読書日和

お気に入りの小説やマンガをご紹介。
好きな小説は青春もの。
日々のできごとやフォトギャラリーなどもお届けします。

初夏の陽気

2017-04-16 18:05:32 | ウェブ日記
今日は朝から快晴になりました
そして日差しが力強く、どんどん気温が上がって暑くなりました。
昼間は夏日を記録して完全に初夏の陽気でした。

今日は着ているものが今年初めて初夏の装いになりました。
半袖Tシャツの上に羽織るシャツだけという薄着でも寒くはなく、歩くと少し暑いくらいでした。

毎年初めて初夏の装いにする時は少し悩みます。
こんなに一気に薄着にして大丈夫なのだろうかと思い、天気予報の最高気温を見ながらその日に初夏の装いにして大丈夫かどうかを考えます。
今年は明らかに今日がそのタイミングで、少し迷ってから思い切って薄着にしました。

初夏の日射しを浴びながら歩くと気持ちも爽やかになります
段々深緑の時期になってきて、青空によく映える黄緑色の深緑も見ていると明るい気分になります。
今日は初夏の雰囲気を楽しめる一日になって良かったです

浅田真央選手が現役引退を表明その2 最後の一人

2017-04-14 20:10:51 | スポーツ


※「浅田真央選手が現役引退を表明」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。

以前「フィギュアスケート世界選手権2014 節目の大会」「浅田真央選手が現役続行を表明」の記事で、伝説的な2005年全日本フィギュアスケート選手権のことに触れました。
全日本2005の上位の順位は次のとおりです。

1位 村主章枝  194.16  avex            引退
2位 浅田真央  188.10  グランプリ東海クラブ  引退を表明
3位 荒川静香  187.36  プリンスホテル      引退
4位 恩田美栄  186.06  東海学園大学クラブ    引退
5位 中野友加里 175.66  早稲田大学        引退
6位 安藤美姫  173.36  中京大中京高校      引退
7位 澤田亜紀  155.98  京都外大西高校      引退
8位 浅田舞   150.66  東海学園高校       引退
9位 武田奈也  149.76  日本橋女学館       引退
10位 北村明子  147.02  京都醍醐FSC        引退
11位 梅谷友紀  121.78  関西学院大学       引退
12位 鈴木明子  117.18  東北福祉大学       引退
13位 村主千香  114.84  東洋英和女学院大学    引退

何度見ても物凄く豪華なメンバーです。
2005年はフィギュアスケート女子黄金時代の到来を告げる年だったと思います。
浅田真央選手は、伝説的な2005年全日本フィギュアスケート選手権を戦った強豪たちの中で現役を続けている最後の一人でした。
最後の一人である浅田真央選手が引退を表明し、全日本2005を戦った強豪たちはついに全員引退となりました。
ここに一つの時代の幕が下りました。

幕が下りたことを象徴するかのように、先日の世界選手権で日本女子はかなり久しぶりに来年の出場枠「3」を逃し「2」になってしまいました。
黄金時代の選手が健在だった頃は毎年難なく来年の出場枠「3」を確保していました。
来年はオリンピックがあるので、オリンピックの出場枠も4大会ぶりに「3」を逃し「2」になります。
現在日本女子のエースであり、世界と戦える強豪でもある宮原知子選手が出場していれば出場枠「3」を取れていた可能性は高いと思います。
ただ、強豪が一人怪我で欠場すると出場枠「3」を取れないのは、それだけ選手層が薄くなってしまったことを意味しています。
これが黄金時代なら、強豪が複数いたので一人欠場しても大丈夫でした。

それでも本田真凛選手という若手が台頭してきました。
先日の世界ジュニア選手権では二連覇は逃したものの自己最高となる200点越えを達成し2位になりました。
※「本田真凛選手が世界ジュニア選手権で優勝」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
オリンピックシーズンとなる次のシーズンはシニアに初参戦し、オリンピック出場を狙っていくことになります。
かなり高い実力を持っているのでシニアでも十分通用すると思います。

