雪が吹雪く日となりました。
今日は森の都愛鳥会が企画した査察と学習会に参加してきました。
講師の先生は、和歌山大学教授の養父志乃夫(やぶ しのぶ)先生です。
養父先生は、これまでダムや造園にも関わって来られて
昆虫少年であり野鳥好きでもあったと言います。
だから工事側の立場、生きもの側の立場、
両方の立場の気持ちがわかるそうです。
午前11時~12時は、犀川沿いの遊歩道を
先生と集まった関係者たちが共に歩き、
川の様子を見ながらお話を聞きました。
お昼タイムは私たちメンバー5人でお昼を食べながら
後で参加のお仲間に午前の様子を伝えました。
午後1時半からは、普正寺の森周辺や犀川河口域の川の様子などを
地図と照らし合わせながら、治水と環境をテーマに、
専門的な立場からのお話をお伺いしました。
とてもわかりやすい養父先生の説明で、
新たなことがいくつかわかりました。
◎選択技はたくさんある・・・それをいくつか吟味しながら、
ケンカせずに話し合いながら一番いい方法をみんなで
(県、自然保護団体、地元など)考え、選択していく。
*左岸(森側)は土地が硬く高さが高い。右岸は柔らかく、低い。
低い方の地下に水全体が流れるような土地の性格がある。
*よって、左岸の掘削方法では、治水の問題解決ができない。
=地下に流れている水が暴れる。
*地形的にこの川の蛇行は水の力のかかり方が普通ではないので、
流量の配分を少しづつ部分で受け持つようにして、
下流だけで流量を負わさない。ここで一度に大きな水を流すと危ない。
=中に管を入れる方法がある。高低差のある場所で行う。
(都市ではこの方法を使っている)
まとめ・・・
◉養父先生の見解では、左岸には手をつけずに
それより上流で不足の700tを分散させるというもの。
普正寺の森側の左岸を掘削しても、右岸側に水は流れる土地の性格があり
治水面に於いて、抜本的な問題解決にはならない。
今日は普正寺の森を含めた、地域の土地の性格を見ていく事で
新たな展開が見えたような気がしました。
河川課には、選択技が他にはないような強い思い込みがあるようですが
この貴重な森の大切さを考慮すると、
他の選択技を吟味することも必要だと感じました。
また、今日は地元住民の参加者から
右岸の森を失ったことで、風当たりが強くなってしまったので
ぜひ、左岸の森の木は切らないでほしいという要望がありました。
またこの左岸工事について、地元町内会へも説明をしてほしいとのこと。
みんながいい方向に向うためには、
話し合いの場を持つことは大変重要なことだと思います。
これからいろんな立場の人たち団体が集まって
論じる場を作ることが大切だとも感じました。
今日の査察を企画してくれた森の都愛鳥会に感謝します。
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