①原発は、5重の壁に守られているので安全である。
*** http://www.news24.jp/articles/2011/04/16/07181040.html より引用
原子力発電所には、放射性物質を閉じ込めるための防御策として「五重の壁」というものがある。本物の壁が5重になっているというわけではなく、「5種類の工夫がある」という意味。
1つ目は「ペレット」。原発では、燃料としてウランを核分裂させ、熱を発生させて発電するが、そのウランを閉じ込めているのがペレットという粒。大きさは直径1センチ、高さ1センチくらいで、陶磁器のように焼き固めてあって、約2700℃になるまで溶けない。
2つ目は「燃料棒」。ジルカロイという丈夫な合金でできた長さ約4メートルの管で、ペレットを覆っている。
3つ目は、原子炉の圧力容器。厚さ約15センチの鋼鉄製。発電のための蒸気を作るところなので、90気圧という高い圧力にも耐えられるようになっている。
4つ目は、原子炉の格納容器。圧力容器の外側にあり、厚さ3センチの鋼鉄製。
5つ目は、原子炉建屋。格納容器を取り囲んでおり、厚さ約2メートルのコンクリートの壁でできている。
一見、万全に見える「五重の壁」だが、今回の福島第一原発の事故では、大量の放射性物質が外に漏れ出してしまった。 ペレットと燃料棒は、1~3号機の全てで閉じ込め機能が失われたとみられる。 また、格納容器と原子炉建屋は、1~3号機で損傷した可能性がある。 圧力容器は、1~3号機のいずれでも損傷はないとみられているが、圧力容器につながるパイプに損傷があり、放射性物質が漏れている可能性がある。
*** 以上引用 終 ***
政府首脳と関係者は、事故前このように大見得を切っていたが、事故後この声は急激に萎んでしまった。 いかに安全とは脆いものか、その5重の防護策に至る前に、地震による送電線鉄塔の倒壊、あるいは配管系統の折損に寄って、あるいは圧力容器の限界破損によって致命的な量の放射線放出に至ってしまった。 緊急電源のコンセントが合わないとか燃料切れ等、日頃いかに安全への思い上がりが有ったかを示す手抜きの顕著な例であろう。
筆者は、車の運転手があたかも車は自分が思いの通りに動かす事ができるとの思い上がりと同じものを感じることが出来る。 車が自分で暴走を始めたら、それは運転者の手に負えるものではないので、すぐ停止して設計製造した当事者の意見を仰ぐしかない。
今回、日立も東芝もGEさえも事故に協力したと言う話は聞こえてこないばかりか、メーカーと米軍の協力を政府首脳が断ったと言う話さえ聞こえてくる。
なんということだ・・・・ これがトップリーダーの責任でなくて誰の責任だ !!!
②千年に一回の津波 (前にも取り上げたが・・)
2011年 東日本大震災(宮古市) ・・・・ 38.9m
1993年 北海道/奥尻島に大津波 ・・・・ 30.6m
1933年 三陸沖地震(大船渡市) ・・・ 28.7m
1923年 関東大震災 (熱海) ・・・ 12.0m
1896年 明治三陸地震(大船渡市)・・・・ 38.2m
1707年 宝永地震(土佐) ・・・・ 26.0m?
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869年 貞観地震 ・・・・・ 詳細不明
③震度の作為的操作
気象庁マグニチュード ⇒ モーメントマグニチュード
震度 7.9 →8.4 ⇒ 8.8 →9.0(最終値)
*** http://sci-tech.jugem.jp/?eid=1965 より引用
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地震学者の島村英紀さんは、自身のホームページでつぎのように述べています。
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今回の大地震(東北地方太平洋沖地震)で気象庁が発表した『マグニチュード 9.0』というのは、気象庁がそもそも「マグニチュードのものさし」を勝手に変えてしまったから、こんな「前代未聞」の数字になったものだ。
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あまり大きくは伝えられていませんが、マグニチュードが8台と9台では、行政や市民の受ける印象も大きく変わってきます。
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*** 以上引用 終 ***
④原発爆発による放射線放出量の出鱈目な数値
6月6日、安全・保安院は放射性物質の放出総量を37万テラベクレルから77万テラベクレルと修正して、IAEAに提出する報告書に盛り込んだ。(なんとばかげた事だ。 国内向けと外国向け数値を使い分ける保安院。 長崎大学の原発アドバイザーを名乗る教授も、国内医師向けと現地人向けの話を使い分けていると言うが、頭の賢さはこのように使うべきと言う見本のようなものだ。)
国の200億円以上の予算を使った放射線緊急予測システム(?)SPEEDIのシステムは、推定値なので民意を惑わしてはいけないと言う言い訳をしその発表を抑えた官僚(?)。 放射線の放出量は半分にも満たない推定値を、平気で公表、臆面もなく言い替え繕うことの稚拙さ・・・ 。 SPEEDIのデータも、予測であるから後で修正する場合を合わせて、公表すれば多くの子供たちが被曝から救えたのに・・・。 国会議員の子供や孫で、誰か20ミリ/年 以上の放射線を浴びた者がいるのだろうか? かように、議員は特権意識丸出しなのである。
⑤ 最後に子供の許容放射線量値を、一ミリから二十ミリに上げた文部省官僚あるいは、その義務教育界に流れ続ける、お上には逆らえないと言う教育者達の意気地なさ。 そうやって、かつて国の方針に一言の異も唱えず、学徒出陣へと導いた教師達。 出世欲と金銭欲に囚われ、あるいは無力さに流され、子供達への愛情と自分の信念を押し殺し続ける、義務教育者達。
普段の状況では、一般人の放射線許容値は1ミリシーベルト/年で有るが、現状の放射線管理区域5ミリシーベルト/年を上回る、20ミリシーベルト/年とノタマッタ文部大臣他、官僚一同・・・ 。
東電の現地従業員と地域住民の健康の為に、あえて中央の官僚達の『右往左往する注水中止命令』をものともせず、信念に基づき海水投入による冷却作業を続けた現地事業所の所長のような『『信念の人』』は居ないのだろう。
情けない事だ。 子供達は身の回りの大人の背中を見て育つと言うが、いかに美辞麗句で子供たちに接する教師達でも、子供達は心の中はお見通しだ。