宮原知子選手もオリンピックシーズンは全盛期で臨むことになり、実力から見て出場すれば金メダルを取れる可能性が十分あります。
層は薄くなっても世界の強豪と戦える選手がいるのは嬉しいです。
私的にはこの二人でオリンピックの舞台に臨んでほしいです。
そして黄金時代の選手が一人もいなくなってしまった女子フィギュアスケートを盛り立てていってほしいです

「蜜蜂と遠雷」が本屋大賞を受賞

2017-04-12 19:40:25 | ウェブ日記
昨日2017年本屋大賞の発表があり、「蜜蜂と遠雷」(著:恩田陸)が大賞を受賞しました。
「蜜蜂と遠雷」は今年の1月に直木賞も受賞しているので、史上初の直木賞とのダブル受賞で二冠制覇となりました
恩田陸さんは2005年に「夜のピクニック」でも本屋大賞を受賞していて、同じ作家による二度目の受賞も本屋大賞史上初のことです
本屋大賞は書店員の投票によって選出されるので、同じ作家が二度目の受賞を果たすこともいつかはあるかなとは思いました。
広く書店員の支持を集め大賞を取れるような作品を二つも世に送り出したということなので凄いことだと思います。

ツイッターでは「直木賞とは違う作品を大賞に選ぶべきだ」という意見を見かけたのですが、これは時には同じであっても問題はないと思います。
同じ作品が直木賞も本屋大賞も受賞するというのはそれだけ作家、出版社側(直木賞)からも書店員側(本屋大賞)からも評価が高いということです。
そんな名声を轟かせる作品なら読んでみようと思う人もたくさんいると思います。

私ももう少ししたらこの作品を読んでみようと思います。
かなりの長編小説なので読むならゴールデンウィークが良いかなと思います。
どんな作品なのか、読むのが楽しみです

浅田真央選手が現役引退を表明

2017-04-11 19:48:50 | ウェブ日記
昨日の夜、「競技生活晩年の姿」というタイトルで、フィギュアスケートの浅田真央選手のことを書こうかと思いました。
しかし昨日はブログを書く気になれず、書かずにおきました。
そうしたら今日の朝起きたらスマートフォンに速報メールが来ていて、「浅田真央選手が現役引退へ」とあり驚きました。
時間を見ると昨夜の23時過ぎで、私が寝たすぐ後だったようです。
昨日ブログを書く気になれなかったのは、「もう今日で引退するから記事は書かないでおけ」という虫の知らせだったのかも知れないです。
昨日書こうとした内容を、引退を表明したことを受けて一部変更し、競技生活の晩年について少し触れてみます。

以前 「浅田真央選手が現役続行を表明」という記事で、続行を表明したのならまた応援すること、競技生活晩年にもう一度輝く場面があるのではと書きました。
ただし現実はそう甘くはなく、スポーツの様々な競技において、どんなに強かった選手でも競技生活の晩年は成績が低迷することがよくあります。
競馬のオグリキャップ、野球の長嶋茂雄さん、水泳の北島康介さんなどが印象的です。
そしてオグリキャップの奇跡の引退レースや長嶋茂雄さんの引退試合でのホームランなどのような、有終の美を飾れることはとても少なく、負けたり、もしくは試合に出場できずに静かに火が消えるような形で引退する選手のほうが多いです。
浅田真央選手も最後は世界選手権やオリンピックに出場することはなく引退となりました。

「浅田真央選手が現役続行を表明」の記事では、次のようにも書いていました。
ソチオリンピックのフリーで物凄い演技を見せてもらい、もう十分満足しています。
サッカーのロスタイムのような心境で、浅田真央選手の演技を見られる時間は終わったと思いきや、まだ少しだけ時間が残されていました。
これが本当に嬉しいです。


