庭のコゴミ(クサソテツ)の脇に、カキドオシの花が咲いていました。
植えた記憶はないので、コゴミを移植した際に根茎が混じったのかも知れませんし、
風が種を運んだのかも知れません。
今は小さくまとまって花を咲かせているので、問題はないのですが、花後は四方に
つるを伸ばして繁殖するので、タイミングを外さずにむしらねばならないでしょう。
二枚とも2016.4.18撮影
「カキドオシ」は、つるが垣根の間を通り抜けることからの命名でしょう。
つるに連なった葉の形から連銭草の別名もあり、これが生薬名にもなっています。
また子供のかんを取り除く薬というので、疳取草(かんとりそう)の名もあります。
全草を4~5月の花の咲いている時期に刈り取り、陰干ししたものが「連銭草」で、
煎じて服用することで利尿、消炎、血糖降下作用などがあり、黄疸、腎臓結石、
膀胱結石などに用いたり、糖尿病治療にも応用できるとされます。
2016.4.18撮影
シソ科カキドオシ属の多年草で、日本全土に分布する。
日当たりの良い道端や草地に自生し、開花期の草丈は10~25cmだが、花後はつると
なり、匍匐又は斜上して1mほどに伸びる。つるの断面は四角形。
葉は対生し、直径2~3cmの腎円形で、縁に鈍い鋸歯がある。
葉裏には腺点があり、白毛が密生する長い葉柄が付く。
花期は4~5月で、葉腋に長さ1.5~2.5cmの淡紫色の唇形花を1~3個ずつ付ける。
上唇は直立し、凹頭、切れ込みはやや不規則。
下唇は中裂し、側裂片は小さい。中央裂片は大きく前に突き出し、濃紫色の斑紋と
白い毛が目立つ。雄しべは4個、雌しべは1個で先端が2裂する。
果実は4分果、分果は惰円体で長さ2mmほど。
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