読書日和

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この夏の読書感想文傾向

2016-10-11 21:14:15 | ウェブ日記
昨年の8月27日、「夏の読書感想文」という記事を書きました。
毎年夏休みの、特に8月になると、読書感想文の検索からのブログへのアクセスが多くなります。
今年の夏も8月になると小説レビュー記事へのアクセスが上昇していて、この夏はあまりブログを更新できませんでしたがその状況は把握していました。
8月21日~8月25日の5日間において、それぞれの日ごとに小説レビュー記事で閲覧が多かった上位3つを挙げると次のようになります。


8月21日
1 「世界地図の下書き」朝井リョウ 53PV
2 「神去なあなあ日常」三浦しをん 51PV
3 「サクラ咲く」辻村深月 37PV

8月22日
1 「神去なあなあ日常」三浦しをん 56PV
2 「世界地図の下書き」朝井リョウ 46PV
3 「幻想郵便局」堀川アサコ 39PV

8月23日
1 「世界地図の下書き」朝井リョウ 45PV
2 「神去なあなあ日常」三浦しをん 36PV
3 「サクラ咲く」辻村深月 25PV

8月24日
1 「神去なあなあ日常」三浦しをん 51PV
2 「雨の降る日は学校に行かない」相沢沙呼 32PV
3 「世界地図の下書き」朝井リョウ 25PV

8月25日
1 「世界地図の下書き」朝井リョウ 34PV
2 「神去なあなあ日常」三浦しをん 31PV
3 「幻想郵便局」堀川アサコ 18PV


昨年と大きく変わったのが、今年の1月10日に書いた「世界地図の下書き」(著:朝井リョウ)のレビュー記事がこの夏かなり閲覧されたことです。
この作品は児童養護施設で暮らす少年少女を題材にしているため、中学校や高校の先生方で読書感想文のお勧め図書にでもする人がいるのかも知れません。
さらに今年の夏休みの前にちょうど文庫化されたため、書店に来て読書感想文の小説を何にするか検討した多くの人がこの小説で読書感想文を書こうとした可能性もあります。

児童養護施設を扱うような作品への感想でよくあるのが、「児童養護施設で暮らしていても、明るく前を向いて生きています。それは素晴らしいことです」というようなまとめ方をすることです。
特に中学生や高校生は半ば義務的にこういったまとめ方になる印象があります。
いわゆる「無難なまとめ方」であり、それでも問題はないのですが、この作品の場合はかなり厳しい現実が描かれており、そのまとめ方が通用しない展開になっていました。
なので私もレビュー記事の最後のほうで「児童養護施設の子だから過酷な人生になるとも読み取れます。私はこの作品全体を通してそれを発しているように思いました。」という二文を入れています。
この作品で読書感想文を書いた学生さん達が作者の朝井リョウさんが書いた厳しい現実についてどんなまとめ方をしたのか気になるところです。

そして三浦しをんさんの「神去なあなあ日常」は昨年に続き今年も読書感想文として人気があるようです。
8月21日~25日の全てでトップ3に入っておりさすがの貫禄です
私は明るい作品や爽やかな作品のほうが好きなので「神去なあなあ日常」は読書感想文の図書としても通常の読書としても凄くお勧めです。
昨年の夏も今年の夏も読書感想文として人気の「神去なあなあ日常」、そして今年の夏読書感想文として人気があることが分かった「世界地図の下書き」、これらが来年の夏も人気なのか、それとも他の作品も台頭してくるのか、楽しみにしています