今もまさにこのとおりの気持ちで、浅田真央選手にはソチオリンピックのフリーで物凄い演技を見せてもらい、もう十分満足しています
あの後おそらく引退だろうと思いきや、思いがけずもう少しだけ現役の姿を見る時間が残されていました。
そして今回本人の気持ちに整理がつき、引退を決断されたのですから立派な決断として支持します。
本当にお疲れさまでした

※「浅田真央選手が現役引退を表明その2 最後の一人」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。

願ってみるもの

2017-04-09 22:03:31 | ウェブ日記


今日は先週の日曜日に続いて名古屋城に桜を見に行ってきました
ソメイヨシノや枝垂れ桜など散り始めているのもありましたが、強風が吹いて散る花びらにも風情があり桜を楽しめました
後でフォトギャラリーを作ろうと思います。

一週間前に週間予報を見た時、この金曜日から日曜日にかけて毎日傘のマークがついて雨予報になっていました
ちょうど名古屋城のソメイヨシノは開花し始めたばかりでこの土日に満開の桜を楽しめそうだったため、雨は嫌だなと思いました。
どうにか晴れの予報に変わってくれないかと思いました。



その後土日の傘のマークが取れないまま日にちが経ち、水曜日になると木曜日から日曜日まで4日連続で雨の予報になりました。
予報が好転ではなく雨が降る方向に変わっていて、これはさすがにきついなと思いました
こんなに毎日雨に降られたら桜もダメージを受けるのではと心配しました。
しかし悪い方向に予報が変わったということは、良い方向に変わる可能性もあるということです。
私は引き続き土曜か日曜どちらか片方で良いから天気が好転してほしいなと願っていました。

そうしたら土曜日の昨日、天気予報を見たら日曜日の天気が当初雨予報だったのがお昼頃から晴れる予報に変わりました
ついに願いが届いたのかと思い嬉しかったです



空に晴れ間が見え始めたのは予報より少し遅い14時頃からになりました。
名古屋城の周りを写真を撮りながら歩いていて、ついに青空が姿を現したのを見た時は気持ちも明るくなりました
どうにか晴れないかと毎日願っていたら本当に晴れてくれたので、願ってみるものだなと思います。
あっという間に過ぎてしまう桜の見頃の時期、今年は名古屋城に見に行って途中からは青空とともに見ることができて良かったです

「シマイチ古道具商 ー春夏冬人情ものがたりー」蓮見恭子

2017-04-08 23:35:18 | 小説


今回ご紹介するのは「シマイチ古道具商 ―春夏冬(あきない)人情ものがたり―」(著:蓮見恭子)です。

-----内容-----
茶碗、豆皿、丸ちゃぶ台、ここは想いが集う場所。
生活を立て直すため、大阪・堺市にある夫の実家「島市古道具商」へ引越し、義父・市蔵と同居をすることになった透子一家。
14年間、社会に出ていなかった透子は、慣れない店暮らしに失敗ばかり。
それでも道具や集う客の想いに触れて、透子もいつしか人生を見つめ直し始めーー。
どこか欠けた人たちのも、丸ごと受け入れてくれる場所。
古い町家で紡がれる、モノと想いの人情物語。

-----感想-----
物語の舞台は大阪の堺です。
プロローグの「堺の小道具屋」の語り出しに「窓から桜の花びらが一枚入り込んできて、透子の膝の上にふわりと舞い落ちた。」とありました。
冒頭の季節は桜の咲く春で、今はまさに桜が満開の時期なのでピッタリだと思いました
物語の語り手の透子は先月誕生日を迎えさらに高校を卒業したばかりの18歳とありました。
そして進路は決まっていないです。
透子は高校でお世話になった島田壮市先生の実家を見てみたいという好奇心で、堺にある「島市古道具商(しまいちふるどうぐしょう)」を訪れました。
そこでは後に結婚する壮市の父でお店の店主である島田市蔵(いちぞう)に遭遇しました。
透子が父と暮らすマンションにある卓袱台に「貧乏くさい」と不満を言った時、市蔵が次のように言っていました。
「お嬢ちゃん、道具は値段で見たらあきまへん。百万円出しても面白ない道具もあれば、百円でも人の心を動かすもんがあるんです」
道具を商う人ならではの良い言葉だと思いました。


