充実して過ごされているご様子で
それは誇るべきことと思います。お身体に留意しつつ、頑張って頂ければと
思います。
私も、かつては仕事に追われ睡眠時間も、極端に削らざるを得ない世界に
長い事身を置いてきましたので、充実しながらも魂の枯渇を感じてきました。
そんな時、短歌の世界に、ひと時の安らぎを見出したこともありました。
おっしゃるように「何でもない日常が有り難い」ですね。
これからもよろしくお願いします。
”いいね”と”応援”のポチ、ありがとうございます。
見慣れない方からのリアクションで、どなたかな??と思いお訪ねしてみました。
ポエット・Mさんだったのですね。
私は最初 ポエット・Mさんのこと、madobeさんと勘違いしていました。
あの方も今はmadobeさんですが、先日まではMさんと仰っていたと思います。
ごっちゃになっていました。
私はブログにおいての横のつながりが全く解っておらず、madobeさんやポエット・Mさんというお名前も、
つむぎさんのところで知るようになりました。
歌を詠まれるんですね。
お写真もキレイですねぇ。
ジムと水泳にも?多趣味でいらっしゃるのですね。
私は仕事に追われて他に使う時間がありません。
が、仕事大好きなので丁度いいのかもです。
まあ、過ぎたるは及ばざるが如し状態ではありますが💧
何でもない日常が有り難いです。
又時間が許せばお邪魔しますね(^^)
いつも、温かなコメントを頂きありがとうございます。
ヴェルレーヌ「落葉」は、おっしゃるように私たちの感性に強く訴え、響いてきますね。
上田敏の文語調の訳に負うところが大きいと思いますが、秋の日の風情と、
その空気感をも表していると感じます。
お住いの所では、「晩秋の余韻を楽しむ」こともなく、一気に雪景色とはもったいないことを
しましたね。暖冬と予測される予報でしたが、これも異常気象のなせる業でしょうか。
なお、ボケの花の画像に目を止めて頂きありがとうございます。今の季節、咲き残る
花々の健気さに惹かれますし、季節を先取りして咲くボケの花などの、はつらつとした
姿にも感動します。
これからもよろしくお願いします。
コメント頂きありがとうございます。
おっしゃる通り、上田敏の文語調ならではの訳を改めて味わうと惹かれますね。
直訳と対比すると、その詩情の濃さと、日本語の磨き方を改めて感じます。
なお、武満徹編曲のチャイコフスキー「四季」「10月 秋の歌」をご案内頂いた
YouTubeで視聴させて頂きました。
ヴィオラを中心とした弦楽による「秋の歌」も、おっしゃるように良いですね。
正に魂が揺すられるような想いです。
これからもよろしくお願いします。
コメント頂きありがとうございます。
また、写真に目を止めて頂きありがとうございます。
拙い写真ですが、秋の風情を少しでも感じて頂ければ嬉しいです。
なお、いつも1948ofさんのブログの「冠句」を拝見し、学ばせて頂いています。
特に・・・、
眼に熱く 勇気を貰った地平線
夕陽燃え 生きる勇気を明日の絵に
迷い捨て 気力の海を波打たせ
「気力の海を波打たせ」の覇気に打たれました。
これからも、よろしくお願いいたします。
「秋の日のヴィオロンのためいきのーーー」
いい詩ですね。
感性は日本人のこころとあまり変わらないような気がします。
昨日、猛烈な寒波が襲い、この辺りはまったくの雪景色です。
もう少し晩秋の余韻を楽しもうと思っていたのですが。
画像、相変わらず美しい。
咲き始めたボケの花、何とも好ましい。
「秋の歌」よりも「落葉」… なるほどそうですね。
秋の歌と言えばチャイコフスキー「四季」より「10月 秋の歌」。
ピアノで演奏されることが多く 確かにピアノがいいなぁと思います。
でも弦楽による「秋の歌」もまた心にしっとりとどきます。
♬ https://www.youtube.com/watch?v=7sh0F7_Bw1w
季節の移り変わりを感じます。