「第一話 男やもめのお点前 ~香合に思いを込めて~」
第一話はプロローグから14年後の5月で、透子は32歳になっています。
今年38歳になる壮市と結婚して14年目を迎えたこの春、小学六年生の爽子(さわこ)と三年生の素良(そら)を連れて一家で市蔵のもとに居候させてもらうことになりました。
市蔵は現在76歳とありました。

ある日、雪野加津(かず)というお店の常連であるお茶の先生が来るということで、透子は市蔵を手伝って準備をしていました。
雪野先生がお店に来る時は大抵着物で、しかも毎回種類が違っていたので解説を読みながらどんな着物か考えるのが面白かったです。

そして雪野先生がやってきて、透子はお茶の支度をしながら過去の出来事を思い出していました。
ある日高校教師の夫の壮市が「電車に乗ると、息苦しくなる」と訴え、病院に行くと心療内科を紹介され、「過労による精神の消耗」と診断されました。
そこから休職と復職を繰り返すようになり、透子は休職して家にいる壮市に苛立ったりもしていました。
壮市には10歳年上の信子という姉がいて、信子には縁談の話が持ち上がっていたのですが、信子は「父を一人にできない」と渋っていました。
そこで透子は、堺に戻って信子の代わりに市蔵と同居し、そこで生活を立て直そうと提案します。
ただその時壮市が言った「透子には帰るとこがないもんな……」という言葉には不信感を持ち、透子の胸に硬いしこりとなって残りました。

お店に藪内という西郷隆盛のような風貌の男がやってきます。
藪内は今度自らが亭主としてお茶事を開くとのことで、道具を充実させるためにお店に来ました。
その時、「香合(こうごう)」という道具が話題になっていました。
香合は茶室で香を焚く際にお香を入れておく器のことで、季節によって材質や絵柄を変えるとあり、なかなか奥深いなと思いました。
ちなみにお茶事には雪野先生も来ることになっていて、藪内は雪野先生のことが好きです。
しかし雪野先生が藪内をどう思っているのかは分からないため、透子は市蔵から、買ってもらった道具を届けるついでに気持ちを聞き出してくるように頼まれていました。

この話は会話が楽しくて笑う場面が何度かありました
素朴ながらもとても暖かな会話で良かったです。


「第二話 数奇者(すきもの)の目 ~お宝の正体~」
季節は夏になりました。
心労の原因となっていた教師の仕事を辞め療養していた壮市は段々と朝スムーズに起きられるようになり、7月に入ってからは大阪市内にあるカルチャーセンターで絵画教室の講師として週に4日のアルバイトを始ていました。

子供たちが学校に行き市蔵も壮市も出かけて一人になった透子が物思いにふけっていると、店の前に車が止まり、見知らぬ男がやってきます。
男は猪俣と言い、小学生の時によくお店に来ていたとのことでした。

猪股が来た翌日、透子は雪野先生の手伝いで家の片付けをすることになります。
その家は雪野先生の母の姉、滋子おばさんの管理している築80年にもなる古家で、今度雪野先生がそこを好きに使って良いことになったのでした。
しかし前の住人の荷物が大量に残っているので、それを片付けることになりました。
片付けをする時、透子がプロローグで市蔵に「父を恨むのは筋違いだ」と諭された時のことを話すと、雪野先生が「なんで、おっちゃんは、そんなことを言うたんやろ?」と疑問に思っていました。
小説の後半でこの謎が明らかになるのかも知れないと思いました。

透子はその家で素敵な陶磁器を見つけ、元々全部棄てる気だった雪野先生の許可を貰って持って帰ります。
市蔵に鑑定してもらうと、それは神棚に供える御神酒徳利とのことでした。
透子はこの御神酒徳利を一輪挿しの花瓶変わりにし洗面所の鏡の前に置いておくのですが、後にこの御神酒徳利に事件が起こります。

この話では屏風や襖の「下貼り」の話が興味深かったです。
屏風や襖は和紙を重ね貼りして強度を持たせてあります。
江戸時代や明治時代など、紙が貴重品だった時代には帳簿や手紙、図面、版本をばらした物など用済みとなった故紙が下貼りとして使われたとのことです。
なので屏風や襖を解体するとその家にまつわる貴重な資料が出てくることがあり、そんな資料が屏風や襖の中にあるとは驚きました。
猪股が大阪市内にある大学の研究センターでそういった古い物や建物の研究をしているため、市蔵に頼まれて屏風の解体をしていました。


「第三話 家族の形 ~継がれた陶片~」
秋の10月になりました。
借り家の市蔵の家の大家、駒井亀吉(かめきち)の具合が良くなく入院したとありました。

お店に橋爪夏帆(かほ)という、素良と同級生の一馬(かずま)の母親と猪股がやってきます。
二人とも壮市の同級生でもあります。
夏帆は町家の情報を交換し、維持する方法などを語り合う「まちなみ保存会」に所属していて、観光客用にマップを作成するなどボランティアに励んでいます。
古い町家が少なくなっていることを嘆いていました。
市蔵が「昔から『京都の着倒れ、大阪の食い倒れ、堺の建て倒れ』と言うてな、堺の人は立派な建物が好きなんです。稼いだお金は食べ物や豪華な衣服やのうて、家に費やされたんです」と言っていたのが印象的でした。
堺がそんなに家にこだわっていたとは知りませんでした。

夏帆と透子が一緒にスーパーに買い物に行く道すがら、素良たちのクラスの問題児、堂本雄大という子の話になりました。
雄大は母親と二人暮らしで父親はおらず、一馬に連れられて夏帆の家に来たことがあり、暴れて家の中を目茶苦茶にしたり、いつまで経っても帰ろうとしなかったり、問題行動を起こしていました。
そしてふとしたきっかけから市蔵たちのお店兼家に来ました。
やはり問題を起こしていて、透子は壮市にそういった子供のことについて相談しようとしますが、疲れていた壮市は寝てしまいます。
これまでにも透子は「壮市に話を聞いてもらいたい」と思う場面があったのですが、そのいずれでも壮市の体調に来がねして話せずにいました。
「いつしか、壮市とは本音を言い合わなくなった。会話はいつも、差しさわりのない事ばかり。」とあり、夫婦仲がすっかり冷めているなと思いました。
やがてとうとう透子に我慢の限界が来て、激しい夫婦喧嘩になります。
透子の怒りと諦め、さらにいじけがないまぜになったような怒り方が印象的でした。

堂本雄大が市蔵たちの家で騒ぎ、市蔵の大事な皿を割ってしまいます。
市蔵が珍しく子供のしたことに激怒し、母親の初美を雄大と一緒に呼び出すように透子に言っていました。
やがてその皿がどんな皿なのかが分かりました。
また、初美を呼び出したことには大きな意味がありました。
そして市蔵の思いやりの深さが印象的で、雄大と初美の両方が良い方向に行くように思いやっていました。


「第四話 慈しまれた日々 ~父の卓袱台~」
晩秋になり、市蔵と透子が庭の柿の木から取った柿を食べていました。
その時、駒井亀吉の息子の栄吉から「立ち退いてくれ」と言われたことが明らかになりました。
亀吉が入院し弱ったため、息子の栄吉の発言力が強まっていました。
さらに、壮市が再び体調を崩して寝込んでしまっていました。

壮市が透子に、透子の母親のことを話す場面がありました。
これまで透子の思い出の中にしか出てこず、謎だった母親のことが分かり、さらに透子が非難していたのとは違う父親の意外な面も分かりました。

本当は立ち退きたくないであろう市蔵のためにも、透子は何とかして立ち退かなくて住むように方策を考えます。
また、プロローグから今まで何度か登場していた透子の卓袱台のことも、市蔵の話によって色々なことが分かりました。
透子の思いは最初は透子の考えに否定的だった壮市をも動かし、そして立ち退きを受け入れて家に住むのを諦めていた市蔵にも届き、再び市蔵に活力が戻っていました。
この話の後半はとても胸を打つ展開でした


透子は最初、母との華やかな思い出、父との嫌な思い出、そして壮市との結婚生活への疲れ、これらの思いで心の中がないまぜになり疲弊していました。
私的には心の病で療養する壮市を心配する透子の心の状態のほうが心配なくらいでした。
そこから次第にそれぞれの思いと向き合い自身の気持ちに整理をつけていっていました。
整理をつけることができたのは市蔵や壮市との会話のおかげであり、この家族のつながりが暖かくて良いと思いました。
長く心が沈みがちだった透子がまた人生を楽しめそうな終わり方をしていたのが良かったです


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雨の日の夜

2017-04-07 19:27:28 | ウェブ日記
愛知は昨日の夕方から雨が降りやすくなっています。
今日は朝の通勤の時も夕方帰る時も雨が降っていました

昨日の夜、カーテンの閉まった窓越しに聞こえてくる雨の音が印象的で耳に留まりました。
二つの音があり、一つは走る車のタイヤが道路の水を弾く「ザアーッ」という音で、もう一つは雨が家の屋根などに当たる「ポツポツ」という音です。
雨の降り方も静かに降るものから本格的に降るものまであり、「ポツポツ」と音がする時は本格的に降っています。

そんな雨の音を聞いていると、何ともしんみりとした気持ちになってきました。
他に音がない中で「ザアーッ」と「ポツポツ」の音だけがしていると、何もせずただただ聞き入ってしまうことがあります。
雨の音にはそういった力があると思います。

そんな日はあまり何もする気にならないので、早めに寝るのが一番良さそうな気がします。
今日の夜も雨が降っていてしんみりとした気持ちになってきて、さらに体も疲れ気味なので早めに寝ようと思います。
そして同じく雨予報になっている休日をゆっくり過ごそうと思います。

ドアを開ける音

2017-04-05 23:34:53 | ウェブ日記
先日私が部屋にいた時、突然入り口のドアを開けようとする音がしました。
ガチャ、とドアノブを回す音がし、さらにそのままドアを開けようとしていました。
私は常に施錠しているので、開けようとしたドアはガコンという音に阻まれ開けることはできないです。
何者かがいきなりドアを開けようとしているのを見て私はギョッとしました
泥棒かなと思い、息を潜めながら気持ちが臨戦態勢になっていきました。

私の部屋には本がそれなりにあるので、泥棒のような犯罪者が部屋に押し入ってきた場合には本を次々と投げつけようと思います。
本がなくなれば他の物を投げつけ、とにかく休む暇もなく手当たり次第に物を投げつけて攻撃しようと思います。

その後何度かドアを開けようとした後、今度はチャイムを鳴らしました。
この段階になってチャイムを鳴らしても、勝手にドアを開けようとした不審すぎる動きから、中にいる人は鍵を開けてはくれないと思います
やがて外にいた人は帰っていったので、どうやら泥棒ではなさそうだなと思いました。
泥棒ならチャイムを鳴らしても反応がないのを留守と判断し、鍵をこじ開けようとしてもおかしくないからです。

私の予想では新聞の勧誘かNHKの契約の人のような気がしました。
どちらもチンピラまがいな面があるため、私的には勝手にドアを開けようとしても不思議はない気がします。
以前横浜に住んでいた時、新聞の勧誘の人が「この辺りの人はみんな取ってくれてるんですよ。なのであなたも取ってくださいよ」という無茶な理由で新聞を取るように言ってきた時のことを思い出しました。
「取ってください」ではなく「みんな取っているのだからあなたも取るべきだ」と迫っていて、この辺りがチンピラ的だと思います。

ちなみにマンションの入り口はオートロックなのに、どうやって突破したのだろうと思います。
また、女の人の場合はいきなり何者かが部屋のドアを開けようとするのはかなり恐怖を感じるのではないかと思います。
犯罪に遭わないためにも部屋のドアは油断なく常に施錠しておくのが良さそうです。

保育園と保育所

2017-04-04 23:48:01 | ウェブ日記
私の住む場所の近所には保育所があります。
小さな保育所で、そんなに大勢は預かれないと思います。

「保育園」と「保育所」は何が違うのかと思い調べてみたら、児童福祉法では「保育所」が正式名称で、「保育園」は通称とのことです。
そして世間では施設面積が広いところを「保育園」、狭いところを「保育所」としたり、公立を「保育所」、私立を「保育園」と呼び分けることがあるとのことです。
近所にある保育所は施設面積が狭いから「保育所」なのだろうなと思います。

幼稚園が3歳児から小学校入学前までの子供を預かるのに対し、保育園は0歳児から小学校入学前までの子供を預かります。
この0歳児から預かることについて、預ける親への批判を見ることがあります。
「ひどい」「子供が可哀想だ」といった意見です。

0歳児から預ける親がたくさんいるのは、ひとえに家族が昔に比べて崩壊気味なのが大きいと思います。
まず大前提として、子供は幼稚園や保育園に入る年齢(3歳や4歳など)までは家で育てるのが一番良いのだろうと思います。
ところが、そうはいかない場合があります。
生活費を得るために両親が共働きだったり、あるいは離婚していて一人で子供を育てないといけない場合などです。

この時、例えば共働きのケースでもし拡大家族であれば、両親が働いている間おじいちゃんとおばあちゃんが子供の面倒を見ることができます。
私の実家が拡大家族だったので、私が子供の頃はよく祖父母に面倒を見てもらいました。
しかし核家族化が進んだ現在ではそんな光景は少なくなってきたようです。

昔に比べて子供の両親と、両親の両親(祖父母)の関係が希薄になった影響が出ていると思います。
祖父母と同居しなくて済んで気が楽になった反面、育児の難易度は上がっていて、なかなか両方とも良くはならないようです。
河合隼雄さんの「ふたつよいことさてないものよ」という言葉が思い浮かびました。
また、離婚していてさらに両親(子供から見た祖父母)の助けも得られないような場合はもはやどうにもならず、0歳児から子供を預けて働くしかなさそうです。

そんなわけで、この難しくなった育児を助けるために0歳児から預かる保育園や保育所も必要なのだろうと思います。
ただ、本来は両親や祖父母がそばにいて愛情を注ぎながら育てるのが一番良いと思います。
「こちらには0歳児から預ける権利があるんだ」と権利ばかり主張するのではなく、何とか多少でも子供といる時間を長くする方策を立てる気持ちは忘れないようにしたほうが良いのではと思います。

春雷

2017-04-03 20:35:57 | ウェブ日記
今日は昨日と同じく朝からよく晴れていました。
朝起きてカーテンを開けた時に青空と朝日が迎えてくれて嬉しい気持ちになりました

ただ帰り道、何だか徐々に雲が広がりつつあるのが気になりました。
帰宅すると間もなく窓の外で突風の吹いている音がしてきました。
入り口のドアも突風が吹き付けてガタガタと音を立てていました。

その後しばらくすると、なんと雷の音がしてきました
間もなく雷雨になり、突風も吹いているため完全に「春の嵐」になりました。
夕方まであんなに晴れていたのがあっという間に春の嵐になり、天気は分からないものだと思います。

春になると「春の嵐」とともに「春雷」という言葉も聞きます。
寒い冬の時期は滅多に雷が鳴ることはなく、ゴロゴロと雷が鳴ったのを聞いて、空も本格的に春になったなと思いました
この春の嵐によってまた一段と春の色が濃くなっていくのだろうなと思います